「心に燃え滾る情熱をもって開発したゲームで、世界中を明るく笑顔にする」コーポレートビジョンにこめられたソレイユ株式会社の未来
アクションゲームに強みを持つソレイユ株式会社。2023年4月に就任した代表取締役社長兼CEO菊地様に、よりよいゲーム開発の為の事業方針やコーポレートビジョンにこめられた想い、オリジナルゲーム開発への意欲や情熱について伺いました。
オリジナルゲームの開発へ
――本日はよろしくお願いします。
――菊地様は2023年からソレイユ株式会社の代表取締役社長兼CEOをされておりますが、菊地様が目指すソレイユの方向性についてお聞きしたいです。
菊地様(以降、菊地)「元々ソレイユの親会社の代表として実質的にソレイユを経営していましたので、社長になったタイミングで方針変更を行ったわけではないのです。
一昨年、2021年まではほぼ受託開発100%の開発会社でした。現在は受託開発だけではなく、自社のオリジナルゲーム開発にも着手し、両軸で進めています。」
菊地「元々ソレイユとして、オリジナルゲームを作りたい意思は強くありました。ですが、オリジナルゲームの開発には時間とコストが膨大にかかることもあり、中々手を出せなかったというのが正直なところです。2021年11月にテンセントグループが親会社となり、チャレンジできる体制となったことが大きな転機でした。彼らとゲーム制作に関しての考え方の方向性や価値観が同じであったことも大きいです。」
菊地「ただ、オリジナルを手掛けていくからといって、受託開発をないがしろにするわけではありません。受託開発、特に大型IPタイトルの開発から生まれる信用や経験は非常に大事です。オリジナルゲーム開発、受託開発ともに成功させたいという強い意志を持っています。」
テンセントグループになってからの変化
――テンセントグループに入られてからどのような変化がありましたか?
菊地「先ほどもお話しましたが、受託開発とオリジナルゲーム開発の2本軸への転換は大きな転機となっています。テンセントグループとしては『今までの受託開発の実績に裏付けられた開発力がソレイユという会社にはあるはずだ。だからオリジナルゲームを任せよう』と判断したのだと思います。」
菊地「そういった期待に応えるためにも、今まで以上に開発力を磨いていきたいと考えています。」
――具体的にはどのようなことから着手される予定でしょうか?
菊地「開発力を強化するために最も必要なことは、人材の採用です。」
菊地「会社経営においてキャッシュは重要ですが、ゲームを作るのは人です。ここに投資をして優秀な人材を採用することは、それ以上に重要なことだと思っています。」
――開発受託も、オリジナルゲームも、突き詰めると『優秀な人』が居るかどうかが重要ですからね。
――具体的には、どういった方と一緒に働きたいとお考えですか?
菊地「一番大切なことは『自分が世界中の人々を、ゲームを通じて楽しませたい』という想いを持っていることだと思います。」
菊地「より正確にいえば、考え抜く人、ですね。面白いゲームを作りたいという情熱があれば、自然と『どうすれば面白いゲームになるか?』と考え、結果として面白いゲーム作りに繋がると思います。そんな情熱のあるメンバーが集まれば、かならず良いものが作れると信じています。」
初めて触ったゲームへの衝撃
――お話を伺っていると、菊地様のゲームに対する熱い想いが伝わってきます。また、ゲーム業界での長いご経験があるように感じます。
――ゲーム業界に入られるきっかけとなるエピソードなどありましたらお聞かせください。
菊地「新卒でゲーム業界に入って25年近くになりますが、振り返ってみると、幼少の頃に初めてビデオゲームに触れたことがそもそもの発端だと思います。当時、その面白さにものすごい衝撃を受けたことを今でも覚えています。」
菊地「自分の目の前にいるキャラクターを思い通りに動かせ、それが音と映像とともにリアルタイムに反映される。音楽、映像、操作感。このビデオゲームならではのインタラクティブな魅力は、読書や、テレビから一方的に与えられるエンターテイメントとは明確に違う面白さでした。その衝撃はずっと忘れられなかったですね。」
菊地「その原体験もあって『ゲームの楽しさの本質はアクションの手触り感』という考えが、私の中に残っていると思っています。」
――菊地様のゲームへの並々ならぬ思いは、初めてゲームに触れたときの原体験があったのですね。
菊地「そうですね。なので、ゲーム業界で働くことを選択しました。私が就職活動をしていた当時、ゲーム業界も不況で求人枠は少なかったのですが、自分が幼少期に受けた『ビデオゲームに対する衝撃』を、より多くの人に伝えたい。そんな想いでゲーム業界に飛び込みました。」
ユーザーへのアプローチ
――ゲーム業界に入られてから意識したことはどんなことでしょうか。
菊地「新卒で配属されたのは開発職ではなく、営業や宣伝を行う部署でした。小売店やユーザー、つまりお客様に商品の魅力を届ける部署ですね。」
菊地「当時は体験版ダウンロードなどの、今では当たり前になっているインフラも整っていませんでした。もちろん、雑誌等のメディアで得られる情報はありましたが、そういったもの以外に発売前のゲームの楽しさを知りうる手段がほとんどありませんでした。コンシューマーゲームは6,000円近くお金を出して買って遊んでみるまで、面白いかそうでないかどころか、どんなゲームなのかすら分からなかったことも多かったのです。」
菊地「そういった経験から、自分が売り手に回ったとき、ユーザーにどのようにアプローチするのかを真剣に考えました。」
菊地「ゲームの中身が面白いのは当たり前で、ユーザーにとってこれは素晴らしいゲームですよと、いかに正しく、魅力的に伝えるかを日々考えていました。」
――ユーザー視点での販促を実践されていたのですね。
菊地「そうです。当時は本当に『ゲームの面白さを伝える』ことに必死で、営業活動やTVCFや雑誌広告を作るだけでなく、休日には販売店の店頭でキャラクターの着ぐるみを着たり、マイク握りながら販促をしたりしていました。」
――菊地様のご経歴の中でも、本当に『ゲームの楽しさを伝えること』に熱意を注いでいたのですね。
菊地「そうですね。例えば着ぐるみを着るにしても、ただ店頭をにぎやかすだけでなく、どうしたら道行く人の目を留められるかを必死で考えて行動していました。踊ってみたり、寝てみたり、店頭の試遊台で他社の人気ゲームをやってみたり、と。」
菊地「当時はゲームにアンケートはがきが入っていたのですが、実際に、私の着ぐるみパフォーマンスを見てゲームを購入してくれたという小学5年生の女の子から心温まるお便りをいただいたこともありました。」
菊地「営業・宣伝活動の結果、高セールスにつながるのももちろん嬉しいのですが、リアルなお客さんの反応、顔が見えているわけではありません。お便りをもらってダイレクトなリアクションを得られたことは、自分の行動がユーザーに伝わったことが嬉しかったのと同時に、ユーザーをリスペクトすることの大事さを肌で体感できた貴重な財産になりました。『ユーザーを笑顔にするために必死に考えて行動する』という、現在の考えの原点だとも思っています。」
コーポレートビジョンにこめられた想い
燃え滾る情熱
――こちらは、菊地様が社長に就任されたのちに一新されたビジョンだとお伺いしております。
――こちらのメッセージには、どのような想いがこめられているのでしょうか?
菊地「確かにビジョンのワード自体は一新しましたが、『今までのコーポレートビジョンと何が違うのか?』と聞かれますと、本質は変わっていないですね。」
菊地「今までのコーポレートビジョンは『いつも心に太陽を』という、キャッチフレーズ的なものでした。ですが、具体的にそれが何を示しているのかは明記されていなかった。」
菊地「分かる人には、何を示しているのかはなんとなく伝わる。ですが、実際に新しく採用した方などには、この『いつも心に太陽を』というワードの意味を聞かれることも多々ありました。」
菊地「そういったときに、我々のビジョンをより明文化する必要があると考えました。誰かに意味を質問される時点で、ビジョンとしては不足していると思うのです。特にソレイユに応募してきた方に対してはダイレクトに言葉で伝える必要があると思っていました。」
――そういう経緯があり、『いつも心に太陽を』が指す意味をより具体的にしたのですね。
菊地「はい、特にこれから採用して一緒に仕事をする方や、まだソレイユのゲームには触れていないけどゲームが好き、というような潜在ユーザー様に対して、『我々は全力で面白いゲームを作って皆さんを笑顔にする会社です』と、分かりやすく伝えるためには、『燃え滾る情熱』の部分をしっかり伝えていきたいと思っております。
菊地「私たちは、とにかく面白いゲームを作っていきたい。そのために、多くのゲームクリエイターに当社へ来ていただきたいですし、採用には今まで以上に力を入れています。」
クリエイターの凄さ
――コーポレートビジョンから、ユーザーとクリエイターに対するリスペクトを感じることができました。
菊地「クリエイターの持つ『良いものを作りたい』という熱意は素晴らしいものです。そして良いものを作るためにはある種の狂気ともいえる熱量が必要だと考えています。そのエネルギーを、伝わりやすい言葉でコーポレートビジョンに落とし込みました。」
――クリエイターの凄さは情熱の深さ、強さに通じているということですね。
菊地「やりたいこと、好きなことをやるときは勝手にエネルギーが湧き出てくるものです。まさに『燃え滾る』ですね。」
良い作品を一緒に作りたい
――これからの採用に対する考え方などお聞かせ下さい。
菊地「待遇にもリンクする話ですが、収入の安定や働き方の選択肢を持たせることは大切だと考えています。」
菊地「クリエイターがプライベートと仕事を両立でき、いいゲーム作りに専念できるような制度・環境作りというのを重要視しています。」
働き方のベース
――福利厚生や働き方のスタイルはいかがでしょうか。
菊地「福利厚生に関して、社員にとって不公平なものは取り入れたくないと思っています。」
菊地「例えば、他社さんの例として、『会社の近くに住むことで支給される住宅手当』があります。確かに近くに住んだ方が通勤は楽だし、会社が支給する通勤交通費も安くなる。でも、社員にはそれぞれ事情があるので、会社の近くに住むという選択を全員ができるわけではありません。それって不公平じゃないのかな、と。」
菊地「そうしたものよりも、インフルエンザの出張予防接種であったり、各自のライフスタイルに合わせた働き方を選べるような勤務時間の選択制度等、社員全員がフラットに享受できる制度を充実させていきたいと考えています。」
菊地「そもそもとして、不公平に感じる福利厚生で手当を支給するくらいなら、その分基本給を上げてしまうという考え方でいます。自由に使えた方がいいでしょ? という考えですね。」
菊地「様々なライフステージに合わせた働き方を選択できるというのも一つの公平の形と考えています。例えば時短勤務は育児・介護休業法に則って子供が3歳になるまで、という企業が多いですが、当社では小学生までのお子さんがいる社員を対象に時短勤務を認めています。
――小学生のお子さんのいらっしゃる家庭にとってありがたいですね。
菊地「テレワークに関しても同様です。当社は社員同士のコミュニケーションが良いゲームを作るために必要と考えており、原則、全社員オフィス出社としています。ただ、小さなお子さんや要介護のご家族がいる社員、また自身の傷病などにより出社が困難な社員も同じように仕事ができるよう、制度としてテレワークを設けています。
菊地「恒常的にテレワークが必要でない社員も、子供の学校行事の参加や、家に荷物が届くなど、有休を使うまでもないちょっとした用事が発生することがあると思いますが、そんな状況にも寄り添えるような1dayテレワーク制度も導入しました。」
菊地「私自身が社員と同じフロアで、近い距離感で過ごしているということもあり、社員が実際に感じているニーズを教えてもらい、制度に落とし込むことができたと考えています。
――コミュニケーションを非常に大事にされていると感じます。
菊地「そこは強く意識しています。人と人が一緒に仕事をする以上、コミュニケーションは絶対に発生します。特にクリエイティブについては、自身の意見やニュアンスを伝えることも非常に大事で。社員にも日頃のあいさつや、社員同士で会食に行くことを強く推奨しています。話したことがない人に何かを伝えるのは勇気がいりますが、顔見知りならそのハードルはだいぶ下がりますよね。友人関係のように仲良くなる必要はないですが、コミュニケーションがとりづらい環境は良いゲームを作る環境ではないと考えています。」
菊地「そもそも、良いコンテンツを作ることに、上も下もないんです。良いものを作るために、どんな立場の人でも意見が出せる。ただし決まったことに対しては一丸となって頑張る。そんな環境を目指していますし、実際にその土壌としての風通しの良さが社風になっていると思います。」
ソレイユが一緒に働きたい人物像
――先ほど仰っていただいた通り、今後採用に注力されるかと思います。
――今後、どのような方にソレイユで一緒に働いてもらいたいとお考えですか?
菊地「やはり、『自分が面白いゲームを作って、世界中の人々に熱中していただきたい』という熱い想いを持っている方が一番です。」
菊地「あとは、コミュニケーションを大切にして、やりたいことが言える環境で一緒に仕事をしたいですね。」
菊地「ともにユーザーに寄り添い、熱い情熱を注げる方の応募をお待ちしています。」
ーー本日はお時間いただき、ありがとうございました。
ソレイユ株式会社提供