『Mosaic』ノルウェー産 現実逃避したサラリーマンが見つける世界の真実とは!?【おすすめインディーゲーム】 - ガメモ
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北欧はノルウェーのスタジオ「Krillbite Studio」が開発したアドベンチャーゲーム「Mosaic」。Apple Arcadeでの先行配信を経てPC版が発売され、ついにNintendo Switchからもダウンロード版が2020年1月23日に発売されることになりました。価格は2170円です。
現実から少し逃避して「新しい」を見つけよう
主人公はごく普通の会社員。IT企業に勤める主人公の1日は、起きるとメールをチェックしてから電車で出勤し、上司に怒られるの繰り返し。通勤路から離れて寄り道でもしようかと思っても、道を離れた瞬間に会社から遅刻を心配するメールが届いてしまうくらいに管理されています。
そんな管理社会で、主人公は早起きして朝日を見たり、会社とは逆向き電車に乗ってみたりと少しの冒険をしていくことに。こうして少しずつ冒険を重ねていった主人公は、やがて世界の秘密へと導かれていきます。
モノクロームの色使いの画面で描かれる主人公の1日は、身につまされる思いがします。そんな主人公がちょっとした冒険で見つけた出来事は非常にカラフルで、なんとも不思議でシュールな感じがします。
北欧モノ特有のエンターテインメント作品でありながら、暗く重く社会性を持った作品で、モノクロでローポリゴンな登場人物たちはどこか東郷青児の絵画を思わせるようなグラフィックで、昭和レトロな雰囲気も持っています。
ゲーム自体は2時間ほどで終わるため、映画を見る感覚で手軽にプレイが可能です。普段の生活からは離れずに「ちょっと違った生活」に憧れがある人はプレイしてみるといいかもしれません。
北欧エンタメは社会批判が盛り込まれた重厚な物語が特徴
そんな北欧ブームはエンタメ業界でも起きており、海外ミステリー界では『ミレニアム』シリーズが世界でベストセラーとなり、映画化もされました。2017年版の『このミステリーがすごい』の海外編1位となった『熊と踊れ』(アンデシュ・ルースルンド、 ステファン・トゥンベリ /ハヤカワ・ミステリ文庫)や映画化もされた人気シリーズの「特捜部Q」などは日本を始めとした海外でも大人気です。
この北欧ミステリと他の国のミステリの違いは、作品の中に「社会批判」を含めることにあります。日本のミステリのここ数年の主流は「新本格派」と言われる通りでトリックを楽しむものが多いです。アメリカのミステリー小説は社会批判というよりもエンターテインメント作品です。その中には差別問題や銃社会などへの社会批判もありますが、その批判は登場人物のキャラクターといった感じです。
北欧ミステリーはメインの社会問題が据えられているケースが多いです。移民や性差別、貧困にDV問題、政府や企業などからの圧力などが原因で起こる犯罪を描いたものが多いです。そのため犯行の背景がはっきりとしており、犯人のキャラクターもしっかりと描かれます。そして追いかける警察や探偵も事件の原因が社会にあることをわかっていながらも犯人は逮捕しなくてはいけないという「根本的な原因が取り除かれない」苦悩を抱えています。
そのために物語が重厚になっていく傾向があります。
今回紹介したゲームは大企業にすり減らされる主人公が描かれています。労働しなければ生きていけないという根本的な原因は取り除けませんが、ゲームの中ではいろいろな形で逃避して新しい発見をする主人公を見つけたいですね。