【Web3インタビュー】ブロックチェーンで拓く新時代!Web3で生まれる「民主的な」アニメーション(SAMURAI cryptos)
NFTは一般的に、アニメや漫画などのIPコンテンツと非常に相性が良いと言われています。一方で、コンテンツの制作や運営はある意味中央集権的に行われている部分もあり、分散を志向するWeb3とは少々毛並みが違うコンテンツになりがちです。
株式会社ゴンゾが仕掛ける新しいアニメーションプロジェクト「SAMURAI cryptos」は、NFTの持つ「民主性」と「投資性」という二つの側面に着目した、全く新しい側面のアニメプロジェクトです。
今回は本プロジェクトのプロデューサーである株式会社ゴンゾの石川社長に『SAMURAI cryptos』が目指している事について、お話をお伺いしました。
Web3アニメプロジェクト「SAMURAI cryptos」とは?
「SAMURAI cryptos」 とは「NFT時代の新しいアニメIP創出」にチャレンジする共創型プロジェクトです。
「アートNFT」 「シンボルNFT」 「Discordコミュニティ」 の3要素を中心に構成されています。
またプロデューサーはゴンゾ代表である石川真一郎氏がつとめる。
「ブロックチェーン・NFT時代に日本発のサムライとして狼煙をあげる」ことを旗印に、NFT時代の新しいアニメIP創出へのチャレンジを表明。
アニメ界の著名アーティストがプロジェクトに参加しています。
アート作品のテーマは、伝説の侍「剣聖(Samurai Legends)」です。
7つの剣聖アートは、そのデジタル画像データを対象とした1点ものの「アートNFT」としてオークション販売されます。※2022年10月7日地点では「完売」
7つの剣聖アートは、いわばSAMURAI cryptosプロジェクトの起点です。これらのアートを足掛かりに、
Discordコミュニティを通じてSAMURAI cryptosの世界が拡大、醸成され、新たなアニメIP創出につながっていきます。
7人のアーティストが描く7つの「剣聖アート」と対応したシンボルNFTのシリーズが販売/配布されます。
2022年春、プロジェクトリニューアルに伴い新しい形態でシンボルNFTの販売が再開されました。※2022年10月7日時点では販売中
そしてこの「シンボルNFT」を持っていることで、プロジェクトの進み方、方向性に意思を反映させることができる権利「サムライツ」を手にすることができます。
まさしく「SAMURAI cryptos」は、みんなでつくるプロジェクトであるといえます。
SAMURAI cryptos 公式HP:https://samuraicryptos.io/ja
SAMURAI cryptos アートNFT:https://samuraicryptos.io/ja/art-nft
SAMURAI cryptos シンボルNFT:https://samuraicryptos.io/ja/symbol-nft
「何をするか」も皆で決める!民主的なクリエイティブの姿
ーーー本日は取材に応じていただき、誠にありがとうございます。
ーーー今回貴社がチャレンジしている「SAMURAI cryptos」ですが、Web3プロジェクトらしい、分散型のプロジェクトであると思います。
ーーー本プロジェクトはどのような着想で生み出されたのでしょうか?
石川「そもそもの話になってしまうのですが、私自身はブロックチェーンの『分散』という考え方に共感しています。というのも、今まで世の中は『一軸』で物事を判断して、動いてきたと言っても過言ではありません。一神教があって、貨幣があって、科学があった。でも、この考え方もいずれ人類史の中で変わっていくと考えていました。」
石川「では、『一軸』の次に何が来るか?を考えたときに、必然と『複数軸』の考え方、価値観が多様化していくと考えたんです。もっと言いかえると、分散型の価値観という表現になると考えました。」
ーーー分散型の価値観、ですか。
石川「でも、それってそこまで特殊なことじゃない。要するに、人がそれぞれ趣味嗜好を持っていて、それに対して自分で価値を決められるっていうことがポイントなんです。」
石川「そういう世の中になるだろうと思ってたところで、では、1995年に日本人として世界で一番に価値あるもの何かなと思って『それはアニメだ』と思ったんで、アニメの会社として株式会社ゴンゾをスタートしたんです。会社を経営している中で、それ(分散型の仕組み)をずっと模索してる中でいよいよ『ブロックチェーン』という技術が生まれてきた。」
ーーー分散型の仕組みが誕生した訳ですね。
ーーーそう考えると、かなり早い時期から「分散型のアニメーション」という本プロジェクトの構想をお持ちだったのだなと思います。
石川「そのときに、このSAMURAI cryptosというプロジェクトを思いついたっていうのが一番正しいかもしれないです。というのはやっぱり、自律分散の仕組みでコンテンツを作るっていうことは、どこから作っていくかって話になるじゃないですか。」
石川「そのときに一番相性がいいのやっぱりアニメーションだと思ったんです。アニメーションって、良くも悪くもキャラクタービジネスだと思うんですよ。なので、まずは『キャラクター』という側面からスタートで物事を作っていくのが良いと考えたんです。」
ーーー本プロジェクトは7枚の「サムライ」の絵からスタートしているのは、そういった思いがあるからなのですね。
ーーーシンボルNFT(②の部分)に付随している「サムライツ」についてもお伺いしたいです。
ーーープロジェクトの方向性を決める権利のことだと認識しておりますが、具体的には何を決める権利なのでしょうか?
石川「プロジェクトの大きな方向性です。その方向性っていろんなのがあると思うんです。例えば、ストーリーをどうするかとか、もっと大きなレベルでいうと映画にするかテレビシリーズにするか、そういう部分もシンボルNFTを持っている人たちで議論しながら決めていくっていうふうにしたいなと思っています。」
石川「ですが一方で、クリエイティブ(この場合はもととなる侍の絵)自体を多数決で決めても、やっぱりいいものにはできないと思っています。クリエイティブってやっぱり尖ってないといけないので、多数決で何か重要なものを決めても面白いものはできない。なので、そこのバランスは難しい。クリエイティブ自体は特定の人達で作っていくんですが『シンボルNFTを持っている人に発言権を与える』に近いかもしれないですね。」
ーーーアニメを放映するフォーマットまでシンボルNFTを持っている人たちで決められるというのは、かなり挑戦的な取り組みだと思います。
石川「逆に言うと、一番多数決で決めやすいのがフォーマットであるという側面もあります。テレビにするか映画にするか、どっちにした方がみんな見ますか?という話って結局たくさん見てくれる人が決めた方がいい。その方が売れるに決まってるんで、多数決が向いている。逆にクリエイティブな部分で『尖ったコンテンツ』を生み出すための発言権をそのトークンに合わせて渡してもいいけどそれを決定する何を採用するかっていうのをみんなで決めるって話じゃないと思うんですよ。」
石川「私たちはこの取り組みを一種の社会実験みたいなものだと思っています。どこに向かうのかは私たちも明確に見えてきている訳ではないので、楽しみです。」
ーーー聞き手としても、非常に発展性があり、無限の可能性があるプロジェクトだと感じました。
GONZO&テラーノベルのタッグの本領
ーーー本プロジェクトは、ゴンゾ様とテラーノベル様で協力しているという認識でおります。
ーーー具体的には、どういった協力をされているのでしょうか?
石川「平たく言うと、テラーノベルのユーザーさんからアイディアを募集するという事ですね。」
テラーノベル様は、スマホで手軽に小説が読める、小説を書き、小説を投稿できるサイトです。
ユーザー属性としては10代~20代前半の若い層が多く、コンテンツ感度が高いところに特徴があります。
また、コミカライズ・ノベライズなど、投稿された小説をもとにコンテンツを作っていく点を特に意識していらっしゃるそうです。
石川「実は一番協力するポイントになったのは、我々がNFTという対価を所有していたことなんです。テラーノベルのユーザーさんにアイデイアを募集するだけではなく、対価としてNFTをお渡しする。こうすることで、その人が考えたアイディアが素晴らしくて、作品が大ヒットしたら、そのNFTの価値も跳ね上がる可能性がある。」
ーーーなるほど、オークションしてみたら1ETHとか10ETHとか、すさまじい価値が付くかもしれないですね。
石川「僕はNFTの良いところって、民主性だけじゃなくてそこに金銭的価値が付くところだと思うんです。もちろんシナリオを書いてもらったらライターさんに原稿料はお渡しすることになるとは思うんですが、それとは桁が違う金額になると思うんです。」
石川「テラーノベルにいるユーザーさんって『コンテンツを作りたい』っていう、すごいクリエイティビティの高い人が多いと思うんですよ。この熱量にはすごく可能性を感じていて、やっぱりそのパッションのある人たちにコンテンツを作っていただきたい。そういう意味で、テラーノベルさんと組むことで今後に期待できるコンテンツになると思っています。」
クリエイターが評価される未来に向けて
ーーー最後になりますが、『SAMURAI cryptos』のリリースの中で「NFTの概念によって、アニメの新しい時代が幕を開ける」とありますが、NFTに代表されるようなWeb3時代のアニメーションは、どういう姿になっていると石川様はお考えですか?
石川「すごく大きな話でいうと、やはり自律分散になっていくと思います。具体的にどういうことかというと、資本を持っている人たちじゃなくて、情熱をもってコンテンツを作っていった人が報酬を受け取る世界になっていくんじゃないかと思います。」
石川「そもそも、NFTの概念とNFTの構造自体が非常にIPやアニメとの相性が良い。更に個人に報酬を還元するような仕組みもある。やっぱり、それ(優れたコンテンツ)を考えた人、それをパッションを持ってやった人たちが高い報酬を受けることができて、それでそのクリエイターとファン、そして世の中が一緒になって、そこにいろんなものが集まって何か新しいコンテンツが作られていくっていう時代に、本当の意味でなるんじゃないかなと思っています。」
ーーー石川社長は「分散」について非常に深い思い入れがあるとご推察いたします。
石川「そうですね。情熱をもってクリエイティブに徹するクリエイターとそれを応援するファンが、そのコンテンツの及ぼす影響に比例して報酬を受け取れる。しかもそれが、NFTという技術によって『コンテンツが世の中に及ぼす価値』が大きくなるにつれて『勝手に価値が上がっていく』ことができる。稼ごうとかそういうことを思っていなくても、クリエイターとファンの相乗効果でコンテンツが良いものになれば、勝手に自分の持っているNFTに価値が付いて、報酬を受け取れるようになる。そんな社会になっていってほしい。それが僕の夢です。」
ーーーお忙しい中、取材に応じてくださり、誠にありがとうございました。
また今回、テラーノベル社の方ともお話させていただきましたが、クリエイターのことを第一に考えてサービス運営している様子が感じられ共感が持てました。
「SAMURAI cryptos」はクリエイターの参加を待っている!
今回、株式会社ゴンゾ様にインタビューさせていただきました。
お話を伺う中で、『SAMURAI cryptos』のクリエイターと一緒に新しいアニメーションを作っていくというスタンスが垣間見え、非常にクリエイターファーストかつ共感が持てるお考えをお持ちだと感じました。
ですが一方で、同プロジェクトはまだまだ始まったばかりで、これからどう成長していくか、どういう姿になっていくかはまだまだ不透明です。
不透明であることは、まだまだ参入の余地があり、プロジェクトを自分のアイディアで共に創っていくことができるということです。
『SAMURAI cryptos』が描く、NFTを用いた新しいアニメーションの実験は、まだ始まったばかりで、これから大いに持ち上がる可能性があると感じました。
ライターという、文章を使ったクリエイティブを行う立場からしても、今後が楽しみです。
↓ ↓ 本プロジェクトへの応募はこちらから ↓ ↓ ※10月18日(火)まで
SAMURAI cryptos 公式HP:https://samuraicryptos.io/ja
SAMURAI cryptos アートNFT:https://samuraicryptos.io/ja/art-nft
SAMURAI cryptos シンボルNFT:https://samuraicryptos.io/ja/symbol-nft
7つの剣聖アートの一つ「不動明王」 ※2022年10月7日地点ではオークションで落札済み