週刊Web3.0ニュース|VR酔いしないVR技術と日本発メタバースプラットフォーム

週刊Web3.0ニュース|VR酔いしないVR技術と日本発メタバースプラットフォーム

週刊Web3.0ニュース|VR酔いしないVR技術と日本発メタバースプラットフォーム

日々目まぐるしく動くWeb3.0の世界。本記事では、Web3.0関連のニュースの中で、筆者が面白いと感じたニュースを紹介していきます!今週は「VR酔いしない日本発のVR技術」について紹介していきます!

コンテンツ [表示]

  1. 1VR酔いしないVR技術?!日本発の「VRun System」
  2. 1.1VRun System|伊藤CEOが説明する「革新性」
  3. 1.2VRun System|そもそもなぜ「VR酔い」するのか?
  4. 1.3VRun System|デモ動画
  5. 1.4VRun System|メタバース実現のコア技術に
  6. 2VRun Systemを使ったメタバース技術「The Connected World」

VR酔いしないVR技術?!日本発の「VRun System」

第一のニュースは、長野県の雪雲という会社のお話です。

同社は「VR酔いしづらいVR技術」である「VRun System」と、「VRun System」を基盤とした「新しいメタバースのプラットフォーム」である「The Connected World」を発表しました。

さらばVR酔い、高品質なメタバース空間を縦横無尽に動き回れるプラットフォーム:メタバースニュース(1/2 ページ) - MONOist
VRシステムの開発を手掛ける雪雲は2022年5月26日、東京都内で次世代のメタバースプラットフォーム「The Connected World」に関する記者発表会を開催した。日本発のThe Connected Worldを世に送り出すことで、メタバースプラットフォームのスタンダードを目指す。 (1/2)
雪雲が描くメタバース The Connected World の衝撃!世界初のコア技術 VRun System で産学官連携し構築を加速 | tokyo chips | 鉄道チャンネル
ともに長野県出身、20代 伊藤克CEOと、「イルーナ戦記」などを手がけてきた丸山謙一郎CTOが率いる、雪雲(長野県長野市)の次世代VRシステムが、世界を大きく変える可能性―――。
YUKIGUMO Inc.
Next generation VR Technology VRunSystem™ by YUKIGUMO

VRun System|伊藤CEOが説明する「革新性」

こちらの「VRun System」について、開発会社である雪雲の伊藤CEOは、記者発表会にて以下の通り説明しています。

◆1.VR内を酔わずに自由な移動―――従来のVR空間は、VR酔い対策などのために直進が基本動作だった。そこを「VRun System」は、コントローラのスティック操作による制限のない移動を実現。VR内を酔わずに自由に移動できる。

◆2.ストレスのない長時間VR体験―――一般的なVR空間の没入型コンテンツなどは、15分が限度といわれているなか、VR酔いがない「VRun System」は、長時間VR空間にいても、リアルと似た疲労感で過ごせるという。

◆3.リアルな高画質映像表現―――一般的なVR酔い対策は、90fps以上の高フレームレートでアバターの動きを人間の歩行速度内に収めていた。そこを「VRun System」は、処理落ちしてフレームレートが30fps程度まで低下してもVR酔が発生し難い。
そのぶんグラフィックス描画などの高負荷処理に費やせることから、よりリアルな質感の風景を実現できる。

◆4.同時多接続―――処理能力をグラフィックスや同時多接続にまわせるため、数千人レベルの大人数が参加することもできるという。

VRun System|そもそもなぜ「VR酔い」するのか?

VRun Systemは、先ほど紹介したように「VR酔いしづらい」VR技術です。

メタバース実現の壁の一つ「VR酔い」

そもそもVR酔いはなぜ起きるのでしょうか?

一言で言うと、VR酔いは「ベクション」と呼ばれる錯覚のせいで発生します。

VRを楽しんでいる状態では、「自分が静止している」にも関わらず「視覚は動いている」状態になります。

この認識のズレが体の器官(脳や三半規管)を混乱させるため「VR酔い」します。

ベクションとは - コトバンク
デジタル大辞泉 - ベクションの用語解説 - 視覚によって、自分は静止しているにもかかわらず、移動しているかのように感じる錯覚。停車中の電車から他の電車が動き出すところを窓越しに見ると、あたかも自分が乗った電車が動いたように感じることなどを指す。視覚誘導性自己運動感覚。...

補足ですが、下記のサイトでは実際にVR酔いを体験できる動画がアップロードされております。

もしご興味があったり、「VR酔いを体験してみたい!」という方がおりましたら、どうぞ。

ベクションによる酔いを体感するアプリを実際に作って体感してみた
今回はVRでネックとなる「ベクションとVR酔い」について、実際にアプリを作成して体験してみました。

VRun System|デモ動画

さて、こちらのVRun Systemですが、YouTubeやTwitterにデモ動画があがっておりますので、こちらをご紹介いたします。

いかがですか?先ほどリンクを張った「VR酔いする動画」よりも、はるかに酔わない、ゆったりとした空間ができあがっていると思います。

VRun System|メタバース実現のコア技術に

冒頭で説明した通り、こちらのVRun Systemは「VR酔いしづらいVR技術」です。

雪雲は、このベクションを脳に許容させる生理学的アプローチで、急激な視界の変化を排除し、脳が緊張状態に陥る頻度を減らした結果、長時間プレーしても疲れにくくなり、VR酔いが発生しなくなる

上記は雪雲さんの説明です。

こちらの説明を例のごとく、初心者にも分かるようにものすごいざっくり説明すると

ゆっくり動かして脳へのダメージを減らす

技術です。

そして、VR酔いしづらいVR技術についてなぜ本記事は注目したのか。

それはメタバースの実現に一歩近づく技術であると感じたためです。

完全なメタバースの実現にあたっては、長時間のメタバース空間の体験により生じる「VR酔い」の撃退は、必須です。

このVR酔いを撃退できる可能性のあるVRun Systemに、筆者は深い可能性を感じるのです。

VRun Systemを使ったメタバース技術「The Connected World」

そして雪雲は、同記者会見にて「VRun System」を使用したメタバースプラットフォームである「The Connected World」を発表しました。

こちらは、実際に「The Connected World」で動き回る丸山CTOのアバターとメタバース空間の画像です。

この「The Connected World」の仕組みをざっくり説明すると、メタバース空間の大きなくくりである「World」とそれぞれの小さなメタバースである「Land」を作る技術です。

例えば、「新宿区」という大きなWorldを作ったとしたら、その中に「歌舞伎町」とか「都庁前」とか、小さなLandがある、そんなイメージですね。

そして、そのメタバース空間内を動くアバターも含めて編集できる「MetaverseEngine」も、同社は提供しております。

筆者は何よりも、この仕組みは日本発のメタバース空間構築のプラットフォームであるという点に注目します。

メタバースを構築する時に、日本の雪雲という企業があり、その企業が提供する「The Connected World」が世界中で使われる……

そんな日が来るといいですね……!

Gamemo編集部が見た本ニュースの注目ポイント

  • 日本初のメタバース構築プラットフォーム
  • VR酔いしにくい新しい技術
はがね
ライター

はがね

Web3・メタバース領域を愛しているインタビューライターです。 50社以上の企業様にインタビューし、記事を執筆してきました。 新しい分野の最前線で活躍する方のインタビューを通じて、世の中に魅力的なコンテンツを広めたいがゆえに書いています。 Twitter:@hagane_Web3 アイコンはNFTアート『MIRAI』の22番ちゃんです。

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