生成系AIにまつわる著作権や倫理的問題を解決し、コンテンツ・エコシステムの拡大を目指す「アニメチェーン構想」を発表
AI/ブロックチェーン有識者らが準備委員会を設立 クリエイターや企業が安心・安全に生成系AIを活用できる制作環境の整備を目指す
本日、国内のAI/ブロックチェーン有識者らは、「アニメチェーン」準備委員会を設立し、現在の生成系AIにまつわる著作権や倫理的問題について、基盤モデルを含むすべての学習をブロックチェーン技術を用いて正当性を担保したオプトインのデータセットのみで行う生成系AIを提供し、コンテンツ・エコシステムのさらなる拡大のため、従来中心だった欧米・アジアに加え、中東・アフリカなども含めたグローバルな展開を目指す「アニメチェーン構想」を発表しました。本構想の実現により、クリエイターや企業が著作権や倫理的問題を気にすることなく、安心・安全に生成系AIを活用できる制作環境の整備を目指します。また、産業全体の課題となっているアニメ制作現場の”人手不足”の解決も図って参ります。
本構想の最新情報を発信するXアカウントを公開しました。
日本語版:https://x.com/anime_chain_jp
グローバル版:https://x.com/anime_chain
■ 「アニメチェーン構想」とは
本構想はコンテンツ・エコシステムを拡大し、来るAI時代においてもクリエイターが継続した制作活動を行え、その収益を最大化していくことを目的としています。
①クリエイターのための安心・安全な環境整備
クリエイターの権利の尊重を目的として、基盤モデルを含むすべての学習を、権利者の許諾を受けた「オプトイン素材」のみを使用して再構築した生成系AIおよび関連ツールを提供します。さらに、生成系AIの透明性と正当性を確保するため、その開発プロセスをブロックチェーンに記録します。これにより、生成系AIに関連する著作権問題と同時に倫理的問題の解決も図っていきます。
②コンテンツ産業の”人手不足”解消
日本のコンテンツ産業、特にアニメ産業は、世界的な需要が高まっている状況にもかかわらず、制作現場における”人手不足”が深刻な問題となっています。この切迫した状況に対処するため、ブロックチェーンを活用した正当な系譜を持つ生成系AIの導入は必要不可欠と考えます。限られた人員のもとでも、高品質なコンテンツをより迅速に制作できる環境を構築し、”人手不足”による産業の停滞を防ぎ、持続可能な成長を目指します。
③クリエイター収益の最大化
生成系AIで作られたコンテンツの収益を、制作したクリエイターはもちろん、ブロックチェーン上の生成経緯に基づき学習データを提供した権利者へも還元していきます。クリエイターが学習データに用いる原画や画像の制作過程を提供することで、収益を最大化でき、よりクリエイティブな制作活動に専念できると考えています。
■ ビジョン
本構想のビジョンは、日本が誇るアニメ・漫画・ゲーム・VTuberなど、エンタメ・コンテンツ業界を健やかに発展させ、持続可能性を高めることにあります。
コンテンツ・エコシステムをより一層拡大させるため、今後加わっていくパートナーと共に、アニメキャラクターの積極的な広告活用、広告クライアントとのマッチング、ローカライズのためのマーケティング支援、ファンからのニーズ収集など、業界全体として、現在カバーしきれていないプロダクトやサービスの提供も予定しています。
独自のエコシステムトークンなどを用いて、支援パートナーや貢献者に対しインセンティブを付与することで仲間を増やし、早期にビジョンを達成することを目指します。
■ ロードマップについて
本構想は以下の段階的なアプローチを経ながら実現を目指していきます。
ステップ1
・クリエイターコミュニティ&業界関係者との協力体制の構築
・生成系AIが生み出すコンテンツ利用におけるガイドラインの制定
・生成系AI(画像/動画/モーションモデル)の基礎研究
ステップ2
・オプトイン素材のみを使用した基盤モデルの試作
・生成系AIツール/マネージドGPUファームの提供開始
・生成系AIによる作品制作&制作サポートやハッカソン
開催コンテンツ・クリエイターに向けたトークンなどを用いた価値の流通・還元・可視化および開発/制作資金のサポート
・オプトイン素材のみを使用した基盤モデルの構築・独自ブロックチェーンの構築
・コンテンツ・エコシステムの拡大
・運営組織の自律分散化
「アニメチェーン構想」は、エンタメ・コンテンツ領域における生成系AIの活用を促進し、同時に著作権・倫理的問題を解決するための大きな一歩です。本構想によりコンテンツ・エコシステムの持続可能な発展を推し進めて参ります。
”コンテンツ・エコシステム拡大”のためのイメージ図
◾️「アニメチェーン」準備委員会メンバー
「アニメチェーン」準備委員会の起案メンバー・アドバイザリーボード・支援パートナーは、現在、国内のAI/ブロックチェーン有識者やエンタメ・コンテンツ関連企業などで構成され、今後、国内外のアニメ業界関係者や関連会社にも参加いただく予定です。
三瀬 修平
Turingum株式会社 顧問(前CEO)、Zeal Nova 創業者
三菱UFJ銀行、BNPパリバ銀行など金融業界を10年経験し、2018年よりweb3業界へ参入。bitFlyer社のシニアコンサルタントなどを経て2021年にTuringum株式会社の代表に就任、現在は顧問を務める。2023年にはブロックチェーンゲームのパブリッシャーであるZeal Nova社やTOKYO BEAST社を創業、複数のweb3会社でアドバイザーを務める。
パジ/安宅 基
Tokyo Otaku Mode 共同創業者&取締役副社長
フリーエンジニアを経て、Tokyo Otaku Mode創業に参画。COO & Co-founderとしてFacebook上に2,000万人のアニメファンを獲得。同社にてECなど事業全般の統括を行う。2017年よりブロックチェーンについて研究を進め、web3発のテレビアニメ化のプロデュース、NounsDAO関連など、多数のブロックチェーン・プロジェクトを手掛ける。
玉舎 直人
Arriba Studio、Oasys、double jump.tokyo ファウンダー
IT・ゲーム業界を経て、2018年よりWeb3業界にフルコミット。
「My Crypto Heroes」をはじめ、多数のWeb3プロジェクトにてファウンダー、プロデューサー、アドバイザー等を務める。
上野 広伸
double jump.tokyo株式会社 代表取締役CEO
野村総合研究所にて金融基盤、モバイルゲーム会社MobcastにてGameプラットフォームを開発。2018年4月にdouble jump.tokyo株式会社を共同創業。大手ゲーム会社と共同で有名IPを用いた複数のブロックチェーンゲーム(BCG)を開発・運用。BCGのさらなるUX向上を目指し、ゲーム特化ブロックチェーン「Oasys」の設立と開発に関わる。
新井モノ
AIHUB株式会社 代表取締役CTO/アーティスト/エンジニア
PM/PdM/アーキテクトとして、エンタメ×Tech領域を中心に数多くの起業/プロジェクトを手掛ける。日本Linux協会、日本医師会ORCA管理機構"ORCA Project"の立ち上げに参画。AIHUB株式会社の設立以降は、生成系AI研究開発、ユースケース開発、社会実装、責任あるAIとweb3技術の融合に力を注ぐ。
■ 「アニメチェーン構想」へのご意見について
本構想はコンテンツ業界において現役で活躍されている関係者たちからの具体的な声を聞き取り、それに応える形で生まれました。業界関係者や関連企業だけでなく、クリエイターやファンのみなさまからの意見をもとに、より良いビジョンを実現するための構想をアップデートして参りますので、ぜひX(旧Twitter)にて「#アニメチェーン」を付けて忌憚のないご意見をお聞かせください。
本プレスリリースに関するFAQはこちらをご参照ください。
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