ゲーム業界に未経験でも転職を成功させる方法|準備や必要なスキル・やり方
ゲームが好きで好きでたまらなく、その好きを仕事にしたい。ゲームを遊ぶだけではなく、自分で作ってみたいと思っていませんか? そんなゲーム業界に就職・転職したいと思っている人へその方法や、準備すべきこと、必要なスキルなどをご紹介します。
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- 1未経験でゲーム業界に転職するには?
- 1.1ハードウェアメーカーとは?
- 1.2パブリッシャー・デベロッパーとは?
- 2ゲーム業界にはどんな職業があり、どんなスキルが必要なのか?
- 2.1ディレクター・プロデューサー
- 2.2プランナー
- 2.3プログラマー・システムエンジニア
- 2.4シナリオライター
- 2.5サウンドクリエイター
- 2.6グラフィックデザイナー
- 2.7デバッガー
- 3ゲーム業界に未経験でも転職しやすい職はどれ?
- 4未経験者のゲーム業界への転職の仕方は?
- 5ゲーム業界経験者の志望動機、自己PRのポイント
- 6ゲーム業界に未経験で転職する時の注意点
- 7ゲーム業界には新卒・第二新卒でも採用されるのか?
- 8技術職だけじゃない、事務員という手も!
- 9まとめ
未経験でゲーム業界に転職するには?
ゲーム業界といってもその中にはいろいろなタイプの企業や仕事があります。ゲームをするためのゲーム機を作るハードウェアメーカー、ゲームソフトの企画や販売をするパブリッシャー、ゲームソフトの開発・作成をするデベロッパーなどに分かれています。
それらの企業の中で、プログラマーやエンジニア・グラフィッカーなどに職業が細分化されています。
ゲーム企業に就職したいと思っているなら、どのタイプの企業の、どんな仕事をしたいのかを具体的に考えなければいけません。
ハードウェアメーカーとは?
ハードウェアメーカーとは、ゲームを遊ぶための機械、ゲームハードを作っている企業です。有名どころでは『Nintendo-Switch』の「任天堂」、『PlayStation5』の「ソニーコンピュータエンタテインメント」、『Xbox』やパソコンを作っている「マイクロソフト社」などです。
どの企業もゲームハードだけではなくゲームソフトや、ゲーム以外のものも作っている大企業なので、就職するのもかなりの難関となるでしょう。
パブリッシャー・デベロッパーとは?
パブリッシャーやデベロッパーはハードウェアメーカーに対してソフトウェアメーカーとも呼ばれます。両方を兼任している企業も少なくありません。
「任天堂」のようにゲームハードもゲームソフトも開発している場合もありますが、『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』の「スクウェア・エニックス」や、『テイルズオブシリーズ』の「バンダイナムコエンターテインメント」などの大企業が有名です。
大企業以外にも、あまり一般には名前の知られていない中小の企業も多く存在しています。未経験者や新卒の場合ここが広く人材を募っているでしょう。
ゲーム業界にはどんな職業があり、どんなスキルが必要なのか?
ゲームの企画をするプロデューサー・ディレクター・プランナーなどの企画営業職。ゲームを開発するプログラマーやシステムエンジニアなどの開発職。ゲームに個性をつけるグラフィックデザイナー・シナリオライター・サウンドクリエイターなど、ゲーム業界の職業と必要なスキルを、種類別に解説していきます。
ディレクター・プロデューサー
ディレクターとプロデューサーは、ゲーム開発の総指揮を担当する職業です。両方を兼任することもあります。業界の知識や経験がないと適切な割り振りが出来ず、募集の際にも必ずと言っていいほど実務経験を求められるため、未経験者が務めるには難しい職業となります。
ディレクターは、ゲームの企画から販売までの流れを組み、開発のスケジュールや工程を取りまとめる役割です。ゲーム開発や業界における幅広い知識・交渉能力、チームをまとめるコミュニケーション能力やリーダーシップ、問題発生時にそれを解決する対応力などを求められます。
プロデューサーは、開発プロジェクト全体を把握し、予算や人員などを管理する責任者です。売れるものを作るため業界や市場心理・顧客のニーズへの理解が必要です。それを上司や部下に説明するための高い分析力・判断力・交渉能力が求められます。必要な予算や人材、どの程度の収益が見込めるかなど資金計算の予測も出来なければいけません。
プランナー
ゲームプランナーは、ゲームのアイディアを生み出し企画(プラン)を作り上げる職業です。
ディレクターが兼任することもありますが、ディレクターとの違いは、企画の実現性を検証しそれを実行するかどうかです。プランナーはアイディアを出して企画をだすところまでの責任で、ディレクターは企画を実現するまで責任を持ちます。
ゲームプランナーに必要なスキルは、アイディアを説得力のある企画として成り立たせるための論理的思考力。市場のニーズを調査・分析する能力も必要となってきます。
プログラマー・システムエンジニア
プログラマーとシステムエンジニアは、プログラミンを行い実際にゲーム開発をする職業です。
システムエンジニアは企画の内容から実際にどういうプログラムを組むのかを構想した仕様をつくりあげ、プログラマーがそれに沿って実際にプログラミングを行います。開発の流れで「上流」「下流」と呼び分けられることもありますが、兼任することも多い職種です。
プログラミング言語のスキルは必須となります。C言語・PHP・Javaなど開発に使用するソフトによって違いがある他、ゲームも据え置き機・携帯機・ソーシャルゲームなどそれぞれ必要なプログラムが変わってくるため、常に新しい知識を常に入れていく向上心が大切になります。1つのミスが不具合となるため、それを防ぐ注意力や集中力、ミスを修正する対応能力も大切です。
シナリオライター
ゲームシナリオライターは、ゲームの物語を作る仕事です。ゲームの世界観から、ストーリーの展開を書いたチャートやプロットの作成。キャラクターの台詞なども考えなければいけません。プランナーやディレクターが兼任することも多いですが、専門的にシナリオライターが置かれることも多いです。
ストーリーの分岐や、物語としての統合性などのための伏線配置、魅力的なキャラクターの心情や行動の理由や、物語上必要なアイテム・ギミックの設定や配置などを考える必要があります。物語全体を作る発想力・構成力・文章力。SFやファンタジーではさまざまな前提知識がちがうため、人間の心理分析や多方面の知識、表現のためのスキルが必要になります。
サウンドクリエイター
ゲーム内で使われるテーマ曲やBGM(バックグラウンドミュージック)、SE(サウンドエフェクト)とよばれる効果音などを作成する仕事です。ゲームの爽快感や世界観の補助、キャラクターの心情などまで細かいところをプレイヤーに音として届けます。
業界的に未経験でも、音楽的なスキルと経験があれば募集がある職種です。
スキルとしては、楽譜を読む能力やジャンルに対する知識などの音楽的な素養。作曲経験や編曲経験。MIDIやDTMなど音響の調節で専用のソフトを使用するスキルが必要です。
グラフィックデザイナー
ゲームのメインビジュアルやキャラクター造形などは、社内のイラストレーターを使うこともありますが、外注することもあります。その協議に参加したり、作られた素材からロゴマークやポスター・パッケージデザイン、雑誌に載せる広告など、人目を惹きつけるキャッチを作成するのがグラフィックデザイナーの仕事です。
業界未経験でも募集がある職ですが、作品のポートフォリオを作っておくなど、イラスト方面での実績が必要です。
イラストの基本的な知識やillustrator・Photoshopなどのデザインソフトを扱うスキル。フォントに関する知識。色彩と視覚に関する知識。広告などの業界対する知識などから、人を引き付けるデザインをつくりあげる柔軟な発想力が求めれます。
デバッガー
デバッガーは、ゲームのテストプレイをして、バグなどを発見する「デバッグ」という作業をするゲームテスターの仕事です。必要な資格などは無く未経験者でもつけるため、人気の仕事でもあります。しかし、ただ単にゲームをプレイするわけではありません。ゲーム的な面白さと自分の仕事を切り離して行わなければいけないため、ゲーム好きだからこそ耐えられないこともある仕事です。
通常ではやらない無駄に思えるような行動を繰り返すなど、非常に根気のいる作業をしなければなりません。有名なところですと、一歩歩くごとにすべてのコマンドを試したり、すべての壁に体当たりをしながら移動するなどです。あらかじめ決められた項目をチェックするようにひとつひとつ手作業で確認する作業になります。地道な同じ作業を延々と続ける根気や忍耐力が求められます。
また、現状では問題なくとも不具合になりそうな要素を見つけて報告することも仕事になるため、集中力や想像力・発想力も必要になります。こちらはゲームエンジニアやプログラマーの知識がある程度あるとやりやすいと言われています。
ゲーム業界に未経験でも転職しやすい職はどれ?
いくつかゲーム企業の職業を説明しましたが、これらの中では未経験者はデバッガ―・プログラマーが転職しやすいでしょう。グラフィックデザイナー・シナリオライター・サウンドクリエイターはゲーム業界以外でも仕事があります、専門的なスキルがあれば転職してゲーム業界でも働くということは可能です。
デバッガ―は専門的なスキルが必要なく、チェックリストから問題点を洗い出すのが主な作業です。ユーザー目線と開発者目線の間からゲーム業界を見ることが出来るので、デバッガーを体験してからゲーム業界に就職する人も少なくありません。
新しい電子機器がどんどん開発され、インターネットやSNSの活用も複雑となっている現在、それに対応できるプログラマーは常に求められています。新作のゲームハードのみならず、スマホアプリなど新しいタイプのゲームがつぎつぎと開発されているため、新しい技術を扱うことが出来る人員募集が尽きることはないでしょう。
未経験者のゲーム業界への転職の仕方は?
未経験から目指すなら、専門的な学校やスクールへ通うなどして、ゲーム制作の基本的なスキルを身につけましょう。独学でもよいので、ゲーム業界で、どのようなスキルが求められているかなどの基本的な知識は必要最低限必要になってきます。
プログラミングを学び、個人的に作成したゲームなどがあれば、実績として強いアピールポイントにもなります。
知識などはなく、ゲームに対する情熱だけあるという方は、未経験でもデバッガーやアシスタントなどはアルバイトとして募集していることもあるため、そこから業界の空気に触れ、ステップアップしていくことも目指せるかもしれません。
ゲーム業界経験者の志望動機、自己PRのポイント
志望動機でアピールするべきなのは、「ゲーム好き」という部分ではありません。ゲーム業界に就職したいと思っている人は、多かれ少なかれゲーム好きであるからです。情熱がまったくないというのも問題ですが、情熱だけはありますという意気込みだけでは厳しいでしょう。
ゲーム業界はスケジュールなどの面でハードな業界でもあります、未経験者でも忍耐力や集中力・責任感の強さなどがあれば強みとしてアピールできます。
具体的に作りたいと思っている物のビジョンがあるのなら、その実現性を伝えられることがマネジメント能力の証明になります。
クリエイターやプログラマーとして制作に活かせるスキルがあるのなら、過去に制作したものをポートフォリオにし、形として提出できるようにしましょう。
ゲーム業界に未経験で転職する時の注意点
ゲームをつくっている会社は数多くあります、面接を受ける会社のゲームは手に取って遊んでおきましょう。他社との違い、その会社ならではの強みなどが説明できないと就職への熱意そのものを理解してもらえない可能性があります。
また「ゲームが好き」というだけでは仕事は務まりません。ゲームのジャンルは多岐にわたり、新たなジャンルも日々増えていってます。それらと仕事として向き合わなければいけないため、意にそぐわない作業を手伝うことも求められるでしょう。
作りたいものだけ作るということが可能かはわからないため、モチベーションを維持できるか、ゲームそのものが嫌いになってしまう可能性などもあります。収入や勤務時間などの面もきっちりと踏まえて、現実を見据えた転職のプランを作りましょう。
ゲーム業界には新卒・第二新卒でも採用されるのか?
新卒での採用は、よほどのスキルやゲーム開発の実績がないと難しいでしょう。ゲーム業界の募集はほとんどが実務経験者やスキルのある即戦力が求められています。
学生時代に部活やサークルでゲーム作製をしたことがある等、専門的なスキルの有無や実績がないと書類選考で落とされてしまい、面接にいきつくことも難しいです。「ゲームをつくりたい。」という情熱だけでは採用は見込めません、具体的な職業とそのために必要なスキルを磨くことを考えなければいけません。
新卒の場合は、中小企業での未経験者募集やアルバイト・アシスタントから初めてスキルアップをしていくことも考えましょう。