ドット職人の好むコンシューマメーカーはセガではないのか - ガメモ

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  1. 1一体ゲームのグラフィックはどこまで進化するのであろうか。
  2. 2制約こそが創造性のつばさ
  3. 3セガは自らドット絵を捨てポリゴンへ

一体ゲームのグラフィックはどこまで進化するのであろうか。

Wi-Fiや光回線でインターネット常時接続するのが当たり前のデジタルネイティブには
一枚の画像が数分かかってやっと完成する時代があったなんて、鼻で笑われてしまいそうだ。

一つの文字をキャラクターに見立てて大流行したゲーム。現在のスクリーントーンのように線だけで疑似的に三次元を表現した40年前のゲームのデモ画面。そしてファミコンのスペックを最大限に活用したドットで描かれたキャラクター。Youtubeが少しカクカクしただけで文句を言うであろう世代には理解してもらえない進化の過程があり、現在につなっがっているのだ。

さて絵心のない私は感心するしかないのが、ドット絵を作成する通称「ドット職人」達による画像の数々だ。 ドット絵とは、主としてコンピュータ上における画像の表現方法・作成方法の一形態であり、表層的には通常の目視でピクセルが判別できる程度に解像度が低いビットマップ画像と捉えることができる。

制約こそが創造性のつばさ


しかし実際には、限られたピクセル数の中で表現し切るという制約やピクセルを手作業で1つずつ配置するという作成プロセス等も含めてドット絵であると認識されていることが多い。
ドット絵は、主に黎明期から1980年代にかけてのパソコンもしくはコンシューマー向けゲーム機で、もっともよく用いられた表現形態だ。

当時は、画面の解像度および発色数・メモリ容量・CPU速度などのハードウェア的な制約、およびそれを受けたソフトウェア的な制約から、ベクトル画像や大規模なビットマップ画像を使用できなかったため、やむなく限られた解像度・色数などでグラフィックを表現する必要性があった。その中で、いかに美しさや視認性の良さを追求するかが、当時のグラフィック作成における肝であった。

特に、移動するオブジェクトについてはスプライトという小さな画像単位で扱う必要があり、したがって、ゲームのキャラクターなどは総じてこのスプライト内に収めるために、何らかのデフォルメを施されて表現された。なお、キャラクターのデザインにおいて、ドット絵で表現されることを前提とした特徴を備えさせることも珍しくない。世界で最もよく知られている、あの任天堂のキャラクター、マリオの口ひげや服のサスペンダーが、最たる例である事はよく知られている。

セガは自らドット絵を捨てポリゴンへ

セガのドット絵の終わりは、3Dポリゴンによる表現のスタートとなる。バーチャレーシングでお披露目されたその技術は、バーチャファイターによってゲーセンから自宅のサターンへと、どんどん私たちの身近にやってきた。

このように家庭用ゲーム機の性能が進化するにつれ、アーケードゲームの分野は差別化を図るべく、さまざまな施策を試みていた。そのひとつに、3Dポリゴンと呼ばれる新たなCG描画技術の導入がある。

これまでゲームのグラフィックは、小さなマス目に色を置き、それを並べ合わせて表現する”ドット絵”という手法が用いられていた。ドット絵のキャラクターを動かす場合には、セル画アニメやパラパラマンガと同じ仕組みで、動きのパターンの数だけドット絵を用意しなければならなかった。

対して”3Dポリゴン”は三角形を組み合わせて、物体やキャラクターを表現する描画方法である。コンピュータの計算によって、いままでもよりも簡単に立体的な動きや表現ができるようになった。

ちなみに、商業用ゲームとして世界で初めてリアルタイム3Dポリゴンを採用したのはATARIの『I,Robot』。ただ、先見の明はあったものの、残念ながら1983年のアメリカでの人気は低く、商業的には厳しい作品となってしまった。

 また、日本国内初の3Dポリゴンアーケードゲームといえば、ナムコ(現・バンダイナムコエンターテインメント)の『ウイニングラン』(1988年)である。なお、まだ当時はテクスチャマッピングの技法がなく、ポリゴン剥き出しのグラフィックだった。

 そんな時代の流れのなか、セガは1992年に3Dポリゴン描画機能を搭載したアーケード基板”MODEL1(モデルワン)”を開発。”MODEL1″上で動作するゲームとして、『V.R. バーチャレーシング』(1992年)をリリースした。なお、ディレクターを手掛けたのはご存じ、鈴木裕。 のちに移植もされた。


デラックス筐体では、16:9 のワイド画面をアーケードゲームとして初めて採用。また、ピットクルー(人物)を登場させたり、路面にタイヤ跡を残したりなど、さまざまなポリゴンの描写表現にチャレンジした意欲作となった(鈴木裕氏いわく、ピットクルーをポリゴンで動かすことができたことが、その後の『バーチャファイター』の制作に繋がったと言う)。


そんな進化の中、Youtubeやニコニコ動画ではドット職人たちが日本ならではの進化を遂げたドット絵をせっせとアップし続けている。写真と見間違えるグラフィックに疲れた日には、そんなドット職人たちのドット絵が私の気持ちを和ませてくれている

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