『Web3のハブ』として進化する 『THE LAND 〜エルフの森〜』の目指す先【Web3インタビュー】HashPalette様
株式会社HashPaletteが提供するブロックチェーンゲーム『ELF Masters』が、『THE LAND 〜エルフの森〜』として、大型アップデートを行う予定であることを発表しました。今までのゲーム性を継承しつつ、より「ゲーム性」を強化したメタバース型ファーミングゲームとして進化する予定です。今回は運営元のHashPalette様に、大規模アップデートの背景と、今後のゲームの未来予想図についてお伺いしました。
※本記事に掲載しているゲームの内容及び画像につきましては、HashPalette様開発中のものにつき、実際の仕様とは異なる場合や適宜変更となる場合がございます。あらかじめご了承いただけますようよろしくお願いいたします。
『ゲーム性』をより強化したタイトルへ
――本日はよろしくおねがいいたします。
――今回の大型アップデートは、『ELF Masters』の持つゲーム性が大きく変わると感じています。
――この決断をされた背景はどういったところにあるのでしょうか?
『ELFMasters』企画担当様(以下、企画担当)「一番の理由は、ブロックチェーンゲームのトレンドの変化です。そもそもですが、『ELF Masters』は、構想が始まったのが2021年末です。その当時と思い返してみると、いわゆる『Axie Infinity』が流行しておりました。」
企画担当「その時の価値観として、ブロックチェーンゲームは『いかに稼げるか』という部分が最重視され、Axieを念頭に置いたプロジェクトが数多く生まれました。我々も、そういったところの流れに乗って、いわゆる今後、GameFiがトレンドとして必ず来るだろうと考えまして、いわゆるゲームトレンドに乗りつつ、安心安全に遊べる日本初のP2Eブロックチェーンゲームを生み出そうとしておりました。」
――『ブロックチェーンゲーム=お金を稼ぐためのもの』という価値観が比較的強かった時代ですね。
企画担当「当時はそれが一つの正解でした。ですが一方で、去年の段階から市場に出てきているブロックチェーンゲームは、『稼ぐ』だけではなく、いわゆる『ゲーム性』を重視をしているプロダクトが多いです。」
――単純に『稼げる』だけのゲームだと、持続可能性に課題があるが故の潮流だと思います。
企画担当「そうですね。いわゆる『稼ぐだけ稼いでユーザーが離れていってしまう』という、ブロックチェーンゲームにおける壁を超えられないプロダクトが多いように見受けられます。なので、我々としても、今後はよりゲーム性を強化していきたいと考え、今回の発表に至っております。」
企画担当「なので、今後はより『ゲーム性』を重視しつつ、『ELF Masters』の持つ本来のかわいらしさは残しつつ、多くの人に長期的に楽しんでいただけるようなブロックチェーンゲームを目指していこうというふうに考えております。」
――今回の大型アップデートのコンセプトは『メタバース×ファーミング』だと思いますが、ここに着目した理由は何でしょうか?
企画担当「大きく分けて、2つございます。まず一つ目には、『ELF Masters』の持つキャラクター性や世界観との親和性です。『ELF Masters』の良さとしては、ちょっとほのぼのとした、日本のアニメライクなキャラクターと世界観だと思います。そういった今の作品の世界観を引き継いだ上で、どのゲーム性が良いかを考えたときに、こういうファーミング分野が一番適してるんじゃないかという観点が一つございました。」
企画担当「もう一つは、単純な『ブロックチェーンゲーム』という枠組みにとらわれることなく、もっとより広い、いわゆる『Web3におけるハブ』としての機能を目指していきたいと思っているためです。」
Web3のハブとして進化する『THE LAND ~エルフの森~』
――『Web3のハブ』とはどういう状態をイメージしていらっしゃるのでしょうか?
企画担当「端的に申し上げると、様々なパートナー様がWeb3という世界に入っていくための入口としてのハブ機能です。まず前提として、新バージョンの『THE LAND ~エルフの森~』には『Land』の機能、つまりゲーム内のスペースをNFTにして保有できるようにしています。」
――そのLandを保有するユーザー様が自由にその空間をクリエイティブできるようにする構想だと伺っております。
企画担当「はい。それを踏まえてうえで、具体的には『ランドパートナー』『ゲームパートナー』そして『開発パートナー』の3つの方向性でのパートナー様を作っていこうと考えております。HashPalette1社だけでなく、多くのパートナー様と共にエコシステムを大きくしていきたいです。」
企画担当「ランドパートナーは、IPを持っているプロジェクトとコラボレーションして、ゲーム内の空間である『Land』を彩っていただくパートナーでございます。多くの人が親しんできたIPの魅力を最大限に体験出来る『Land』や、現実世界の機能を模したサービスを展開するランドなど、さまざまなランドの展開を想定しています。」
――IPホルダー様をはじめとした多様な企業様が、Web3やメタバースへ取り組む入口としてのお取組みだと感じました。
企画担当「そして二つ目が、ゲームパートナーです。これは端的に申し上げると、他のブロックチェーンゲームとの相互運用・相互送客を目指した取り組みです。」
企画担当「そもそもの話ではあるのですが、本作『ELF Masters』は、Hash Palette社の運営する『パレットチェーン』におけるアイコン的な、広告塔的な役割も担っております。また、ブロックチェーンゲームは他ゲームのアセットが使えるような可能性を持っています。」
企画担当「そういったことを見据えたときに、ゲームパートナー様の持つブロックチェーンゲームと繋がる仕組みを設け、ゲーム間の相互運用を可能とすることも視野に入れての取り組みです。」
――なるほど、確かにいくつかのブロックチェーンゲームでは、他ゲームのアセットを活用したり、他ゲームのNFTを持っていると新しいNFTが貰える等のお取組みをしているタイトルもあります。仕組みとしては十分実現可能なのかなと感じております。
企画担当「そして最後が開発パートナーです。こちらは、本ゲーム内で利用できるランドNFTなどを新たに共同開発するパートナーを指します。」
――なるほど、ランドパートナー様やゲームパートナー様の開発をサポートしていただける企業様ということですね。
企画担当「はい。今回のビジョンは、ゲームとしての楽しみがありつつ、メタバース的な要素を加えることで『目的を持って』このメタバースに遊びに来れるというところを目指しています。これは、いわゆるWeb3ハブの役割を担っていくために必要な要素だと考えています。」
企画担当「ですが一方で、こういった構想に関しては、我々が実現したいビジョンである未来像の話になります。そのため、このまま実装されるわけではありません。あくまで、方向性の話としてご理解いただけると嬉しいです。」
――多様な企業様とのコラボレーションを視野に入れたアップデートだと感じました。
現バージョンとの連続性
――一方で、ユーザー様としては『現バージョンのNFTやゲームデータはどう引き継がれるのか』を気にされると思います。
――現地点で、どのデータが引き継げるのか等、方向性をお伺いしたく存じますが、いかがでしょうか?
企画担当「まず、現バージョンから引き継がれるデータもあります。具体的に引き継がれる予定のものは『マスターNFT』と『エルフNFT』です。これらは大型アップデート後も使えるような形になります。使い方としては、新しいゲーム、ファーミングメタバースで生活するアバターであったりとか、あとはそのランドを開拓する、ファーミングするためのサポーターであったりとか、各種機能において、マスターNFTとエルフNFTが使えるような形になっています。」
企画担当「また、新バージョンでも基本プレイ無料の『Free to Play』の考え方は保持しています。また、私共の『パレットチェーン』は、いわゆるガス代がかからず、無料でクレジットカードやキャリア決済など、多様な決済手段に対応しております。ユーザー様の経済的負荷も少なく遊べるゲームに仕上げていきたいと考えております。」
――NFTを保有していることがプレイの前提条件であったり、いわゆる『ガス代負け』(Play tyo Earnでお金が入ってきても、プレイに必要な手数料がかかるのでトータル収支がマイナスになる現象)みたいなことも多くあるWeb3ゲームの業界の中で、非常にユーザー様に優しいゲーム設計であると感じました。
――今回の新バージョンの発表で、新しいユーザーさんや『戻ってくる』ことを考えているユーザー様もいらっしゃると思います。今のうちからゲームをプレイしておくことによる、メリットはありますか?
企画担当「方向性としては2つあります。第一に、エルフNFTであったりマスターNFTを保有することかと思います。それらを持って、今のうちにゲームで遊ぶことで、今のゲームでもアーニングすることができますし、新しいゲームになってもアーニング機能が付く予定ですので、まずこれが一つできることだと思います。」
企画担当「第二に、そういったNFTを使って、今のうちに先に遊んで、現行の『ELF Masters』のゲーム内通貨やトークンを稼いでおけることだと思います。そうやって、現バージョンのゲームで得たトークンを、新バージョンの『THE LAND ~エルフの森~』で活用したり、単純にほかのことに使ったり、色々な可能性があると思います。」
――いいですね。特に、ブロックチェーンゲームを触ったことがない方にとっては良い「助走」になると思います。
ゲームの力で「目的のある」メタバースを生み出す
――新バージョンは『メタバース×ファーミング』を掲げていらっしゃいます。そして、自由にクリエーションできるLand機能を搭載する予定でいらっしゃいます。
――メタバースで重要なのはやはり、「その仮想世界に入る理由」をどう設計するかが重要だと考えますが、いかがでしょうか?
企画担当「私共も同じ考えです。新バージョンは『Metaverse with Destination(目的地あるメタバース)』を掲げており、ゲームの中で目的のある生活ができるように、開発を進めております。」
企画担当「具体的にはまず、ソーシャル機能ですね。各種SNSとの連携等も視野に入れており、ゲーム内で仲間とより簡単に、より多くのチャネルで『繋がる』ことで、ゲームをより楽しむことができます。そして、自分の街を、自分の手に入れたもので発展させて、そこにいろんな人を招いて、ホームパーティーみたいなところをしたりとか、パートナー様のご提供いただくゲームで遊べたりとか、そういうところができるメタバース、本当に生活の一部になるメタバースを考えています。」
――今はDiscordやTwitterでつながっている「普段の仲間」と、一緒に遊べるようになる訳ですね。
企画担当「もう一つはファーミングです。新バージョンの構想は、ただ種を蒔いて、それを収穫すればいいというものではなく、収穫したものからそれを二次加工三次加工して、最終的にNFTにできたり、他のプレイヤーと交換したり、そういう取り組みができるようにしていきたいと考えております。」
企画担当「Web3の業界は、いわゆる仮想通貨の価格の変化に直接影響を受けてしまう業界です。今もこの業界は冬の時代が続いています。」
企画担当「ですが、冬の時代であろうがなかろうが、しっかりと開発、プロモーション、ユーザー様とのコミュニケーションなど、そういった基本的なところを大切に続けることが重要だと思っています。『ELF Masters』は、日本の法規制を遵守した、安心して遊べるゲームの一つです。これからはこのタイトルを『メタバース型ファーミングブロックチェーンゲーム』として、コミュニティの形成や新しいクリエイティブが生まれることを目指して、新しいバージョンの『THE LAND ~エルフの森』に向けても、引き続き頑張っていきたいと思っています。」
――本日はありがとうございました。新バージョンへのアップデートを楽しみにしております。
※『THE LAND ~エルフの森~ WhitePaper ver1.0』 より引用
https://theland.elfmasters.com/pdf/WhitePaper.pdf