【Web3インタビュー】Web3×HR 優秀な人材確保の最強パートナー『Desume』の魅力 ( 株式会社プロタゴニスト 吉田様 )
日々進化を続けるWeb3の世界。その一方で、Web3のスタートアップ企業、もしくは新しくWeb3事業を始めようとしている企業からは「Web3の人材が採れない」や「そもそもどんな職種が必要か分からない」という声があります。今回は、そんなWeb3の採用における課題を解決するために生み出された『DESUME』というサービスとその強みについて、CEOの吉田氏にお話を伺いました。
株式会社プロタゴニスト 吉田 将人 CEO
「本当に必要な情報がある」Web3人材のデータベース
Web3は、言うまでもなく新しい領域です。
スタートアップ企業は新しいサービスを次々と生み出し、既存の企業もWeb3プロジェクトに次々参入しております。
また、既存の企業の中にも、社運をかけたWeb3領域への参入により大きなチャレンジをしている企業が少なからずあります。
そんなWeb3の世界に飛び込む企業の中でほぼ共通の悩みは、Web3事業を支える人材です。
「Web3にチャレンジしたいけど、そもそもどんな能力を持った人材が必要なのか分からない。」
「履歴書だけでは、その人材のWeb3への関心がどの程度なのかが分からない」
そんな課題を解決するために生み出されたのが、Web3人材特化データベースである『Desume』であり、株式会社プロタゴニストのサービスです。
今回は『Desume』生みの親である株式会社プロタゴニストの吉田CEOに、『Desume』誕生の経緯とその強みについて聞きました。
ーーー『Desume』は、どういったニーズから誕生したサービスなのでしょうか?
吉田「そもそも今までの、いわゆる履歴書を見て『この人はWeb3の人だ』と見抜くのは不可能に近いんです。」
吉田「私自身がとあるWeb3企業、いわゆるGameFiの会社で採用をご支援していた時に、既存のサービスでは中々しっくりこなくて。具体的には、Web3の(中における候補者の)位置情報的なものを取得することが非常に難しかったです。」
ーーーご自身がWeb3企業の採用の支援をしていたからこそ、気づけた課題ということですね。
吉田「既存の例えば学歴とか職歴、あとはエンジニアスキル等を中心に見れるような(既存の)データベースでは、スカウトしづらいなと思ったことがスタートです。」
ーーー具体的には、どういった内容が掲載されているデータベースなのでしょうか?
吉田「企業さんの根本的なニーズで言えば、一つは『(候補者が)Web3においてどんなことを考えているのか』という話です。もう一つは、『(候補者が)Web3で何かやったことがあるのか』です。これは事業会社に勤めた経験でもいいですし、いわゆる個人でGameFiをやっていました、とかでもいいと思うんですよ。」
ーーーWeb3への興味関心と実績ということですね。
吉田「そうですね、あとは『(候補者が)Web3で何をしたいのか』これらを中心として、データベースを作っています。DIDと呼ばれるジャンルなのですが、この人がどんなWeb3のプロジェクトでどんな貢献をしてきたのかを、スコアリング機能の実装などで、今わかるようにしていっています。」
ーーースコアリングの機能などがこれから実装されていくとのことですが、現在はどういった方法でWeb3の興味関心や実績を、可視化していっているのですか?
吉田「現状どういう対応をさせていただいているかというと、転職意欲の高い方については、メッセージや対面でやりとりさせていただいて、いわゆるWeb3のどんなことを今までやってきて、どういうことにご興味があるのかをヒアリングさせていただいております。今後は(そのプロセスを)システムとして実装して、自動化していく予定ですが。」
吉田氏が語るように『Desume』とは、普通の求人情報には載っていない、Web3の興味関心や経験についての部分を可視化できるサービスです。
『Desume』データベースには、保有しているトークンやどんなNFTプロジェクトに携わったか、GameFi、例えば『アクシー・インフィニティ』をやったことがあるか、どんなトランザクション(取引)をしているかなどの、Web3人材を採用するにあたって「知りたいこと」が詰まっています。
Web3のポジションは意外に少ない?! 普通の求人サイトとの差別化
ーーーWeb3特化ではない一般の求人サイトでも、Web3の求人は増えてきているように感じます。そういった部分とは、どう差別化していこうと考えているのでしょうか?
吉田「まず前提として、Web3の会社の求人情報は増えているんですけど、Web3のスキルを求めた求人情報は多くないです。市場が未成熟の為、何を求人情報に出せばいいのかや、そもそも出して集まるのかという参考事例があまりないです。」
吉田「だから、今求人サイトで出ている『Web3求人』は、Web3 の会社でも普通のエンジニアと求人情報はそこまで変わっていないと思います。でも、実際には必要なスキルって違うと思うのですよね。」
ーーー詳しくは、どういうことなのでしょうか?
吉田「そうですね。例えば、Web3の(暗号資産)取引所のプロダクトを作る時、Web2と同じように開発する部分以外に、Web3の知識が必要な部分も多いはずです。」
吉田「例えば、競合のDEX(暗号資産取引所)で普段からステーキング(対象の暗号資産のブロックチェーンのネットワークに参加して報酬をもらっている)している経験などがあると、心強いですよね。」
ーーー自社が作ろうとしているサービスの競合となるサービスを体験している人だと、確かに心強いですね。
吉田「でも、現状だと、そういった点に日の目が当たっていないです。求人にもほとんど枠が出ていない。だから増やしたいなと思っています。」
ーーーWeb3の知見が必要な枠はそこまで多くはないのが実情なのですね。
吉田「今だとそこまで枠が多くないからこそ、ピンポイントでエージェント型とかでお手伝いしています。将来的にはよりWeb3ネイティブなプロジェクトと人達が集まる場所にしていきたいですね。これが、一般的な求人サイトとの違いです。」
ーーー実績などはあるのでしょうか?可能な範囲でご教示いただけると……
吉田「例えば直近では、マーケティングマネージャー。特にコミュニティマネージャーに近い役職ですが、そういったマッチングの事例はあります。」
ーーー具体的にはどういったことをする役職なのでしょうか?
吉田「今までのマーケティングマネージャーって、例えばFacebook広告とかホワイトペーパーみたいなデジタルマーケティングを中心に戦略の立てられる方を採用したい。というようなニーズが多かったと思います。」
吉田「ですがWeb3では、そういった能力よりも、例えば『DISCORDの運用』とか『TwitterでのAMA( Ask Me AnyThing )に慣れている』とか、『Web3のイベントの知見がある』みたいなよりSocialな部分が求められています。」
ーーー一口に「マーケティング」といっても、今までのWeb2の世界で求められるものとは違うのですね。
Web3化のために必要な人材要件を相談できる!コンシェルジュサービス
Web3にチャレンジする企業は、二種類あります。
初めからWeb3で事業をしている企業と、Web2の企業がWeb3の事業を始めようとする企業です。
特にWeb2企業がWeb3事業にチャレンジするときに多いのが、「こういうことをしたい」という気持ちはあるが、そのためには「どういう人材が必要なのかいまいちピンとこない」や「どんな人の話を聞けば参考になるのか分からない」という状況です。
株式会社プロタゴニストは、その事業実現のための人材要件を定義する「コンシェルジュサービス」も行っております。
吉田「元々わたしはBCG(ブロックチェーンゲーム)などもしていたのですが、事業としてWeb3の考え方になるまでに、多分3ヶ月~半年ぐらいかかりました。」
ーーー半年かかるのですか…‥
吉田「はい。(Web3の)業界が最近できたっていうこともあるので、本当に一次情報の獲得が難しいです。みんなポジショントークが違ったりしていて、結果、何が正しいのか分からない。」
吉田「半年かかったとは言いましたが、実は偶然クリプトに詳しい中国の投資家さんと、DAOやクリプト、ビットコイン、分散の仕組みについて話す機会がありまして、その方とのお話が一番のブレイクスルーでした。はじめに話したかったですね(笑)」
吉田「この(プロタゴニストが)半年かかったプロセスを、スピードアップして、Web3に特化した(クライアントに必要な)専門家を紹介したりとか、(人材の)要件定義をしたりするというサービスが、必要だなと思って、コンシェルジュサービスを作りました。」
ーーーご自身のWeb3事業立ち上げの体験があったからこそ、誕生したサービスなのですね。
吉田「そうですね。アサインする専門家も、(Desumeの)求職者データベースと被っている部分があって。例えばNouns DAOのこととか、STEPNがなぜ流行ったのかとか、リサーチだけじゃなくて経験した当事者に聞くことが一番だと思っています。」
ーーー分かります。逆に、経験したことが無い人には一生分からない、ということもありますよね。
吉田「なので、我々はどちらかというと、(クライアントの)要件定義に入り、誰に何を聞くというインタビューシートを作るのが私たちプロタゴニストのコンシェルジュの仕事です。」
ーーー具体的には、どういった事例があるのでしょうか?
吉田「例えば、Web3の事業を立ち上げたスタートアップの会社さんがあるんですけど、初めは『独自トークンを作りたいんだけどどうすればいいのか』みたいなフワッとしたご状況の会社さんでした。」
吉田「その会社には、独自トークンを実際には設計された方をお繋ぎして、やることが明確になりました。その方は、インタビュー後も継続して、顧問のようにお手伝いされています。」
ーーー実際にやったことがある方のお話が聞けるのは貴重ですね。
ーーー基本的には「紹介してくれてありがとう」というお話になるのでしょうか?
吉田「そうですね。他には、Web3の事業を新規事業として立ち上げようとしていた企業様で、専門家の方と話す中で新規事業の方向性が決まったこともありました。」
吉田「事業戦略が決まったら、『新規事業を進める為の人材をスカウトしたい』という相談を頂けるというのも非常に嬉しいです。」
Web3に「関心がある」だけでもOK、まずは登録!
ーーーDesumeに登録されている求職者の側のお話も聞かせてください。
ーーー例えば「Web3に仕事で触れたことはないけど関心は高い」という人も登録できるのでしょうか?
吉田「できます。そもそもWeb3という業界自体がここ2年ぐらいで誕生した業界なので、Web3を仕事でやったことある人なんてほとんど居ない。なので、少しでも関心があるって方も全員本当に来てほしいです。」
吉田「例えば今、IT企業の採用ってすごい厳しいです。ゲーム会社だと、エンジニア経験5年が必須要件だったり、実務経験3年以上じゃないと面談できなかったりという状況です。」
ーーーある程度の経験が必須、になっている訳ですね。
吉田「はい。ただ、インターネット始まった頃は、ゲームが好きだ、ゲームに関心がある。みたいな人がゲーム企業とかに集まってものを作っていたと思っていて。今のWeb3も、Web3が好きな方がこれからの業界を作っていくと思うので、(未経験者にも)すごいチャンスがあると思っています。」
吉田「株式会社プロタゴニストは『好きを価値にできる社会へ』っていうのをミッションに立ち上げた会社です。より具体的に言うとブロックチェーンを始めとしたテクノロジーで、好きなことに取り組みやすい環境を作ることを目指しています。」
ーーー好きなことを、ブロックチェーンという技術を使うことで事業や仕事にできるような時代が来ている、訳ですね。
株式会社プロタゴニストが生み出す、DesumeというWeb3の人材サービス。
それは、Web3の人材を探している企業や求職者だけではなく、Web3の事業を立ち上げたいが何をしたらいいか分からない。どんな人を採ったらいいか分からない。そういった企業様の力にもなれるサービスであると感じました。
Web3の世界の扉を叩いてみたい求職者の方も、Web3にチャレンジしたい企業の方も、是非一度ご相談されてみてはいかがでしょうか?
埼玉県熊谷市に生まれる。
立教新座高校、立教大学異文化コミュニケーション学部卒業。
在宅主婦を活用した人材系・組織コンサルティング会社を経験。
2018年よりシード特化独立系VCに参画。
新規投資責任者として累計9.5億のファンドの運用、2019年には24社の投資実行に携わる。また、年間で2,000人以上の起業家ソーシングを実施し相談にのる。
2020年3月に独立し、スタートアップの採用労務支援を得意とする株式会社プロタゴニストを創業。