シナリオライターになるには|知識や技術の身に着け方や志望動機の考え方

シナリオライターになるには|知識や技術の身に着け方や志望動機の考え方

シナリオライターになるには|知識や技術の身に着け方や志望動機の考え方

シナリオライターという職業を聞いたことがある人は多いと思います。それはどういう職業で、どうすればなれるのでしょうか。この記事では、シナリオライターを目指している学生の方や、それに転身を考えている方向けに、どうやったらなれるのかを紹介していきます。

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  1. 1そもそもシナリオライターとは
  2. 1.1何のシナリオを書くのか
  3. 1.2小説とは何が違うの?
  4. 2シナリオライターになるためには
  5. 2.1シナリオコンテストに入選する
  6. 2.2ゲーム会社にアルバイトとして働き、自分のシナリオをアピールする
  7. 2.3シナリオ制作会社に登録する
  8. 2.4YouTubeの動画のシナリオ制作の仕事をする
  9. 3シナリオライターに必要な知識や技術
  10. 3.11時間に何文字書ければOK?
  11. 3.2どういう知識が必要?
  12. 3.3コミュニケーション能力も大事!
  13. 3.4もちろん締切厳守!
  14. 4シナリオライターを志望するポイント
  15. 5シナリオライターの大変なところや良いところ
  16. 5.1ここが大変だよシナリオライター!
  17. 5.2ここが良いよシナリオライター!
  18. 6シナリオライターの収入はピンキリ!
  19. 7未経験でもシナリオライターになれるが……
  20. 8最後に

そもそもシナリオライターとは

結論、物語を作る仕事がシナリオライターで、他には脚本家とも呼ばれていたり、作家という肩書でくくられていたりするのが事実です。シナリオライターは基本的には、登場人物が喋る『台詞』と、物語の舞台装置や情景を説明する『ト書き』、そして物語の時間や場所を示す『柱』で構成されます。と言っても現在のシナリオライターという仕事は多岐に渡るので必ずしもこの3つの構成で作られるわけではありません。

次の項目で、シナリオライターは、何のシナリオを書くのか、小説家との違いを紹介していきたいと思います。

何のシナリオを書くのか

シナリオライターが書くシナリオは、多種多様です。よく聞くのがゲームのシナリオですが、他にもアニメや映画、ドラマ、マンガの脚本もシナリオに該当し、最近ではYouTubeに投稿されるマンガ動画もシナリオになります。

ゲームシナリオはその名の通り、ゲームのシナリオを執筆するのですが、ただシナリオを書くだけではなく、ゲームの企画段階から携わる場合もあったり、キャラクターや世界観などの設定を元にシナリオを書いたり、ゲームシナリオライターでもやり方は様々です。

アニメや映画、ドラマに関しては物語を直接執筆するだけではなく、監督や演出家の指示によって内容を柔軟に変えていく事もシナリオライターの仕事と言えるでしょう。YouTubeに投稿されるマンガ動画については、提示されたキーワードやジャンルに基づいた情報をリサーチし、それを物語化して執筆する事が多くなっています。シナリオの書き方は様々ですが、どれも共通しているのが、文章力や構成力が求められているところです。

小説とは何が違うの?

同じく物語を書く仕事として小説家が挙げられますが、小説とシナリオは何が違うのでしょうか。実は似たようでかなり違う職業となっており、決定的な違いが2つあります。

1つ目は、読む人が違うところです。小説は作家が執筆したものが本になり、顧客の元に届くので、顧客の元にダイレクトに届くのが小説となっています。ゲームシナリオの場合は、作家が執筆したシナリオがディレクターやプログラマー、プランナーに届き、そこからゲーム制作に進むのがほとんどです。アニメや映画、ドラマの場合は、執筆したシナリオが監督や演出家、役者などの物語を構成する人たちの元に届き、そこから物語を作り始めます。マンガ動画の場合も同じなので、シナリオは小説のように1つの作品というよりは、ゲームや物語を作る上での設計図のようなものと言えるでしょう。

2つ目は、書き方が大きく異なるところです。小説は台詞と文章で構成されており、それ以外に制限や規定などは全くありません。繰り返しになりますが、シナリオは「台詞」「ト書き」「柱」この3つから構成されています。小説は、文章を読んで楽しんでもらうのが目的ですが、シナリオは監督や演出家、役者がイメージしやすいように工夫することが大事です。

シナリオライターになるためには

シナリオライターやシナリオがどういうものなのか分かってきたと思います。それでは、シナリオライターになるためにはどうしたらいいのでしょうか? まず、シナリオライターには資格や試験は明確には設けられておらず、なり方も様々です。いくつかシナリオライターになるための例を挙げさせて頂くので参考までにご覧ください。

シナリオコンテストに入選する

シナリオにももちろんコンテストがあります。映画やドラマといった映像系のシナリオや、アニメシナリオ、ゲームシナリオのコンテストに応募し、そこで入選するのがシナリオの仕事に繋がります。

最優秀賞になればもちろんシナリオのお仕事がもらえる可能性が高くなりますが、金賞や銀賞、佳作に入選しても十分にお仕事がもらえる可能性があるでしょう。シナリオコンテストも、1つの企業が開催する場合もあれば、多数の企業が合同で開催する大規模なコンテストもあります。規模が大きいコンテストに入選することが出来れば、より注目されるでしょう。ただ、コンテストの規模が大きくなるにつれて応募者も多くなるので、狭き門になります。

ゲーム会社にアルバイトとして働き、自分のシナリオをアピールする

これはゲームシナリオに限った話になりますが、ゲーム会社によってはアシスタントディレクターやデバッカーのアルバイトを募集している場合があります。アルバイトなので、正社員として応募するより受かりやすくなっているかもしれません。

アルバイトで入社したからと言ってゲームのシナリオを書かせてもらえるわけではありませんが、アルバイトのお仕事をしつつ、自分でシナリオや企画を書いて、それをディレクターやプロデューサーに見てもらいましょう。ちゃんと見てもらえない可能性もありますが、内容が良ければ企画が通ったり、次のゲーム制作のシナリオを任せてもらえるかもしれません。

もしくは、周りの社員の方々に「シナリオを書きたいです」とアピールし続けていれば、その噂がディレクターやプロデューサーの元へ届き、シナリオに携わるチャンスをもらえる可能性もあります。シナリオを書いて見てもらうのが一番ですが、とにかくアピールをしましょう。

シナリオ制作会社に登録する

昨今では、シナリオ制作に特化したシナリオ制作会社もあり、そこでは正社員としてシナリオライターを募集していたり、外注スタッフとして募集していたりします。そこに登録することによって、ゲーム会社などから依頼されたシナリオのお仕事を振ってもらえます。

登録さえすれば必ずお仕事がもらえるわけではありませんが、様々な企業から依頼されたシナリオのお仕事を割り振るので可能性は高いと言えるでしょう。お仕事が上手くいけば、次々とお仕事の依頼が来て、そのたびに実績もつくはずです。

シナリオ制作会社によっては、そこの代表の方がセミナーを開いている場合もあるので、そのセミナーに参加して自分のシナリオをアピールしましょう。通常の採用担当宛てに書類を送るよりも、スムーズに入社出来るかもしれません。

YouTubeの動画のシナリオ制作の仕事をする

前述した通り、今ではYouTubeにマンガ動画のシナリオを執筆する仕事があります。その動画のチャンネルは企業が運営しているのも多く、そのほとんどはシナリオを書く作家を外注スタッフとして募集しています。企業のホームページで募集している場合もありますが、クラウドソーシングで募集している企業もあり、そちらの方が採用基準もあまり高くありません。

書類を送った後は1度テストを行い、テストに合格すれば継続して依頼してもらえるでしょう。ただし、単価が高いものばかりではなく、低いものもあるので、そこに気を付けましょう。企業によっては、継続して執筆し続けることで単価があがる場合もあれば、作品のクオリティ次第で単価を上げることもあります。

ゲーム会社だとシナリオライターの採用基準が高かったり、中途でしか募集していなかったりするので、YouTubeのシナリオ制作の仕事から始めるのも良いでしょう。

シナリオライターに必要な知識や技術

シナリオライターになる方法をいくつか挙げましたが、シナリオライターに必要な知識や技術はなんでしょうか。やはりクリエイティブなお仕事なので発想力が大事だと思うかもしれません。それは間違いではないのですが、それよりも重要視されると言っても過言ではない技術などをこれから紹介していきます。

1時間に何文字書ければOK?

シナリオライターは当然ながら文字を書くのですが、数十文字や数百文字など作文用紙に収まる程度ではなく、数千文字から多くて数万文字を書くことになります。そのため書くスピードが非常に重要になり、スピードが遅ければシナリオのお仕事がもらえない可能性も出てくるでしょう。

具体的にどれくらいのスピードがあれば良いのかと言うと、1時間に1500文字程度書ければ十分なスピードです。1時間に1500文字までいかなくても、1000文字書ければシナリオのお仕事をもらえるでしょう。その速さまで到達するのは簡単ではありませんが、一番重要なのはとにかくシナリオを書き続けることです。執筆スピードが速いに越したことはありませんが、シナリオのクオリティが低いとあまり意味がなく、お仕事がもらえない可能性も出てきます。難しいところではありますが、執筆スピードとシナリオのクオリティの両立がとても理想です。

どういう知識が必要?

シナリオライターには幅広い知識が必要で、特にゲームやアニメ、映画といったコンテンツの知識は特に求められるでしょう。ただ周りの人から知識を与えられるのではなく、好奇心を欠かさずに自分から進んで知識を身に着けていくことも重要です。そういった幅広い知識を身に着けると、豊富なアイディアを思いつくきっかけになるので、シナリオライターとしてはとても強い長所になります。

また、好奇心旺盛に色々な知識を身に着けると、世間の流行にも敏感になるでしょう。流行に敏感になれば、「今どういうシナリオがヒットするのか」「どういうキャラが流行るのか」というシナリオの流行りも分かるので、大ヒット作を生み出せる可能性もあります。

シナリオライターの中には、特定の知識に強い方もいて、そういう場合でも、特定の知識を生かして精工なシナリオが書ける可能性があるので、決して短所ではありません。とにかく、普段から様々な物事に触れていく事が大切です。

コミュニケーション能力も大事!

シナリオライターは人とあまり話さず、1人でもくもくと執筆しているのをイメージするかもしれません。あながち間違いではありませんが、コミュニケーション能力はシナリオライターにも重要なスキルです。

シナリオを執筆する前は必ずと言っていいほど、監督やディレクターなどの様々な職種の人たちと「どういうシナリオにするか」という旨を話し合います。様々な意見が飛び交うので、コミュニケーションが円滑に進まなければ、いつまで経ってもシナリオの執筆に移れません。

そのため、相手の話を聞く力と、自分の意見を発信する発言力といったコミュニケーション力が非常に重要になります。初対面でも難なく話せるようになり、電話やチャットなどのツールでも問題なく会話出来るようになりましょう。

もちろん締切厳守!

シナリオライターになれば、締切を厳守しなければなりません。その理由は単純で、シナリオが完成されないと、次の制作過程に移行できないためです。繰り返しになりますが、シナリオは物語を作る上での設計図のようなもののため、シナリオが無ければ役者は演技が出来ず、監督も何を元に制作をしていけなくなります。

そのためシナリオライターは締切を守らなければいけません。もし、締切に間に合わない時は、担当者に相談して締切を伸ばしてもらえる場合もあります。締切を守るに越したことはありませんが、万が一締切に間に合わない場合は、延ばしてもらうための交渉力も必要になってくるかもしれません。

シナリオライターを志望するポイント

シナリオライターの仕事内容や必要な技術や知識が分かりました。ここからは、企業にシナリオライターとして応募する際に重要なポイントを説明していきたいと思います。

まず1つ目に重要なのは「なぜシナリオライターになりたいのか」という部分です。これという理由もなしに「シナリオライターになりたいです」とアピールしても、「他の職種ではなぜダメなのか」と疑問が生じます。もし、企業にシナリオライターとして応募する場合は自己分析を行ったうえで、シナリオライターになる理由を書きましょう。

2つ目は「なぜその企業にシナリオライターとして入社し、今後どうしたいのか」という点です。「なぜその企業に応募したのか」という点を抑えるだけでも十分ですが、入社した後のビジョンも明確に伝えられると、かなり好感を持たれるでしょう。

3つ目は「自分の強み」です。得意なジャンルはもちろん、シナリオ以外の自分の強みをアピールし、それがシナリオ制作にどう活かせるのかを話すと良いでしょう。シナリオにおける得意分野や実績がある場合は、それをアピールするだけで有利になります。

シナリオライターの大変なところや良いところ

これまでシナリオライターのことを紹介してきましたが、シナリオライターの大変なところや良いところ、楽しさややりがいはどういう時に感じるのでしょうか。2つの項目に分けて紹介していきたいと思います。

ここが大変だよシナリオライター!

ハッキリ言うとシナリオライターは、自分が書きたい物語ばかり書けるわけではありません。監督やプロデューサーなどの偉い人の意向やユーザーの意向などを考慮して、執筆する内容を指示されます。

シナリオライターが面白くないと感じた内容でも、その通りに従わなければいけません。シナリオの執筆が終わった後に、唐突な変更が入ってシナリオの書き直しをしなければならない事も珍しくないです。他にも、シナリオライターという仕事は不安定で、仕事を継続してもらえる場合もあれば、1度の失敗で仕事がもらえない場合もあります。

ゲーム会社によってはゲームシナリオライターを正社員として雇うところもあるので、ある程度の安定した収入は得られるかもしれません。しかし、アニメや映画、ドラマといったシナリオライターの場合はほとんどがプロデューサーや監督との縁で仕事が成り立っているので、1度の失敗でも命取りになります。

ここが良いよシナリオライター!

シナリオライターのやりがいは、なんといっても自分が書いたものが映像化し、世に出回ることでしょう。作品の評価が良ければなおさらです。それだけではなく、自分が書いたシナリオの通りに大勢のスタッフが働いてどんどん映像にしていくところを見るだけでも、すごくやりがいを感じます。

一定の評価が得られないと今後仕事がもらえない事もある厳しい職種ですが、逆を言うと作品が評価されてある程度の収入が得られると、シナリオライターとしてのキャリアに直結するので、そこにもやりがいを感じるかもしれません。

そして、監督やプロデューサーだけではなく、プロの俳優やプロの声優などの様々な職種のプロたちと仕事が出来るので、とてもいい刺激になり、そこに楽しさを見出せるでしょう。他にも、シナリオライターとしてキャリアを積んでいくことによって、プロデューサーや監督に昇格出来る場合もあります。そうすれば、本当に自分が作りたいシナリオが書けるようになるかもしれません。

シナリオライターの収入はピンキリ!

それでは、シナリオライターの収入はどれくらいなのでしょうか? ゲームシナリオライターの場合、年収約300万円~700万円とかなり幅広くなっています。クオリティの高いシナリオを書き続けていれば、普通の正社員より多く稼げるでしょう。

アニメや映画、ドラマといったシナリオライターの場合、年収が520万円の人もいれば年収1000万円にも及ぶ人もいます。しかし、それはあくまでも売れっ子のシナリオライターだけで、収入が0に等しい人がいるのも事実です。そういった場合はアルバイトや他のお仕事と兼業しながらシナリオを書いています。

未経験でもシナリオライターになれるが……

タイトルの通り未経験でもシナリオライターになることは可能です。しかし、前述の通りいきなり多くの収入が入るわけではなく、収入が少ない場合もあれば、0に等しい場合もあります。

そのため、やっとシナリオライターになれたとしても、収入がなさ過ぎてその道を諦めざるを得ない場合があるのも事実です。そうならないためには、常にシナリオを書いて腕を磨くことが大切で、1つ1つのシナリオの仕事をちゃんとこなしていく必要があるでしょう。

先ほど「収入が少ない場合がある」と書きましたが、シナリオライターの仕事は多種多様なので、未経験でも十分にチャンスはあります。諦めずに書き続ける努力が、一番大事だと言えるかもしれません。

最後に

ここまでシナリオライターの仕事内容や、なる方法を紹介していきましたが、いかがだったでしょうか。シナリオライターという職種は映像化するために欠かせない仕事なので、今様々なエンターテイメントで溢れているこの世の中でシナリオライターという職種の需要が無くならないと断言できます。

シナリオライターの収入など、現実的なことを聞くと、その厳しさに気が滅入るかもしれません。しかし、自分が書いたシナリオが大ヒットすれば、もちろん収入はたくさん入りますし、その作品が社会現象にまで大ヒットすれば、年収数千万までいけるかもしれません。

そのため、夢がある仕事と言っても良いでしょう。シナリオライターを目指し、ゆくゆくは自分が考えたアニメや映画、ドラマ、ゲームを制作したいと夢を持っている場合は、その夢を諦めずに追い続けましょう。この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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亀井渉
ライター

亀井渉

DeNA、創通、文化放送、毎日放送の共同企画によるオリジナルアニメ制作プロジェクト「プロジェクトアニマ」にて「ゴールデンスナッチャーズ」が佳作に入選。その後、日本一ソフトウェアの「風雨来記4」の一部スポットシナリオを担当。現在はYouTubeのマンガチャンネルや解説チャンネルの動画台本を執筆。

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