【新刊紹介】創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち(小島秀夫 / 新潮文庫) - ガメモ

【新刊紹介】創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち(小島秀夫 / 新潮文庫) - ガメモ

レトロゲーム,セガ,メガドライブ,メガドラ,サターン,任天堂,NintendoSwitch,Vtuber,eスポーツ

日本を代表するゲームデザイナーで『メタルギアソリッド』シリーズの生みの親としても知られているゲームクリエイター小島秀夫氏。そんな氏が影響を受けた「本」や「映画」について語ったエッセイ集。

 

 

創作する遺伝子 僕が愛したMEMEたち (新潮文庫)

MEMEとは「ミーム」と読み、習慣や技能、物語といった社会的、文化的な情報で他の脳への複製可能な情報のことです。小島氏が今まで読んできた本や、見た映画の中から影響を受けたものを「MEME」として紹介しています。自分の影響を受けた情報を紹介することで、自分を読者に紹介していくといった感じです。

今回発売された本は、もともと『僕が愛したMEMEたち―いま必要なのは、人にエネルギーを与える物語』という2013年に発売された雑誌「ダ・ヴィンチ」(KADOKAWA)と「Papyrus」(幻冬舎)の連載をまとめた書籍の文庫化となっています。こちらの書籍では全4章で構成されていたのですが、今回の文庫化にあたって3章と4章が削除されています。
そしてその代わりに「はじめに」と「おわりに」を書き下ろしで加えて、巻末に最新作「デス・ストランディング」で楽曲が使用されているアーティスト・星野源との対談が収録されています。
この書き下ろし部分で、「デス・ストランディング」について語っていたり、ゲーム制作に戻ってきた経緯なども書かれています。この本を読んでから「デス・ストランディング」をプレイすることで本に書かれていたことについて考えたことへの答えが得られるかもしれません。

 

 

本の中で小島氏は、「他人の創作物の9割は「ハズレ」で「当たり」は1割。それでも「当たり」を探し続ける」と言っていて、さらに「あの人が褒めていた作品が面白かった、なんていうのはただのリツィートで、そこにあなたはいない」と言っています。
自分の目と頭で「当たり」を探すことが大切だということですね。

この本では多くの本や映画が紹介されています。その中で特に紹介したい本があります。それは「メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット」(伊藤計劃 / 角川文庫)です。

 

 

メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット (角川文庫)

こちらはPS3で発売された『メタルギアソリッド4 ガンズ・オブ・ザ・パトリオット』のノベライズです。ゲームは「メタルギアソリッド」シリーズの完結編として制作され、あらゆる海外ゲーム批評サイトのゲームオブザイヤーを受賞した作品です。

こちらの作品のノベライズ化に当たっては、これまでの「メタルギアソリッド」シリーズの流れを伏線を残しながら伝え、そして作品のメインテーマも間違いなく伝える事が必要でした。そのうえ、小島氏は多忙のため監修作業ができません。
ということで、小島氏が選んだのがSF作家の伊藤計劃。伊藤計劃はメタルギアシリーズの大ファンで、小島氏との親交も深く、「メタルギアソリッド」シリーズのことを何も話さなくても理解しているということで選ばれました。
その前に伊藤計劃の長編デビュー作「虐殺器官」(ハヤカワ文庫)が素晴らしい内容で、小島氏が「この人しかいない」と思っていたことが一番重要だと思われます。

伊藤計劃の長編は「メタルギア ソリッド ガンズ オブ ザ パトリオット」を入れて3作品しかありませんので、気になった方は全長編を読んでみるといいと思います。また、そんな時間が無いという方は、「虐殺器官」と「ハーモニー」は劇場版でアニメ化もされていますので、そちらをご覧ください。

 


週刊Vtuber

人気記事