SwitchからSwitch2へ — テザリング機能の進化と使い方の違い

Nintendo Switch2では、前モデルと比較してテザリング機能が大幅に改良され、接続手順の簡略化から通信品質の向上まで、多くの面で使いやすくなっています。本記事では、両機種のテザリング設定方法や機能の違いを詳しく解説します。
接続手順の違い
旧Switchのテザリング設定手順
- ホーム画面から「設定」を選択
- 「インターネット」→「インターネット設定」と進む
- 「インターネット接続を登録する」を選択
- 「近くのアクセスポイントを検索する」を選択
- スマートフォンのテザリングをONにして、SSID(ネットワーク名)を表示させる
- Switch画面に表示されるSSID一覧から、自分のスマホのSSIDを選択
- パスワードを入力(最大で63文字の英数字を手動で入力)
- 接続テストが実行され、成功すれば完了
この手順は接続のたびに必要で、特にパスワード入力は毎回手動で行う必要がありました。また、使用環境が変わると再設定が必要なケースが多く、外出先での急な利用には不便でした。
Switch2のテザリング設定手順
- ホーム画面から「設定」→「インターネット」と進む
- 「かんたん接続」を選択
- スマートフォンをSwitch2本体上部のNFCリーダーにかざす
- スマートフォン側で接続許可を与える(初回のみ)
- 自動的に接続設定が完了
Switch2では、NFCを活用したワンタッチ接続が可能になり、SSID選択やパスワード入力の手間が省かれました。一度接続したスマートフォンは記憶され、次回からは「すでに登録済みのデバイスに接続」から選ぶだけで即座に接続できます。
さらに、「よく使う場所」機能により、自宅や職場、カフェなど、よく利用する場所でのテザリング設定を自動的に切り替える機能も追加されました。
接続安定性と通信品質の違い
旧Switchのテザリング接続
- 2.4GHz帯のWi-Fi接続のみ対応
- 接続が不安定になりやすく、遅延(ラグ)が発生しやすい
- バックグラウンド通信の制御ができず、オンラインプレイ中に急にラグが発生することも
- データ使用量の表示や制限機能がなく、気づかないうちに大量のデータを消費するリスクがあった
Switch2のテザリング接続
- 2.4GHz/5GHz帯の両方に対応し、接続環境に応じて最適な周波数帯を自動選択
- 「ゲームモード」で通信の優先度を設定可能。オンラインプレイ時は他の通信より優先して帯域を確保
- 「低遅延モード」でゲームプレイに特化した通信最適化が可能
- データ使用量のリアルタイム表示と、上限設定機能を搭載。「軽量モード」では画質を落として通信量を抑えることも可能
スマートフォンとの連携機能
旧Switchのスマホ連携
- テザリングはインターネット接続としての機能のみ
- 一部ゲームでNintendo Switch Online専用アプリとの連携はあったが、限定的な機能
Switch2のスマホ連携
- 「Switch Link」機能により、テザリング中のスマホをゲーム用サブディスプレイとして活用可能
- スマホ画面にゲーム情報(マップ、インベントリなど)を表示させることが可能
- スマホのマイクを利用したボイスチャット機能が標準搭載され、別途アプリ不要
- スマホのモーションセンサーやカメラをゲームに取り込む「デュアルプレイ」機能に対応
- QRコードスキャンによるゲーム内アイテム獲得や特典受け取りがスムーズに
バッテリー消費と省電力対策
旧Switchのバッテリー消費
- テザリング接続時、通常のWi-Fi接続よりもバッテリー消費が約15-20%増加
- 省電力設定はディスプレイの明るさ調整程度の基本的なもののみ
Switch2のバッテリー消費
- テザリング専用の省電力設定が追加され、接続状況に応じた電力消費の最適化が可能
- 「スタンバイテザリング」機能により、画面オフ時も接続を維持しながら消費電力を約40%削減
- スマホとの連携により、両デバイスのバッテリー状況を監視し、残量に応じて自動的に省電力モードに移行
まとめ
Switch2のテザリング機能は、単なる手順の簡略化だけでなく、接続の安定性向上、スマートフォンとの高度な連携、そして省電力対策まで、あらゆる面で大幅な進化を遂げています。NFCを活用したワンタッチ接続や通信品質の最適化機能により、場所を選ばず快適なオンラインゲーム体験が可能になりました。
特に注目すべきは、テザリングがただのインターネット接続手段から、スマートフォンとの連携によるゲーム体験拡張へと進化した点です。これにより、Switch2はより多様なプレイスタイルと利用シーンに対応する真のポータブルゲーム機として、新たな可能性を切り開いています。