Web3の未来を語る夜|「我々はWeb3で世界をもっと良くできると信じて突き進む」イベントレポート

Web3の未来を語る夜|「我々はWeb3で世界をもっと良くできると信じて突き進む」イベントレポート

Web3の未来を語る夜|「我々はWeb3で世界をもっと良くできると信じて突き進む」イベントレポート

2月22日に、渋谷Web3大学1周年記念イベント「我々はWeb3で世界をもっと良くできると信じて突き進む」が開催された。
イベントでは災害支援をテーマとしたGameFiプロジェクト「DISASTER QUEST」の発表や、国内外におけるWeb3市場解説・未来予測などが語られた。
本記事ではその内容をレポート形式でお届けする。

コンテンツ [表示]

  1. 1我々はWeb3で世界をもっと良くできると信じて突き進む
  2. 2渋谷Web3大学プロジェクト第1弾「Perfect 災害対策Game」
  3. 2.1継続的な災害対策を促すゲームシステム
  4. 2.2GameFiの枠を越えた施策で、持続可能性を実現する

我々はWeb3で世界をもっと良くできると信じて突き進む

alt="Web3の未来"

 本イベントでは、渋谷Web3大学の展開するプロジェクト第一弾「Perfect 災害対策Game」の発表を中心に、国内外のWeb3の現状と未来が語られた。

 メインスピーカーとして渋谷Web3大学学長・hajimex氏、Digital Entertainment Asset(以下、DEA)のFounder/Co-CEOである山田耕三氏が登壇した。
 またスペシャルゲストとして、渋谷Web3大学のグローバルアドバイザーを務める森若幸次郎氏と自民党web3プロジェクトチーム事務局長の川崎ひでと氏が登壇され、それぞれ独自の視点からWeb3の未来を語った。

渋谷Web3大学プロジェクト第1弾「Perfect 災害対策Game」

alt="Perfect 災害対策Game"

 hajimex氏が登壇し、「Perfect 災害対策Game」について、プロジェクトの発足経緯について語った。

 本プロジェクト誕生の契機となったのは、メンバーの一人であり、物流会社・前山倉庫の代表取締役社長・前山諭氏の抱える災害への問題意識だ。

 前山氏が、災害支援ボランティアがしばしば資金面で課題を抱えている現状を苦慮していたところ、hajimex氏がGameFiを通した課題解決の可能性を見出したことで、本プロジェクトは始動した。

 そして、昨年「災害列島ニッポンから始まるサステナブルな災害支援システム」と題したクラウドファンディングを実施。約1200万円の資金調達に成功し、本日の発表に至った。

alt="サステナブルな災害支援システム"

 本プロジェクトは「Perfect 災害支援DAO」の設立をゴールとしており、本日発表されたのはその第1弾となる「Perfect 災害対策Game」である。

 「Perfect 災害対策Game」における目的は、災害対応における集合知の形成である。

 災害大国である日本では、被災経験者各人の内面に、過去の災害を通じて生まれた経験知が豊富に存在している。

 しかし、そのような経験知は災害支援に十分に活かされておらず、結果的に「行き当たりばったり」な災害対策が行われてしまっている現状を、hajimex氏は厳しく指摘した。

 このような現状をGameFiの文脈を通じて打破することが「Perfect 災害対策Game」であり「Disaster Quest」の目的である。

alt="Perfect 災害対策DAO"

継続的な災害対策を促すゲームシステム

alt="Disaster Quest"

Disaster Questロゴマーク
本マークの中心は、太陽と月で構成されていて、引力、太陽は自発的な意志、月は無意識、人間の二面性、時間帯により変化する災害対策の二面性をも表現している。

ロゴマークに座り、カードにも出てくる“白うさぎ”は、災害対策のクエストへと導いてくれる使者である。

 続いて山田耕三氏が登壇し、Disaster Questのゲームシステムを解説するとともに、本プロジェクトに関する考えを述べた。

 本作はDEAの提供するGameFiプラットフォーム・PlayMiningにサードパーティとして参画予定であり、山田氏はDEAとしてではなく一個人として本プロジェクトに参画している。

 山田氏はまず、先ほどのhajimex氏の議論を引き継ぐ形で今年1月に発生した能登半島地震に言及した。

 政府の対応を好意的に評価した上で、SNS上の災害対策に関する関心の高まりが一時的なものに留まった点を問題として挙げた。

 災害対策において重要なことは「日々災害に関して考え、有事における『自分なりの正解』を見つける」ことである、と山田氏は主張した。

 そして、そのような災害に関する思考や議論を促す手段こそがDisaster Questである、というのが山田氏の考えだ。

alt="災害対策カード"

 Disaster Questの特徴は、NFTとして販売される「災害対策カード」である。

 カードには「準備」「議論」など多数のカテゴリが存在し、カテゴリに則った災害対策に関する経験談や事例が記述されている。

 カードに記載される知識情報は、ゲーム内やホームページで個人投稿も受け付ける予定で、ユーサーを起点とした集合知の形成も期待される。

 各カードの概要はゲームサイトにて無料で閲覧&拡散が可能であり、ガチャ形式で販売されるNFTを購入することで、取得したカードに関するより詳細な情報を得ることが可能である。

 また、ユーザーはカードを閲覧することでゲーム内ポイントを取得し、カードを点数で評価可能である。カードごとの点数はシーズンごとに集計され、ランキング上位のカードを所持するユーザーには追加で報酬が付与される。

 これにより災害対策カードに書かれた情報に価値が生じ、ユーザーは良質なコンテンツを作成・取得・発信することでより多くの報酬を得ることが可能となる。

 このようなインセンティブを通じてユーザーの主体的な参加を促し、サステナビリティを高める。これに関して、山田氏はPlayMiningの思想と合致していると語る。

alt="Disaster Quest"

GameFiの枠を越えた施策で、持続可能性を実現する

alt="災害対策×Web3"

 山田氏は、本プロジェクトは本質的にはインセンティブによる持続性の創造であるとしている。

 金銭的なインセンティブを通した射倖性が、災害対策におけるユーザーの意識や行動をどのようにデザインするか。

 hajimex氏はこうした射倖性が社会的価値と接続し、想像以上の価値を生み出す可能性に言及しながら、同時に本プロジェクトの肝要として「持続可能な成長」を強調した。

 一時的な成功を追い求めるのではなく、失敗してもサービスを継続できるような、堅実で長期的なプロジェクト進行を行うことが、目的の達成に繋がると語る。

 その過程で、hajimex氏は本作のチャレンジポイントとして企業や災害支援のムーブメント全体と繋がる収益構造の構築を掲げる。
 GameFiによるトークンエコノミクスの構築に留まらず、通常のビジネスモデルも併せて構築し、安定した基盤の拡大を目指す予定であるという。

 プロジェクトは水面下で着々と進行しており、今後数か月以内にまた新たな発表が行われることが示唆された。
 2024年度のWeb3における注目トピックとして、今後も注視していきたい。

マリノ
ライター

マリノ

メタバース×心理学に興味がある人間です。NFTやブロックチェーン関連のインタビュー・記事執筆も担当しており、Web3全般に関心が広がっています。最新技術の社会実装というテーマで有益な情報を届け続けたいです。ねことゲームとお城と温泉が好きです。

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