初配信を繰り返しタイムリープ!? 2.5次元VTuberグループ「ゼロ地区のぱれえど」 まるでアニメのような驚きの展開
初配信を何度も繰り返しタイムリープをするという、まるでアニメのような配信で注目を集めるVTuberなーちゃん。多くのVTuberの「設定」は、あくまで「設定」としてある中で、なーちゃんの活動の中では、その「設定」が現実となっています。「設定」だったはずの「未来の悪の組織に命を狙われる」という展開が実際に起きてしまったというのです。一体どういうことなのでしょうか?今回のインタビューでは、なーちゃんの配信スタイルや、「ゼロ地区」プロジェクトを立ち上げるに至った経緯、オーディションにかける想いについて聞きました。
なーちゃん|初配信を"繰り返す"VTuber
8月にデビューした「ゼロ地区のぱれえど」プロジェクト発VTuber・なーちゃん。彼女は「何度も初配信を繰り返す」という、前例のない配信をして話題になりました。
なーちゃんの配信では「CC」という言葉が多用されます。CCは、ゲームに例えると、ヒットポイント(ライフゲージ)です。つまりCCはなーちゃんの残りの寿命であるといえます。
未来の悪の組織は、なーちゃんのCCを初配信で奪ってしまいました。その結果、なーちゃんの寿命は1年となってしまいました。
1人では寿命を延ばすためにCC(命の物質)を稼ぐことが厳しいため、一緒に配信をしてCCを集めてくれる仲間をオーディションで募集することにしました。
前述した「設定が設定でなくなり現実となってしまった」というのは、このタイムリープアニメのようなSF展開が、あたかもフェイクドキュメンタリーのように、現実に起きているかのように配信で繰り返されることを指しています。
「立場・年齢に囚われない自己表現が出来る場」を目指して
――本日はよろしくおねがいいたします。
――まずは『ゼロ地区』というプロジェクトを立ち上げた経緯についてお伺いしたいです。
なーちゃん「私は元々アイドルとして活動していて、卒業後も歌とダンスの仕事を続けたいと考えていました。」
なーちゃん「そのために新しいエンターテインメントの形を模索する中で、アニメとアイドルを組み合わせたものにしたいと思ったんです。そこで運営さんに相談したら『ストーリー勢VTuber』について教えてもらえて、挑戦してみないかと提案されたことがきっかけです。」
運営「VTuber業界は立場や年齢の垣根がないなと感じていて、今の時代にすごく合っているのではないかと考えています。」
運営「数年前からVTuber業界の盛り上がりを見てきた立場として、VTuber業界の魅力はそうした持続性やファンとの距離感なのだと思います。」
運営「長期的にファンの方々と楽しいことをしながら、近い距離で色々な体験を提供・共有できるエンターテインメントはVTuber以外にはなかなかありません。」
――VTuberは、お姿が時間と共に変化することがあまり無いですからね。
――立場や年齢に関係なく、自己表現ができる分野だと感じています。
いつでも戻ってこれる「居場所」を作る
――せっかくなのでアイドル時代について少しお伺いしたいのですが、この頃はどういうアイドルを目指していたかお聞きしてもよろしいですか。
なーちゃん「もともとアイドルがずっと大好きでしたが、自分がアイドルになるつもりはありませんでした。」
なーちゃん「アイドルになろうとした理由は、現在所属している事務所がアイドルに留まらず色々な活動をさせてくれると感じたからです。サポート体制も整ったいい会社だと感じ、オーディションに合格したことをきっかけにアイドルを頑張ることにしました。」
なーちゃん「最初の一年間は苦労した部分もありましたが、ファンの方々に応援されながら成長していくことが、アイドルとしてのエンタメの形だと気づきました。VTuberとして活動しようと思ったのは、アイドルとして私が表現したかったエンタメの形が非常に似ているからだと思います。」
――活動の幅が広くて、尚且つファンと一緒に歩むことができるのはVTuber最大の魅力ですよね。
なーちゃん「私はずっと『国民的アイドルのような存在になりたい』と思っていて、アイドルをやりつつ色々なお仕事に挑戦してみたいと考えていました。」
なーちゃん「アイドル以外にも、俳優やバラエティー番組への出演者として活動しながら、なおかつ帰ってくる場所として自分のグループがある。そういう状態が理想だと感じています。」
なーちゃん「現在オーディションを行っている『ゼロ地区のぱれえど』も、そういうグループにしていきたいと感じています。」
なーちゃん「皆が個々で活動しつつも、グループに帰ってきたらさらにもっと強くなるというのが、アイドル時代からの私の夢です。」
――具体的にファンとのコミュニケーションはどんなことをしていたのでしょうか。
なーちゃん「アイドルのライブには特典会というものがありまして、一緒にチェキとかを撮っていました。列に並んでいただいて1分間お話するイベントもやっていました。」
なーちゃん「そういうものをライブの後に頻繁にやっていましたし、あとは配信ですね。ツイキャスをずっとやっていました。」
なーちゃん「また、SNSやファンクラブの更新やファンとの交流。これらは今でも続けています。こうしたファンとの交流が自分の活動の中ですごく楽しくて、VTuberとして活動するモチベーションにも繋がっています。」
――非常にファンを大切にされている方なのだと感じました。
現実とシンクロし、ファンも巻き込むストーリー体験を
――「ストーリー勢VTuber」に着目した理由についてお伺いします。
運営「そもそもは、とある大手VTuberさんがストーリー勢で、私が個人的に没頭していたという事が経緯としてあります。その中で、なーちゃんからVTuberとして活動したいと相談を受けました。」
運営「リアルを巻き込んだいわば『2.5次元×VTuber』のような、顔を出してライブイベントをするいわゆる『会いにいけるVTuber』であり、なおかつストーリー勢であるという活動をしたら面白いんじゃないかと考え、このプロジェクトを展開しました。」
――2.5次元VTuberを取り入れようと思った理由をお伺いいたします。
運営「私の好きなストーリー勢VTuberさんは、リアルとフェイクの境界が無く、設定であるはずのハッカーというキャラクターも、設定ではなくリアルであると表現していました。」
運営「私たちは、それを、さらになーちゃんの中の人である現実の人物にも当てはめ、現実でもストーリー展開が生じるという形にしたら今まで観た事ないエンタメになると判断したからです。」
命の物質『CC』をめぐって、悪の組織と対峙
――先ほど「ストーリー勢VTuber」を作ろうとした理由についてお伺いしました。
――その中で「なーちゃんの物語」についても、お伺いしたいです。
なーちゃん「詳しくは配信を見ていただきたいのですが、私、正義の味方をやっています。具体的には、人間の『命の物質』である『CC』を奪おうとする100年後の未来の組織『バンク』と対峙しています。」
なーちゃん「ですが、配信中に事件が起こりました。その事件とは、私の『命の物質』である『CC』が、未来の悪の組織である『バンク』に奪われたことです。」
なーちゃん「先ほど述べた通り、『CC』はゲームに例えると、ヒットポイント(ライフゲージ)です。つまり、『CC』とは私の残りの寿命そのもの。私の『CC』の残量は1年分。」
なーちゃん「ですが、私とファンの皆が楽しんで、たくさんの笑顔と共に過ごすことでCCを集めることができるとわかりました。」
なーちゃん「なので、寿命を延ばすために『CC』を稼いでいかなくてはならないのですが、一人では1年後に間に合わないとわかりました。」
なーちゃん「こういった点から、一緒に配信をしてCCを集めてくれる仲間をオーディションで募集することにしました。こうして立ち上げたのが、『ゼロ地区のぱれえど』のもう一つの側面です。」
――なーちゃんのストーリーと『ゼロ地区のぱれえど』について、大変よくわかりました。
「一芸」に秀でた方、募集!「ゼロ地区のぱれえど」のオーディション
――今回の『ゼロ地区のぱれえど』のオーディションについて、活動内容を教えてください。
運営「基本的には2つの活動内容があります。ひとつ目がVTuberとしての配信活動です。雑談配信、ゲーム配信、歌配信など、それぞれのメンバー自身が得意な配信をしていければと思います。」
運営「ふたつ目が、ライブイベントです。これは、アバターを使わない本人たちによる歌とダンスのライブパフォーマンスです。顔を出したくない人は、デザインしたかっこいいマスクなどがついた衣装を装着して、顔を隠して出演してもいいと思っています。」
――リアルとバーチャルが組み合わさったような活動をされていくのですね。
――どういったメンバーを求めていますか?
運営「これも基本的には2つあります。ひとつ目は、バラエティに富んだメンバーです。人それぞれ、いろいろな得意分野があると思います。」
運営「喋り、歌やダンス、将棋、デザイン、プログラミング、芝居、世界旅行100カ国行った、あるいは、豆腐に詳しいとか。なんでもいいので『これだけは人に負けない』という分野がある人は特に歓迎したいです。」
運営「私たちは、ゼロ地区をその人の武器をもっと伸ばして存分に魅力を伝えていく場所にしたいです。」
運営「そしてふたつ目は、『セカンドキャリア』です。私たちは、元々アイドル活動をされていた方や、歌手、声優、俳優、ダンサー、パフォーマー、お笑い芸人…等々。エンターテイナーとしての活動経験、ライブ経験のある方を歓迎します。」
運営「私たちは、才能があるのに、活動を諦めざるを得なかったあなたのような人たちを集め、あなたの才能を輝かせられる場所を作りたいと思っています。」
運営「いいメンバーがいれば、『ゼロ地区ぱれえど』のメンバーはどんどん増やしていきたいと考えています。5、6人程かもしれませんし、より良い仲間が見つかれば、10人になるかもしれません。」
運営「私達『ゼロ地区のぱれえど』の仲間になって、多くの方にエンターテインメントをお届けしたい、という方はぜひ応募していただきたいと思っています。」
今後の展望について
――リアルとバーチャルが混ざっていくプロジェクトとして、今後『リアル』ではどういった活動をしていくのでしょうか。
運営「ひとつはステージパフォーマンスです。ストーリーを重視しながらも根底には『歌って踊るなーちゃんをお届けしたい』という考えがあったので。」
なーちゃん「今後メンバーが増えていくと思いますので、多方面でイベントを行えればいいなと考えています。」
――先ほどのお話を踏まえると、多くの『得意分野』を持った方が『ゼロ地区のぱれえど』には集まるのかと思っています。
――そうなってくると、一口にリアルイベントと言っても、様々なことができそうですね。これまでにないVTuberプロジェクトが生まれていると感じています。
なーちゃん「本当に思いがけない出来事ばかり起こっていますが、同時に新しいエンターテインメントの世界を皆さんに見せられているような気がして、それはよかったと思います。」
なーちゃん「2.5次元VTuberグループも女性グループもまだまだ少ないですし、単純にエンタメとしてもゼロ地区プロジェクトに価値を感じて貰えると嬉しいです。」
なーちゃん「現状、私たちはまだ小規模なグループですが、ゼロから少しずつ積み上げていく感じがアニメみたいですよね。」
なーちゃん「今後私たちの活動が未来を変えていく姿を視聴者の皆さんに見せられること、新しいメンバーが少しずつ増えていくこと、その全てでワクワクしていただけたら嬉しいです。」
なーちゃん「私はリアルでも活動をしているので、そうした二面性も魅力として届けていけたら、今までにないVTuberの形をお見せできるのかな、と思います。」
――本日はありがとうございました。
なーちゃんのYouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@nachan-zerochiku
X (旧Twitter):https://twitter.com/nachan_zrck
「ゼロ地区ぱれえど」公式X(旧Twitter):https://twitter.com/project_xxxxxx
「ゼロ地区」HP:https://zeropare.com/