ゲーム×Web3で世界を繋ぐ AKIVERSEが加速させるWeb3の未来
Web3×ゲームプラットフォームプロジェクト「AKIVERSE」は、8月24日にPFPプロジェクトとしてNFTを販売しました。
仮想世界「AKIVERSE」を舞台に「ゲームの力で世界を灯す」というテーマを通して、Web3のどのような未来を作ろうとしているのか。AKIVERSEプロジェクトのCo-Founder &CSOである上野育真氏にお話を伺いました。
AKIVERSE|ゲームの力で、世界を灯せ
AKIVERSEとは、世界中の人々がゲームを通して暮らせる社会を作るためのメタバースプラットフォームです。
実在する世界中の街をモデルとした仮想空間を中心に、現実世界と仮想世界の双方で人と人が繋がる場所を創造します。
すべてのユーザーがクリエイターとして自らの好きな領域で新しい価値を生み出し、ゲームプレイを通して収益を得ながら世界中の社会課題を解決していきます。
AKIVERSE CSO|Ikuma Ueno様
AKIVERSEプロジェクトではトークン上場や投資家対応、マーケティング、経営戦略のディレクションなど多岐に渡る領域を担当している。金融領域の豊富な知識を活用し、GameFiやWeb3.0プロジェクトのインキュベーター・投資家としてトークノミクス設計や戦略立案を担当している。
みずほフィナンシャルグループのシニアデジタルストラテジストとして金融領域におけるWeb3技術の導入に関する実証実験に携わる。
2018年には最大手クリプトOTCであるDRWカンバーランド社で事業開発責任者を務め、アジア市場へ暗号OTCサービスを拡大。
またNFT GameFiプロジェクトの責任者としてPlay-to-Earnのグローバル展開にも従事していた。
ゲームは、Web3の浸透を加速させる
――本日はよろしくお願いします。
――まず最初に、Akiverseとはどのようなプロジェクトなのでしょうか。
上野様(以下、上野)「Akiverseは『ゲームの力で世界を灯せ』をテーマとしたプロジェクトです。」
上野「メタバース×リアル連動型ゲームプラットフォームとして、ゲームを楽しみながら、社会課題をWeb3の力でシステマチックに解決していくプロジェクトを目指しています。」
上野「私は2015年よりWeb3領域に参入し、当初はブロックチェーン技術と金融サービスの相性を検証する実証実験を行っていました。その後仮想通貨コミュニティに入りたいと感じ、参画したのがカンバーランド(DRWの仮想通貨部門)です。」
上野「OTC市場で機関投資家の方を繋いでいく中で、プロジェクトベースで経済圏を作りたいと感じGameFiを学び今に至ります。」
――Web3領域を幅広く体験して、最終的にGameFiという形で参入をしたということですね。
――プロジェクトをGameFiの文脈でリリースした背景もお伺いしたいです。
上野「Web3を社会に浸透させる上で、ゲームが非常に大きな可能性を秘めていると感じたからです。」
上野「8年間Web3領域に携わってきましたが、まだまだブロックチェーンや仮想通貨は社会に浸透しているとは言えません。普及させるためのベストな形こそがGameFiであるというのが私の考えです。」
上野「ゲームは世界中の誰もが楽しめるツールです。仮想通貨やメタバース、NFTといった最先端技術を『楽しむ』ためのプラットフォームを作ることが、より広くWeb3を知ってもらうきっかけになると考えています。」
――投機的な文脈ではなくエンタメ的な文脈でWeb3の魅力を伝えていくプロジェクトを作りたい、という気持ちがAkiverseの源泉にあるのですね。
メタバースだからこそ、障壁を越えて活躍できる
言語を超えたコミュニケーションを生む
――具体的に、Akiverseではどのような取り組みが行われているのでしょうか?
上野「Akiverseではアーケードゲームをモチーフとしたハイパーカジュアルゲームを提供しています。プレイヤーや筐体のオーナー等多数のロールを用意しており、各々が得意な形でクリエイティブに関わることが可能です。」
上野「コミュニティでは最新のWeb3知識を学べる他、将来的にAkiverse内で遊べるゲーム制作を行える場としても活用できるようにする予定です。」
――Akiverse内のコンテンツ作成もコミュニティ内で独自に可能にする予定なのですね。
上野「来年には一般ユーザー向けにSDK(ソフトウェア開発キット)として"オデン缶"をリリースする予定です。こちらを使用してメンバーの方々が開発したゲームを我々で審査し、通過した作品がAkiverse内で自由にプレイ可能になります。」
上野「作品が正式に実装されるとプレイや実績に応じてクリエイターにネイティブトークンが配布されます。それがガバナンストークンとしての役割を持ち、今後実装するべきゲームに関する議論に参加できるようになります。」
――自由度の高いWeb3コミュニティの強みを活かした施策だと思います。
――サウンドやデザインなどの特定のスキルを持つ方が、コミュニティ内での募集に応じてゲーム開発に参加できるような体制は考えていますでしょうか?
上野「現状ではDiscord内で各クリエイティブごとの専用の"街"を作っています。将来的には求人広告のように特定のスキルを持った人を募集して共同でゲーム開発をできるプラットフォームを作っていきたいです。」
上野「作品のプレイ人数や総プレイ時間に応じて製作者に機械的に報酬が分配される仕組みも今後作っていく予定です。現状では我々運営がお手本として活動していますが、最終的にはユーザーが独自に盛り上がっていける形が理想だと思います。」
――トークンも含めて全部バーチャルで完結していることがポイントなのかなと感じています。
――提供するゲームジャンルとして、ハイパーカジュアルゲームに焦点を当てた理由についても教えてください。
上野「国籍や年齢でゲーム体験が損なわれないようにするためです。」
上野「私は幼少期アメリカに住んでいて、英語を話せない自分と同級生を繋げてくれたのがゲームでした。有名なカードゲームをプレイしていることで言語の壁を越えて色々な人と仲良くなれたんです。」
上野「現在Akiverseのユーザーは80%が海外ユーザーで、SNSも英語/日本語で分けられています。ただ、言語が壁になって海外ユーザーとのコミュニケーションが出来ない状況にはしたくありません。」
<<<<<速報>>>>>
— AKIVERSE (@AKIVERSE_JP) August 22, 2023
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上野「ハイパーカジュアルゲームであれば誰でも等しい体験が得られる上に、競い合う中で交流を生み出すことができます。Akiverseではスコアランキングボードとしてプレイヤー間の成績を可視化することで、そうした交流を促進しています。」
――コミュニケーションツールとしてゲームが果たす役割を考えた結果、ハイパーカジュアルゲームに焦点を当てているということですね。
上野「そうですね。またWeb3の魅力を伝えるためのプロジェクトでもあるので、ゲームの得意不得意で参加しやすさが変わってほしくないと感じたのも理由の一つです。」
上野「多様なロールでの活動を想定している部分も含めて、メンバーの方々が自由に活動できるようにハードルは極力下げることは意識しています。」
ブロックチェーンが「寄付」の在り方を変える
――最初に軽くお話いただいた、GameFiを通した社会課題の解決という点についてお伺いしたいと思います。
上野「具体的には、プロジェクト内で特定の都市の社会課題に関連したミッションを課す予定です。ユーザーはAkiverse内のゲームをプレイすることでトークンをプールし、寄付という形で社会課題の解決に貢献できます。」
上野「Web3の特徴は透明性や不可逆性、そしてゼロ知識証明等を駆使した自動執行が可能である点だと言われています。」
上野「GameFiにそうしたWeb3独自の強みを組み込んだ新たなモデルを創造しようとした際に、寄付と非常に相性がいいと感じました。」
――実際にAkiverseではどのような仕組みで実装されているのでしょうか?
上野「電力問題を解決するミッションであれば、ゲームプレイを通じてAkiverse内の都市に電気エネルギーを送ることができます。エネルギーが100%になる、あるいは特定の期間を迎えることがミッション終了の条件です。」
上野「期間中はゲームをプレイすることで都市にエネルギーを送ることができ、送ったエネルギーに応じてトークンがプールされます。」
上野「ミッションが終了した段階で支援団体のウォレットへプールされたトークンが強制執行で送付されていきます。本人確認がなされたウォレットへ送付される上にWeb3特有の透明性が担保されているため、確実に支援団体へ寄付できたことを確認できます。」
――お金を直接寄付するのではなく、ゲームプレイして稼いだトークンを寄付するという考え方なのですね。
上野「そうですね。個人的な考えとして、寄付を行うことは心理的な負担が非常に大きい行為だと思います。」
上野「街中で募金をしたとして、寄付したお金がどの程度必要な場所に寄付されたのか明示されません。されたとしても信頼できる根拠が明確にあるわけではなく、寄付したことによる達成感や満足感は得づらいんですよね。」
上野「国によっては寄付をすることで税金が控除されたり、寄付すること自体に金銭的なインセンティブを加えています。何らかのメリットを提示しない限り、人の心に寄り添う形で寄付を促すことは難しいです。」
上野「ゲームを楽しくプレイするだけで寄付ができ、寄付の用途も明示されることで寄付が気軽に行えるものになります。」
上野「また過去のミッションをアーカイブ化することで社会課題を記録でき、Learn to Earnにも繋がります。『そういえばこんな問題も解決したな』と主体性を持って考えてもらうことで寄付、ひいては世界的な問題に対する意識改革にも発展できるプロジェクトだと感じています。」
――社会貢献性の高いプロジェクトを不特定多数の人間が積極的に参加できる体制を比較的容易に作ることができるのはWeb3の強みなのかなと感じています。
Web3は世界をどう変えるか?
――ここからは、Web3領域全体の現状も踏まえて、上野様の今後Web3に期待する役割についてお伺いしたいと思います。
多面的な価値を生み出すGameFi体験
――Akiverseはもちろん、Web3領域とゲーム領域を掛け合わせて挑戦されているプロジェクトやプロダクト自体は数年前から存在していると思います。
――Web3×ゲームという領域に挑戦するにあたり、どのようなことを意識されましたか。
上野「『ゲームを楽しみながら稼げる』というユーザーのマインドセットを作り上げることを意識しました。」
上野「GameFiは経済的なインセンティブを設定している関係上、ゲームとして楽しむユーザーと投機的なユーザーの両方が存在しています。それぞれのユーザーが重視する要素は異なっていて、そのバランスが非常に難しい分野です。」
上野「特にWeb3領域ではゲーム内コンテンツの二次流通も活発であることから、既存のゲームとは全く異なる思想で経済圏を構想しなければいけません。」
――ユーザー層も必要なノウハウも既存のゲームとは全く異なるということですね。
上野「それに加えて、GameFiではゲームを楽しむこと自体が後回しになってしまうケースも時にはあります。」
上野「投資をした分、稼がないといけないという衝動に駆られてしまうのです。初期投資の回収はもちろん、そこから更にどれだけ稼げるか、という競争が生まれてしまっています。」
上野「先述したように、Web3領域はまだまだ規模が大きくありません。今後Web2ユーザーにもWeb3コンテンツを届けていくためには、こうした現状を変える必要があると考えています。」
――お金を稼ぐためにWeb3をやるのではなく、それ以外の目的を持ってもらう必要があるということでしょうか。
上野「はい。そのためのエッセンスとなるの『寄付』や『社会貢献』だと私は考えています。」
上野「GameFiで使ったお金の60%しか返ってこなかったけど、残りが世界のどこかで誰かを救っている。――そうした事実をPOAPやNFTでアチーブメント化して、社会貢献に対する主体感を届けていくことがポイントだと思います。」
――「かけたお金が完全には返ってこなかったけど、それでも社会のためになったからいいや」というような気持ちが重要であるということですね。
――一般的に、やはりWeb3関連技術は投機目的が着目されることが多いですし、実際にそうしたユーザーを狙った詐欺も溢れていますよね。ユーザーの意識を変えていくことは確かに非常に重要なことだと思います。
上野「イノベーションに付随して詐欺が横行することはいつの時代からもあって、ある意味では当然の流れではあるんです。」
上野「ただ、そうした流れによってWeb3本来の魅力が伝わらない現状はなんとか変えていきたいと考えています。そのためにはユーザーだけでなく我々運営側も誠心誠意しっかりと価値を提供していかなければいけません。」
上野「Akiverseの根底には、言葉と行動を通して、Web3の良さを安心感を伝えていきたいという意識が存在していると思います。」
――『ゲームを楽しみながら稼ぐ』というマインドセットを作って行く試みは、最終的にはそうしたWeb3自体の魅力を伝えていきたいという気持ちに繋がっているということですね。
Web3は個人を制約から解放する
――そもそもの話で恐縮なのですが、上野様がWeb3領域で挑戦されている理由をお伺いしてもよろしいでしょうか。
上野「何よりWeb3が好きだからです。銀行員時代に、ミッションで『破壊的なイノベーションを探す』というものがありました。そこでブロックチェーンに出会い、既存の仕組みを再考することになったのがきっかけです。」
上野「例えば映像メディアでは、動画配信サービスの普及により個人の力が強まっています。インフルエンサーの存在や個々人が企画を作り動画を提供することが今の時代の新しい流れとして存在しています。」
上野「需要さえあれば企業や団体に所属していなくても経済的な利益を得られる現在の状態はWeb3的な考え方とマッチしています。」
上野「この流れがある中で、Web3を活用することで個人の力は更に強化されます。プラットフォーム優勢の関係性から解放され、個人間の取引は更に容易になっていきます。」
上野「代表的なものがトークンプロジェクトです。テーマや思想に賛同した人は誰でも、どこにいても1円からでもプロジェクトに投資をすることができます。こうした自由度の高い投資形態はこれまで存在していませんでした。」
上野「このように、Web3を使って世界の仕組みを変えていくことで社会はどんどん次のステップへ進化していくと私は考えています。そうしたターニングポイントを探すのが好きで、連鎖的にWeb3も好きになりました。」
「知ること」による社会変革
――Web3技術の現状を鑑みた上で、今後Web3はどのように社会を変えていくと考えていますか。
上野「ウォレット所有者数が世界人口の1%にも到達していないことから、Web3が完全に浸透していくにはまだ少し時間がかかるとは思います。ただ、今後Web3の文脈で自分の能力をフル活用できる場面とプラットフォームは出てくると思います。」
上野「だからこそAkiverseを通してWeb3を皆が学べて、クリプトに触れる仕組みを作っているんです。」
上野「コミュニティが醸成されていけば、個人間の売買やサービスの提供が拡充されていきます。加えて最近急成長しているAI技術等を活用することで事務作業等も簡素化されます。」
上野「そうした変化によって、個々人が簡単に起業できる時代が来ます。クリプトで売上をマネージメントして透明性の高い経営をすれば企業の信頼性にも繋がりますよね。」
上野「諸手続きの簡素化や透明性を担保した経営が普及することでより自由度の高い社会に変化していけばいいなと期待しています。」
――個人の力が強くなっていくことが、企業のエンパワメントに繋がると予測されているのですね。
上野「企業は結局のところ個人の集合体なので、個人が強くなったら企業も強くなってくると思います。」
上野「そうして強化された個人や企業が、Web3を活かした前代未聞のサービスや商品を生み出していくんだろうなと思います。多方面でそうした『進化』が生まれていくことが僕の予測するWeb3による引き起こされる社会変化です。」
――Akiverseの場合は、「寄付」という領域をWeb3により進化させました。こうした進化が寄付以外でも今後起こってくるということですね。
上野「はい。私が元々持っていた問題意識とWeb3を掛け合わせた結果、『寄付』の進化に繋がりました。色々な人がWeb3の仕組みを理解していくことで、これまで誰も想像できなかった新しいWeb3の活用法が次々と生まれていくのではないかなと思います。」
――まさに上野様が仰っていた個人のエンパワメントと繋がるお話だと思います。
――本日はありがとうございました。
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