ゲーム会社の書類選考で落ちる理由と対策|通過率を上げるポイントを徹底解説
本記事は、ゲーム業界における採用プロセスの第一ステップである「書類選考」の解説記事です。
書類選考の目的や企業が重視するポイント、よくある失敗などを具体例を交えて紹介し、応募者が成功するための実践的なアドバイスを提供します。
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- 1基礎知識|採用プロセスにおける書類選考の役割
- 1.1書類選考の目的
- 1.2書類選考で企業が重視するポイント
- 2書類選考で落ちる理由と対策
- 2.1よくある失敗と改善策
- 3書類選考の重要要素|自己分析と志望動機
- 3.1自己分析の重要性
- 4必要な書類と成功する書き方
- 4.1履歴書・職務経歴書の書き方
- 4.2ポートフォリオの作成方法(共通)
- 4.3ポートフォリオの作成方法(職種別)
- 5新卒・転職者別の書類選考攻略ポイント
- 5.1新卒者向けのポイント
- 5.2転職者向けのポイント
- 6書類選考後の対策
- 7書類選考に関するQ&A
- 7.1Q1|書類選考はどのくらいの確率で通過できる?
- 7.2Q2|書類選考で最も重要な要素は?
- 7.3Q3|書類選考で落ちた場合、再応募は可能?
- 8書類選考を乗り越えるマインド維持の方法
- 8.1目標の細分化
- 9まとめ|書類選考を突破するために
基礎知識|採用プロセスにおける書類選考の役割
ゲーム業界における採用活動は、他の業界と同様、複数のプロセスを経て行われることが多くなっているため、一般的には、以下のステップを踏みます。
- 書類選考
- 一次面接
- 二次面接(技術試験)
- 最終面接
- 内定
書類選考は採用プロセスにおける最初のステップであり、応募者の第一印象を形成する重要な場面です。
履歴書、職務経歴書、ポートフォリオなどの提出書類を基に、企業が応募者のスキルや経験を評価します。
書類選考の目的
各採用ステップには、それぞれ目的と役割があります。
例えば一次面接では、書類だけでは伝わらない応募者の人間性やコミュニケーション能力を見る目的があり、最終面接では、これまでの選考を通過した応募者の中から、さらに会社の求める人物像にフィットする人材を見極める目的があります。
書類選考における具体的な目的は、以下の通りです。
- 応募者への理解と面接の準備
- スクリーニング
履歴書や職務経歴書の内容が、企業が求める水準に達していない場合、選考を通過することは難しくなります。
- 書類作成能力の評価
チームで開発を行うことの多いゲーム業界において、文章力や情報を的確に伝える力は重視されます。
書類選考で企業が重視するポイント
- 実務経験
特に中途採用ではその傾向が強く、具体的なプロジェクト名や担当した役割、使用したツールやスキルを明確に記載することが重要です。
- ポートフォリオ
過去の作品やプロジェクトを整理し、見やすい形で提出する必要があります。
- 志望動機
企業のビジョンや開発姿勢に対して、自己の経験を交えた動機を具体的に示せると、将来性や継続性の高さをアピールできます。
書類選考で落ちる理由と対策
書類選考の通過率は企業や業界によっても異なりますが、一般的には30〜50%程度だと言われています。
ゲーム業界でも書類選考の通過率はあまり高くなく、人気企業では10%前後となることも珍しくありません。
よくある失敗と改善策
難易度の高いゲーム業界の書類選考を通過するためには、よくある失敗要素を分析し、改善策を認識しておく必要があります。
以下に、その具体的な内容を紹介します。
- 誤字・脱字や形式的なミス
また、書類のフォーマットが整っていないと、良い印象を与えないことがあるため、注意しましょう。
改善策: 書類作成後に必ず複数回のチェックを行いましょう。
提出前に友人や家族に見てもらうなど、第三者の目を通すことも効果的です。
- 経験やスキルの記述不足
曖昧な記述や具体性に欠ける内容は、評価が低くなりやすいことに注意しましょう。
改善策: 自身の経験やスキルを具体的に記述しましょう。プロジェクト名、役割、使用したツールや技術、達成した成果などを詳細に書くことで、採用担当者が評価しやすくなります。
例えば、以下のように書くと良いでしょう。
「Unityを使用して3Dアクションゲームを開発し、リリース後に10万ダウンロードを達成しました。」
- 企業研究不足
改善策: 「企業の公式サイト」「IR情報」「ニュースリリースの確認」「社員インタビュー」「企業説明会への参加」「業界レポートの分析」などを通じて、志望企業のビジョン、ミッション、求める人材像をリサーチしましょう。
その上で、自分の経験やスキルがどのように貢献できるのかを具体的にアピールすることが重要です。
- 志望動機が不明確
改善策: 志望動機は具体的かつ明確に記述しましょう。
例えば、「貴社のプロジェクトである○○に共感し、自分の△△のスキルを活かして貢献したい」など、具体的なプロジェクトや企業の特徴にも触れながら、自分がどのように貢献できるかを論理的に説明できると良いでしょう。
- ポートフォリオの内容に問題がある
改善策: 過去のプロジェクトや成果物を見やすく整理し、自分のスキルや経験を最大限にアピールしましょう。各プロジェクトでの役割や成果を明確に示すことも重要です。
ビジュアルデザインや構成にもこだわりましょう。
書類選考の重要要素|自己分析と志望動機
自己分析の重要性
応募書類に自分の強みや適性を効果的に反映させるためには、予め自己分析をしっかりと行っておくことが重要です。採用担当者から見ても、応募者の自己理解度は一つの判断材料になります。
以下に、書類作成時における具体的な自己分析方法を解説します。
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過去の経験をリストアップする
学業、アルバイト、インターンシップ、前企業での経験など、過去の経験をリストアップします。
それぞれの経験で学んだことや達成したことを書き出し、自分の強みと弱みを把握しましょう。
例:ゲーム開発プロジェクトでリーダーを務めた経験、プログラムの最適化に成功したエピソードなど。
- スキルと興味の整理
自分の持っているスキルと興味を関連付けます。
例えば、プログラミングが得意であり、ゲーム開発に強い興味がある場合、これが志望動機の核となります。
例:ゲームデザインスキル、プログラミングスキル、コミュニケーション能力などがあり、開発に興味がある。
- 価値観と将来の目標の整理
例:プレイヤーに感動を与えるゲームを作りたい、ゲーム開発の技術革新を追求したい。
志望企業との関連付け
整理した自己分析内容が、志望する企業の「ミッション」「ビジョン」「プロジェクト」「求める人物像」などと、どのように一致するのかをリストアップし、志望動機を整理してみましょう。
例:
- チームでゲーム開発を行った経験を通して、新しい挑戦を楽しむ姿勢と問題解決能力が自己にあることを実感した。
- 志望企業のミッションである『革新的なゲーム体験を提供する』というビジョンに共感し、特に最近リリースされたアクションゲームの新作には大きな感銘を受けた。
- 企業の開発チームの一員として、より多くの革新的なゲームを世に送り出し、多くのユーザーに感動を与えたい。
必要な書類と成功する書き方
書類選考の際に提出することの多い、「履歴書」「職務経歴書」「ポートフォリオ」の書き方を詳しく解説します。
履歴書・職務経歴書の書き方
履歴書と職務経歴書は、正確で見やすい書類にすることが書類選考の通過率を上げるための基本です。
具体的には、以下の点に注意して作成しましょう。
- 見やすさ
フォントは統一し、見やすいレイアウトにしましょう。適切な行間、段落分けを行うことで、採用担当者が情報をスムーズに読み取りやすくなります。
- 内容の簡潔さ
情報は簡潔にまとめ、長文になりすぎないようにしましょう。
- 誤字脱字の確認
誤字脱字があると印象が悪くなります。提出前に必ず複数回チェックしましょう。
- 写真の選定
履歴書に添付する写真は、清潔感があり、身なりが整えられたものにしましょう。
- 具体的な記述
具体例
基本情報
- 氏名:田中 太郎
- 住所:東京都新宿区1-2-3
- 電話番号:090-1234-5678
- メールアドレス:taro.tanaka@example.com
学歴
2009年4月 △△高等学校 入学
2012年3月 △△高等学校 卒業
2012年4月 〇〇大学 工学部 入学
2016年3月 〇〇大学 工学部 卒業
職歴
2016年4月 - :株式会社A 開発部
- 担当プロジェクト:スマートフォン向けゲーム「XXX」の開発
- 役割:メインプログラマー
- 成果:ダウンロード数100万超、売上20%増加に貢献
スキル・資格
プログラミング言語:C++, Python, Java
資格:基本情報技術者試験
自己PR
私の強みは、プロジェクトをリードし、チームの目標達成に貢献する能力です。
具体的には、メインプログラマーとして関わった「XXX」プロジェクトにおいて、Unityを使用した開発を行い、社内売上の20%を増加させることに貢献しました。
志望動機
貴社のビジョンである「多くのユーザーに革新的なゲーム体験を届ける」ことと、それをもとにした「ゲームY」の開発に魅力を感じ、ぜひその開発に携わりたいと考えています。
ポートフォリオの作成方法(共通)
ポートフォリオは、応募者の実績やスキルを詳細に示すことが役割の書類です。
特にクリエイティブ職(デザイナー、プログラマー、プランナーなど)では、ポートフォリオの質が合否を左右するため、以下の点に注意して作成を行いましょう。
- 作品選定
自分の強みを最もよく表現できる作品を選びます。最新のものや、応募するポジションに関連性の高いものを優先します。
- プロジェクトの詳細記述
各作品の開発期間、使用したツール、プロジェクトの目的、役割、成果を具体的に記述します。
- 視覚的にわかりやすく、かつ魅力的に
作品のスクリーンショットや動画などを添えて、視覚的にわかりやすく、魅力的なポートフォリオを作成します。
具体例
- プロジェクト名:〇〇ゲーム開発
- 開発期間:2022年1月~2022年6月
- 使用ツール・言語:Unity, C#
- 役割:プロジェクトリーダー・メインプログラマー
- 詳細:3Dアクションゲームを開発し、1000ダウンロードを達成。10名でのチーム開発
- ユーザーレビューの平均評価:4.5/5
ポートフォリオの作成方法(職種別)
職種ごとに求められるスキルは異なるため、職種別のポートフォリオに載せるべき項目も押さえておきましょう。
デザイナーのポートフォリオに載せるべき項目
- グラフィックデザインのサンプル
デザインプロセスや思考過程を示すのに役立ちます。
- キャラクターデザインのサンプル
- UI/UXデザインのサンプル
プログラマーのポートフォリオに載せるべき項目
- コーディングサンプル
- プロジェクトの詳細
- 動作デモ
プランナーのポートフォリオに載せるべき項目
- ゲーム企画書のサンプル
- プロジェクト管理経験・ツール
- 市場分析
新卒・転職者別の書類選考攻略ポイント
新卒者向けのポイント
新卒者は、学生時代の経験をどのようにアピールできるかが鍵です。
「学業やサークル活動」「インターンシップ」の経験を中心に、学んだことや成果を具体的に記述し、説得力のある自己PRを行えるようにしましょう。
具体例
- 「大学では情報工学を専攻し、プログラミングの授業で優秀な成績を収めました。また、ゲーム開発サークルでリーダーとしてプロジェクトを指導し、学内コンテストで優勝しました。」
- 「株式会社○○でインターンシップを行い、3か月間プロジェクトのサポートを行いました。特に、ゲームのバグ修正を担当し、品質向上に貢献しました。」
- 「私の強みは問題解決能力です。大学でのプロジェクトで発生した技術的な問題を迅速に解決し、チーム全体の作業効率を向上させました。この能力を活かして貴社で新しいゲームの開発に貢献したいと考えています。」
転職者向けのポイント
転職者は、職務経験をどのように効果的に伝えるかが重要です。
応募する職種に関連するスキルや実績を、職務経歴書やポートフォリオに詳細に記載し、具体的な成果を強調します。
また、転職を考えた理由や、新しい職場で何を実現したいのかを明確にします。
具体例
- 「前職では5年間、ゲームプログラマーとして勤務し、10以上のプロジェクトに携わりました。その中で、○○というゲームの開発において、主要なプログラムの設計と実装を担当し、発売後の売上を30%向上させました。」
- 「UnityやUnreal Engineを用いた3Dゲーム開発に精通しており、特にAIのプログラミングにおいて豊富な経験があります。前職ではAIのアルゴリズムを改善し、ゲームのプレイ体験を大幅に向上させました。」
- 「私はゲーム開発において更なる挑戦を求めて転職を決意しました。貴社の革新的なゲーム開発プロジェクトに強く惹かれており、私のスキルと経験を活かして、新しいゲームの創造に貢献したいと考えています。」
書類選考後の対策
書類選考を通過したとしても、その後の流れを把握できていなければ、本来の目的は達成できません。
書類提出後の流れと対策を把握し、落ち着いて動けるようにしておきましょう。
具体的には、以下の通りです。
- 面接対策
書類選考を通過した場合、次は面接です。
自己分析や企業研究をさらに深め、面接でのアピールポイントを明確にしておきます。模擬面接を行うことで、実際の面接に備えることも有効です。
- 継続的な情報収集
面接前後においても、企業の最新情報や業界動向を継続的にチェックし、自分の知識をアップデートしておくと良いでしょう。
これにより、面接での質疑応答においても、より具体的で最新の情報を基にした回答が可能になります。
書類選考に関するQ&A
書類選考の過程で、応募者が抱く疑問や不安から発生する質問について取り上げ、具体的な回答と対策を提供します。
Q1|書類選考はどのくらいの確率で通過できる?
書類選考の通過率は企業や業界によって異なりますが、一般的には20%から50%程度と言われています。
ゲーム業界の場合、新規参入企業や中小規模の企業では比較的通過しやすいことが多いですが、大手企業や人気のある企業では競争が激しく、通過率が低くなる傾向があります。
Q2|書類選考で最も重要な要素は?
応募する企業により異なりますが、共通する重要要素は「適合性」です。
応募者のスキルセットや経験が企業の求める要件と一致しているかどうかが重視されます。企業研究をしっかり行い、その企業が求める人材像に沿ったアピールを心がけましょう。
Q3|書類選考で落ちた場合、再応募は可能?
一般的には再応募自体は可能であることが多いですが、企業により異なるので、募集要項を確認、もしくは直接問い合わせてみましょう。
また、再応募可能な場合でも一定の期間を置くことが推奨されます。
例えば、1年程度の期間を空けることで、応募者が新たな経験やスキルを身につけ、前回の応募時よりも成長したことを示すことができます。
再応募時には前回の応募時のフィードバックを参考にし、履歴書や職務経歴書の内容を改善することも大切です。
書類選考を乗り越えるマインド維持の方法
就職活動には多くのプレッシャーとストレスが伴います。
特に、第一段階である書類選考での不合格は自己否定につながりやすいですが、前提として、自分の価値が否定されたわけではなく、たまたま企業の求める条件に合致しなかっただけであるということを理解しておきましょう。
不合格は成長の機会と捉え、次のチャレンジに活かしましょう。
また、家族や友人、キャリアカウンセラーなど、周囲のサポートは積極的に活用しましょう。話を聞いてもらうことで、心の負担が軽くなることがあります。
目標の細分化
大きな目標を日々の小さなステップに分解し、具体的な行動計画を立てることも有効です。
例えば、「1週間に3社応募する」「毎日1時間は企業研究をする」など、具体的な目標を設定することで、日々の行動で達成感を得ることができます。
毎日の小さな成功を認識し、自分を褒めることが重要です。
精神的な負担と上手く付き合い、ストレスを軽減しながら就職活動を進め、成功をつかみましょう。
まとめ|書類選考を突破するために
ゲーム業界の書類選考を通過するためには、自己分析を徹底し、企業の求めるスキルや経験にマッチする内容を具体的に記載することが重要です。
履歴書や職務経歴書、ポートフォリオは、それぞれの基本ルールを守りつつ、職種に応じたアピールポイントを明確にします。
新卒者と転職者ではアピールポイントが異なるため、それぞれの視点からの効果的な書き方を理解しましょう。
この記事で紹介した方法を実践し、志望企業の書類選考通過と採用につなげましょう。
参考:株式会社サイバーコネクトツー 採用実績
(引用元:https://note.com/piroshi3/n/n8db8182953dc)