ゲーム業界の人に聞きました「なんかオススメのゲーム教えて!?」「すごい」を教わる編

ゲーム業界で働いていると必ず聞かれる「ゲーム作ってるんだったら、なんか面白いゲームあったら教えてよ」という雑な質問。
長い付き合いの友人なら趣味も好みも性格もわかっているから好きそうなゲームもオススメできますが、こういう質問をしてくるのは大体、初めて会ったくらいの関係の薄い人。逆に言いますと初めて会ったくらいの関係じゃないと聞けないなら、今、聞きましょう!
「なんかオススメのゲーム教えて!?」

 ゲーム業界の人に聞きました
「なんかオススメのゲーム教えて!?」

某ゲーム会社で働いているしがないゲーム企画の者です。
ファミコンからゲームにハマり、攻略することが楽しくて夜更かしてたらそのうちゲームの勉強をしちゃって作り始めちゃった感じです。
30過ぎてもまだ探求の道半ばですが、ゲームを面白くする上で日々考えています。
もっぱら、「今考えています!(`・ω・´)キリッ」と真面目ぶりながら遊んでいるだけだったりもしますが、抑えるとこは抑えてるつもりです。

実は制作側から見ても特出してたあの作品

「オススメのゲームを教えてほしい」という機会を頂いたので、同じく業界の人達へ向けて自分がお勧めしたいゲームを考えてみました。

悩んだあげく、全世界で4000万ダウンロード以上された無料アプリゲーム「DOORS」を選ばせて頂きました。

iPhone・androidで無料ダウンロードゲームとして2011年にリリースされて以来、脱出ゲームとしてそれなりに知られる作品です。
脱出する為に多彩なギミックを仕込みつつも、仕掛けに気づいてしまえばサクサク進めるお手軽に遊べる無料ゲームです。
暇つぶしに遊んでみるか程度の印象しか持たれていないシンプルゲームの類ですが、制作側から見ると今でも特出した凄さが3つほどあります。

「すごいぜ!!こんな操作の方法があったなんて!」

まずひとつ目は入力系統の多さです。タッチ、長押し、ピンチ、フリック、ジャイロ、等他にもいくつかの機能が使われています。
一見、何でもない事ですが、考えてみると制作中で後からやりたいから入れて欲しいと機能追加する事は、それまで作られているものに影響を及ぼす危険が大きいのでまず追加することはしません。

ということはステージを考案する前から可能な限りの入力系統をゲームに反映しておいて、ゲームの遊び部分となる動きを最大限に引き出せるよう初めから考えられている事です。
自由度の高い中でパズルを作れると、それだけいいアイティアも出せるので非常に魅力的に感じます。

すごいぜ!!メカニクスの大辞典!


少しだけ昔話になりますが、20世紀半ば単純な機構だけでゲームは成り立っており、軸となる遊び部分のことをコアメカニクスと呼んでいました。次々と新しいアイディアでゲームが作られていく中で、このコアメカニクスの部分がやや頭打ちになり同じ形のゲームが増えていきました。

現在ですが、あまり状況は変わっていないとはいえ、そこで終わらず飽きさせない工夫を展開するようにシフトしていっています。
どういうことかというとコアメカニクスは大事だけど、もっといっぱいメカニクス使っても面白いよ。
ということで「DOORS」です。

「DOORS」はコアメカニクスは脱出ですがこれ自体はドアをタッチするのみであまりトキメキはありません。
しかしタダでは開けられずにステージごとのメカニクスを使ってドアが開く条件を毎回変えてあり、それを解き明かす事に楽しさを覚えます。

あるステージを例に出すと、天井からロープが垂れ下がっており、引くとドアがスライド回転しだして、隙間がチラチラッと見え隠れするようになります。

しかしこのままでは通ることが出来ません。そこで、もうひとつのロープを引っ張るとスライド回転が止まります。
これは隙間が見えた時に止めることが正解で、隙間で止めることができたら脱出が可能となります。

こういったメカニクスが全ステージ分、考えらているということにも驚きますが、ひとつ目の理由にも上げたゲームの動き部分を最大量使っている事から遊びの見本市として抜き出して見ることで、ゲームをプレイする人に同じコアメカニクスばかり遊ばせて飽きがたまってきた時の工夫を入れるうえでの参考にしやすいのです。

すごいぜ!!ごっぱちさん!

3つ目です。58works(ごっぱちさん)はDOORSリリース当時はおひとりで製作されていたそうです。
結果からみると凄いです。ひとりで作ったゲームが世界中に広がる。改めてメカニクスの強さを理解させられます。
どんな制作だったかとか、ひとりだから逆に出来たかとか気になるところはいっぱいありますが、私は人物については謎多いままの方が好きなので、気になる方は自分自身で調べてみてください。

すごいぜ!DOORS!

「DOORS」意外とすごいでしょう?
なのでゲーム作りに行き詰った方や、どんなアイディアがあるかを知りたいクリエイターには是非とも「DOORS」を遊んでみていただきたいのです。
謎を解いて遊ぶ分にも十分楽しめますが、意外と知らないメカニクスも体験できるかと思います。

「DOORS」全シリーズは現在8作品あり仕掛けもどんどん増えていっています。
解けなくて頭を抱えるかもしれませんがそこは新しい発見があると気づかせてくれる事にも繋がるのではと、期待を込めて本作をお勧めしたいです。

脱出ゲーム DOOORS iOS版

脱出ゲーム DOOORS Android版