【ゲーム業界用語集】OpenGLとは｜意味や解説

「OpenGL」は、Open Graphics Libraryの略で、コンピューターグラフィックスおよびゲーム開発で使用されるオープンソースのグラフィックスライブラリです。
2Dおよび3Dグラフィックスの描画、アニメーション、画像処理などの様々なグラフィックス関連タスクを実行するためのAPI（Application Programming Interface）です。

OpenGLの原型は、1980年代に「シリコングラフィックス社（Silicon Graphics, Inc.）」が自社向けAPIとして開発したIRIS GL（Integrated Raster Imaging System for Graphics Library）でした。

その後、1992年に「OpenGL 1.0」として公式に発表され、クロスプラットフォームのグラフィックスAPIとして広く普及しました。

現在のOpenGLを管理・発展させている団体は「Khronos Group（クロノス・グループ）」です。仕様やバージョンの策定、拡張機能の追加、および開発者コミュニティとの連携を行っています。

OpenGLは高度な視覚効果を制御できるAPIです。
以下、具体的にどのようなことができるのかを解説していきます。

2Dおよび3Dのグラフィックスを描画するための機能を提供しています。
2D図形、3Dモデル、および複雑なシーンなど様々なものを描画できます。

点、線、三角形、四角形などの基本的な要素（プリミティブ）の描画をサポートしています。
これらを構成要素として組み合わせて、より複雑な形状の作成も可能です。

シェーダーのプログラミングをサポートしています。
シェーダーを使用することで、照明、影、テクスチャマッピングなどの視覚効果を制御できます。
OpenGLではシェーダー作成の際にGLSL言語を使用します。
 

画像テクスチャの読み込み、マッピング（貼り付け）をサポートし、表面にリアルなディテールやテクスチャを追加できます。

3Dシーンを表示するための視点とビューを制御するためのカメラ機能があります。
カメラを移動、回転、ズームして、シーンの確認ができます。

拡張機能をサポートしており、ハードウェアやドライバの進化にも対応可能です。

OpenGLの特性がもたらすメリットについて、ポイントを一つずつ詳細に解説します。

異なるOSやハードウェア、プラットフォーム上での動作が可能です。
同じOpenGLコードを使用して、異なるプラットフォーム上でアプリケーションを開発できるということになります。
3つの主要なデスクトッププラットフォーム (Linux、macOS、Windows) の全てに対応しています。 

OpenGLはオープンソースのグラフィックスライブラリであり、そのソースコードが一般に公開され誰でも利用可能です。そのため、開発者の必要に応じてカスタマイズを行うことができます。

また、OpenGLに関する知識が広く共有されており、開発者は情報やベストプラクティスを簡単に入手できます。

チュートリアルなども利用可能なので、勉強がしやすいソフトウェアです。

OpenGLは必要に応じて拡張機能を追加できるので、特定のプロジェクトやアプリケーションに合わせた調整が可能です。

また、ハードウェアや技術の進化に対応できるよう、新しい機能や拡張がコミュニティによって提案・開発されます。
これにより、技術進歩に合わせた視覚効果や機能が追加されています。

オープンソースであるというOpenGL最大の特徴は、多くの面で利点を提供し、グラフィックスプログラミングにおける柔軟性と発展性を実現しています。
このオープンなアプローチは機能面から見ても、開発者にとって魅力的なものとなっています。
3Dグラフィックスやゲーム開発に関心がある場合は、OpenGLを学んでおくことをおすすめします。