【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】熱意を持ち続けるには燃料が要る 小山順一朗#10

前回のまとめ
熱意を持った学生のみが小山さんのプロジェクトに残っているといいます。
ただ、熱意を持ち続けることは簡単なことではないと考えている福山は、小山さんがどうやって学生の熱意を維持させているのかを質問しました。
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フィードバックの有無
小山様(以下、小山と表記)「今回(プロジェクトを)やってて分かったのは、みんなまだゴールが見えてないんですね。」
小山「スタートしてから何が起こるか分かんない。具体的なイメージを提示するものの、体験してないので実感を持って理解できないわけです。」
─── 初めて扱うジャンルの制作や作業の時は、先の具体的なイメージを持ちづらいという経験があるので、その通りだと思います。そして不安になってしまい、やる気や熱意みたいなものが削られていく感覚があります。
小山「最後まで残ってる人たちが何かって言うと、途中のアンケートがあったり、他人に見せて感想を貰ったり、展示会に出してみたりといったところでフィードバックを貰ってるんですね。」
成果・評価・報酬
小山「フィードバックを貰えば貰うほど、自分のやってることや、次はこういう状態になろうということが具体的に分かってきます。」
小山「具体的になっていくほどみんなの熱意がどんどん上がっていきます。なので、熱意を持ち続けるには何かしらの評価を得ていかないといけなくて、それを成果・評価・報酬と言っています。」
小山「成果があって、それに対する評価と報酬がないと人は長続きしません。」
─── このインタビュー記事の執筆にあたって、小山さんに確認などをいただく中で、大変ありがたいことにフィードバックもいただいています。これによってインタビューでのお話を実体験として身に染みているような気がします。
小山「学生に報酬ってなんだよって思うかもしれません。学校の中のことなので報酬はあんまり分け与えられないんですけど、展示会に三日間連続で参加してくれたらバイト代を渡すぐらいのことでも、あるか無いかでは全然違います。」
小山「できるだけ短い期間に、3ヶ月以内に成果と報酬を与える。本当は1ヶ月が良いんだけど、なかなかそのスピードではできなかったりするので。」
小山「ただ、学生は元々やりたくて来たということは間違いないです。やりたくもない人たちに、これを教えることは私は不都合だと思います。」
まとめ
研究の中で目に見えて評価してもらえるマイルストーンを重ねることが難しいと感じていて、自分の中でも熱意やモチベーションの維持、向上は課題だと感じていました。
そのため、熱意を増やすというより継ぎ足すという形になっていました。
今回のお話を経て、細かく評価をもらえるような進め方を考えるなど、熱意との付き合い方をもっと工夫してみようと思いました。
#11ではアーケードゲームを多く手掛けてきた小山さんに、これからのゲームセンターについて聞いてみました。どんな答えが返ってくるのでしょうか。