ステーブルコイン、JPYCって何? – 誰でもわかるデジタルのお金の話 –

ステーブルコイン、JPYCって何? – 誰でもわかるデジタルのお金の話 –

ステーブルコイン、JPYCって何? – 誰でもわかるデジタルのお金の話 –

「ステーブルコインJPYC」を初心者にもわかりやすく解説。PayPayとの違いや仕組み、暗号資産との関係までやさしく紹介します。これからのデジタルマネーの第一歩を一緒に学んでみませんか?

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  1. 1JPYCって結局何なの? 暗号資産? それともPayPayの仲間?
  2. 2JPYCは「暗号資産」? それとも「デジタル通貨」?
  3. 3なぜJPYCは1円の価値を保てるの?
  4. 4JPYCはPayPayと比べて何がスゴいの?
  5. 5JPYCはこれからどうなる?

みんなが毎日使っているPayPay。
スマホで「ピッ」とやって、お店でジュースを買ったり、友達にご飯代を送ったりできる、すごく便利な「デジタルのお金」です。
でも、最近ニュースで「ステーブルコイン」とか「日本円デジタルコイン」とか、ちょっと難しい言葉を耳にすることはないかな?

今回は、その中でも日本で生まれた「JPYC(ジェイピーワイシー)」という、ちょっと不思議なデジタルのお金が何者なのか、PayPayと比べながら一緒に見ていこう。

JPYCって結局何なの? 暗号資産? それともPayPayの仲間?

結論から言うと、JPYCは「日本円とほとんど同じ価値を持つ、デジタルコイン」だよ。

まず、みんなが知っている「お金」には、大きく分けて2つの種類がある。

  1. 現金(日本円): お札や硬貨のこと。日本銀行が発行していて、国がその価値を保証している。
  2. デジタルマネー(PayPayなど): スマホやカードに入っているお金。これは銀行預金やチャージしたお金を「デジタルに表示しているだけ」で、その背後には必ず現金(日本円)がある。だから、PayPayで100円使ったら、誰かのPayPay残高から100円分が移動する。

じゃあ、JPYCはどっちの仲間だろう?実は、どちらとも違う、新しいタイプのお金なんだ。

  • PayPay は、運営会社(PayPay株式会社)が管理する中央集権的なサービス。PayPay残高はPayPay株式会社のシステムに記録されていて、この会社がシステムを管理している。何か問題があったら、運営会社に問い合わせれば解決できる。
  • JPYC は、ブロックチェーンという技術を使って動く、分散型のデジタルコイン。PayPayのような特定の会社ではなく、世界中のコンピューターが繋がったネットワーク(ブロックチェーン)が記録を管理している。

この「ブロックチェーン」がポイントなんだ。ブロックチェーンは、一度記録された情報を誰も書き換えられない、透明で安全な「デジタル台帳」みたいなもの。JPYCは、この台帳の上で動くデジタルなお金というわけだ。

JPYCは「暗号資産」? それとも「デジタル通貨」?

この質問もよく聞かれるけど、これもちょっと難しいんだ。

  • 暗号資産(仮想通貨): ビットコインやイーサリアムが有名だね。これらは、その時々の「買いたい人」と「売りたい人」のバランスで価格が大きく変わる。たとえば、ビットコインは1日で価値が10%上がったり下がったりすることもある。ギャンブルみたいに価格変動が激しいから、毎日のお買い物には向いていない。
  • ステーブルコイン(JPYC): これは、英語で「Stable(安定した)」と「Coin(コイン)」を組み合わせた言葉。名前の通り、価格が安定しているのが最大の特徴だ。JPYCの場合、1 JPYCの価値は常に約1円になるように設計されている。

つまり、JPYCは暗号資産に使われるブロックチェーン技術を使っているけど、価格が安定しているから、暗号資産のような「投機(価格変動を利用して利益を狙うこと)」ではなく、「決済(モノやサービスの代金を支払うこと)」に向いているんだ。
だから、「暗号資産の一種だけど、デジタル通貨として使われることを目指している」と考えればOKだよ。

なぜJPYCは1円の価値を保てるの?

ここが一番の不思議ポイントだよね。PayPayは、みんなが銀行からチャージした現金が裏側にあるから1円の価値を保てる。じゃあ、JPYCは?

JPYCは、発行会社(JPYC株式会社)が、みんなから受け取った日本円を、銀行の口座で大切に保管しているんだ。

  • みんなが銀行振込で1万円を送って、JPYCを買うとしよう。
  • JPYC株式会社は、その1万円を受け取ったことを確認したら、ブロックチェーン上で1万JPYCを発行して、みんなに渡す。
  • 逆に、みんなが1万JPYCを売って現金に戻したいときは、JPYC株式会社に1万JPYCを送ると、銀行口座からみんなの口座に1万円を振り込んでくれる。

このように、発行されたJPYCの量と、JPYC株式会社が銀行に保管している日本円の量が常に同じになるように管理されている
だから、JPYCはいつでも日本円に戻すことができて、常に1円の価値を保つことができるんだ。
これはPayPayが銀行預金を元にしているのと似ているけど、JPYCはブロックチェーン上で動くという点が決定的に違う。

JPYCはPayPayと比べて何がスゴいの?

「なんだか難しそうだし、PayPayの方が便利そうじゃん」と思うかもしれない。たしかに日常の買い物ではPayPayの方が便利だ。でも、JPYCにはPayPayにはない「強み」がたくさんあるんだ。

1. 手数料が安い、速い、国境を越えられる

ブロックチェーンを使うので、銀行を通すよりも手数料が安く、スピーディに送金できる。例えば、海外にいる友達に少額のお金を送りたいとき、PayPayは使えないけど、JPYCなら国境を越えて送金できるんだ。しかも、銀行の営業時間を気にせず、24時間365日いつでも送れる。

2. プログラムができる「スマートコントラクト」

これが一番の大きな違いかもしれない。ブロックチェーン上では、「スマートコントラクト」という「自動で動く契約」を組むことができる。

例えば、「誰かがSNSで『いいね』を100回押したら、自動的に100JPYCを送金する」といった契約を組むことができる。これは、PayPayのような普通の送金アプリにはできないことだ。この技術を使えば、ゲームで特定のミッションをクリアしたら自動的に報酬を払ったり、特定の条件を満たした人にだけお金を配ったり、新しいサービスを簡単に作ることができる。

3. 誰もが使える

PayPayはPayPay株式会社が運営しているけど、JPYCはブロックチェーン上で動いているので、誰もがその技術を使って新しいサービスを作ったり、利用したりできる。
例えば、高校生が趣味で作ったゲームに、JPYCを報酬として組み込むことも、技術的には可能なんだ。

JPYCはこれからどうなる?

まだ日常で「JPYCで支払います」というお店は少ないけど、今、日本の多くの企業や政府がこの技術に注目している。

  • 銀行: 三菱UFJ銀行や三井住友銀行も、独自のステーブルコインを発行する準備を進めている。
  • ゲーム会社: ゲーム内のアイテムをNFT(デジタル所有権)として発行し、その売買にJPYCを使うといった構想も進んでいる。
  • 政府: 日本政府は、このステーブルコインを「社会のインフラ」として活用するために、税制や法律を整備している。

PayPayがQRコード決済を当たり前にしたように、JPYCのようなステーブルコインが、未来のデジタル社会で「当たり前のインフラ」になるかもしれない。
それは、単にお金のやり取りが便利になるだけでなく、新しいサービスやビジネスがどんどん生まれる、ワクワクするような未来かもしれないね。

PayPayを使いこなすみんななら、この新しいデジタルのお金の波に、きっと乗れるはずだ。
まずは、この「JPYC」という言葉を覚えて、これからどんな面白いサービスが出てくるか、注目してみよう!

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