VRゲーム制作の経験から知識を発信!! バーチャルゲームクリエイターの包帯少女makoちゃんを紹介します!!
バーチャルゲームクリエイターの包帯少女makoちゃんは、自分でVRゲームを制作した後VTuberとしてデビューをしました。制作した「VR包帯少女」はSteam版、MetaQuest版と展開。活動は主にゲーム制作の豆知識動画を投稿となっています。
VRゲームリリース後にVTuberデビュー!? ゲーム制作の知識を動画で公開中!!
バーチャルゲームクリエイターの包帯少女makoちゃん。
3年かけて制作していた「VR包帯少女」リリースし、1週間後にVTuberとしてデビューしました。
ゲーム制作に関する動画を中心に投稿しています。
投稿されている動画は、お題を決められたゲームを制作する「Unity1週間ゲームジャム」で制作されたゲーム紹介や、ゲーム制作やVRについての豆知識動画です。
ゲームに関する活動を紹介する前に、まずはmakoさんが制作した「VR包帯少女」について紹介していきたいと思います。
VR包帯少女
makoさんが制作した「VR包帯少女」は2020年3月に、Steamから販売されました。
ステージはピラミッドの奥深くで、操作キャラクターが1000年の眠りから目覚めた包帯少女となっています。
ちなみに包帯少女はmakoさんと瓜二つの格好です。
操作キャラクターは既存のキャラクターと、VRM対応したものなら自分の好きなモデルでゲームを遊ぶことができます。
包帯を使った爽快な移動の楽しさが売りで、罠が張り巡らされているピラミットを颯爽と移動することが可能です。
アップデートでは3人称視点カメラにより、VTuberが実況しやすいようになりました。
回りに包帯を浮遊させることも可能で、よりゲームの世界観に入れる仕様にもなっています。
さらに、おまけとしてフィットネスモードも実装されました。
こちらは腿上げで前進してスクワットでジャンプする移動方法に変わっていて、身体に負荷をかけてトレーニングにもなるモードです。
ゲームの制作に役に立つ!! 経験に基づいた処理負荷軽減とVRゲームの豆知識!!
ゲーム制作に関する動画は自分で制作したゲーム以外にも、ゲーム制作に関する豆知識の動画があります。
ここからは「処理負荷軽減のためにやってよかったことベスト5」と「普通のゲームとVRゲームの作り方の違い」の動画をざっくりまとめて紹介。
VRゲームを制作していたmakoさんにしかわからない経験に基づいたことを教えてくれるので、ゲームを制作している人にはオススメしたい動画となっています。
処理負荷軽減のためにやってよかったことベスト5
処理負荷軽減のためにやって良かったことを紹介しているこの動画では、活用方法をベスト5で教えてくれます。
makoさんが処理負荷軽減をしようとしたきっかけは、VR機材のみでゲームが遊べるMetaQuest用の移植版「VR包帯少女」を制作したからです。
Steam用とは違ってMetaQuestはゲームで使用される処理負荷を少なくしなければ遊べません。
なので、処理負荷軽減が必要となってきました。
では早速、紹介する軽減方法は第5位の「FarClipの調整」です。
「FarClipの調整」は、カメラ描画距離を決めるもので、描画距離が長ければ臨場感が出せますがその分処理がかかってしまいます。
続いて第4位は「ライトの数を減らす」です。
ライト数を減らしてステージを明るくできれば、処理負荷を大幅に軽減できるのですが「VR包帯少女」では松明を点けたり消したりするギミックがあったため、事前にステージを明るくすることは憚れました。
なので、軽減版は周囲の松明が点いているか消えているかで、ステージ全体を照らせるように変更しています。
第3位の処理負荷軽減方法は「テクスチャの解像度を落とす」です。
注意が必要なのがアセットストアで購入してきたもので、これは解像度がバラバラなので手動で解像度を下げる作業も必要になってきますが、これだけで処理負荷が軽減されます。
第2位はVRゲーム限定で「周辺視野の解像度を落とす」です。
周辺の視界は多少解像度が低くてぼやけていても目立たちません。
なので、「VR包帯少女」のMetaQuest版では周辺視野部分の解像度絵を下げる機能を使用しています。
第1位は「オクルージョンカリング」で、これは壁の向こう側の見えない物体は描画しない機能です。
壁、床、天井など他のオブジェクトを遮る役割ものに設定をすると、それらの影に隠れたオブジェクトは描画されなくなります。
ただし、これを設定できるのは動かないオブジェクトだけで、「VR包帯少女」のステージでは動く床、動かない床といったように確認をしながら手作業で行いました。
手作業で1つ1つの設定は手間がかかって面倒だったようですが、それに見合うくらいの効果があったそうです。
普通のゲームとVRゲームの作り方の違い
この動画ではVRゲームが通常のゲームと作り方がどのように違うのかを5選にまとめて紹介されています。
1つ目の大きな違いは作業の際に「HMD(ヘッドマウントディスプレイ)を被る必要がある」です。
VRゲームではUnityで設定をして挙動確認の度にHMDを被る必要があります。
特にデバッグ時の付け外しが面倒になようです。
2つ目の違いは「求められるフレームレートが違う」で、VRゲームは通常のゲームよりも高いフレームレートが求められます。
なので、Steam版「VR包帯少女」では問題なかったのですが、MetaQuest版だと処理負荷軽減を行わなくてはいけないので苦労したとmakoさんは語っていました。
3つ目の違いは「UI・スクリーンエフェクトの作り方が違う」です。
普通のゲームUIはスクリーン最前面に配置されていますが、VRゲームでは空間の中に配置する必要があります。
4つ目は「操作方法」で、コンシューマーのゲームパッドとVRのコントローラーは別物だからこそ生じる違いとなっています。
VRコントローラーはVR空間で両手の動きを追従しているので、身体を使った直感的な操作が可能です。
そのため、ゲームデザインレベルで検討して作る必要が出てきます。
5つ目の違いは「VR酔い」となっていて、makoさんの制作した「VR包帯少女」はVR酔いをしにくいと評判ですが、それは酔いやすい動きを意図的に排除しているからです。
ユーザー側の「VR酔い」だけでなく、開発者の「VR酔い」もゲーム制作では問題になります。
特にキツイ作業がカメラ周りのプログラムを実装と改良中には、ありえない方向にカメラが移動することがあるので酔ってしまうことがあるようです。
人気ゲームのデザインを再現!? UI再現でわかったデザインのすごさを解説!!
Unityを使ってスプラトゥーン3のメニューを再現した動画では、見慣れているUIがいかに工夫されているかを知れる動画になっています。
オリジナルゲームを制作しているmakoさんですが、グラフィック面と演出面が弱いと自分で評価していて、その弱点を克服したいと思っていました。
その時に好きな演出やグラフィックを研究してみると勉強になると友人にアドバイスされ、今回の再現動画ができたそうです。
ここからはゲーム制作の勉強にもなるこのUI再現動画を紹介します。
スプラトゥーン3のUI
このUIは再現していてmakoさんが気付いたすごい点が3つありました。
1つ目は「視線誘導」で大事なものを強調表示がされている点です。
全体的に動いていてメインの部分以外も背景として溶け込ませないように、ちょうど良い塩梅の目立たせ方がされています。
2つ目は「世界観」で、背景やキャラクターだけではなくUIでも表現されている点です。
例えばインクの垂れているような表現、紙が破けたパンクなデザイン。
また、1つ1つのアイコンもゲームらしさがあるデザインです。
今回は再現ができなかったためフリーのアイコンとmakoさんのアイコンが使用されていました。
3つ目の凄いポイントは「アニメーション」で、「視線誘導」「世界観」の話に繋がりますが、先ほど挙げたポイントはよく見るとアニメーションが使われています。
メニューを開いたり閉じたりするアニメーションも世界観を意識した演出に加えて、派手なアニメーションなので、視線誘導効果も高くなっています。
アニメーションの制作は難しく、makoさんはどうしたらいいのかわからなかったので、本家よりも簡略化したものとなっています。
本家はもっと複雑なアニメーションのようですが、それでも再現度が高くなっています。
「普段は何気なくプレイしているけど、実際に作ってみると完成度の高さとこだわりの強さにびっくりした」とmakoさんは動画内で感想を言っていました。
YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCfxxauhXLGtuPVEbiMzO74w
Twitter:https://twitter.com/withmako
公式サイト:https://www.withmako.com/