サメと蚊で人類の弱さを知る!? - ガメモ
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2017年~2018年にかけて起きた謎のサメ映画ブーム。超大型台風に巻き込まれたサメが街を襲う「シャークネード」シリーズや超巨大サメが超巨大海洋生物と人間と三つ巴の戦いをする「メガ・シャーク」シリーズが好評を得て、全国の映画館の企画上映や配信サービスでの視聴、テレビ東京の「午後のロードショー」での放送がされました。
いまは少し静かになってきているようですが、それこそサメのようにサメブームは静かに水面下を悠然と泳いでいると思われます。
そんな静かなブームに乗じたのか、「E3 2019」に合わせて開催された「PC Gaming Show」にてTripwireInteractiveからサメの人食いアクションRPG「Maneater」の最新トレーラーが公開されました。
サメ映画マニア垂涎のゲーム
『Maneater』は自分がサメになって広い世界を自由に泳ぎ回って、魚や海洋生物、時には人間を食べて大きく育っていくオープンワールドRPGです。こちrのゲームはEpic Gamesストアにおいて、1年間の先行配信が予定されています。
今回のトレーラーで配信されている内容は、主人公であるサメ側でなく人間側の視点で獰猛なサメの大暴れが描かれています。
主人公がサメという異色のゲームですが、ゲームでは動物が主人公のゲームが数多くあります。古くはカエルが主人公の「フロッガー」(セガ/1981年)、主人公が白い狼の「大神」(カプコン/2006年)、そして音速の青いハリネズミが主人公の「ソニック」シリーズと、いくらでも挙げられてしまいます。
しかし、ガチで動物をロールプレイするゲームとなるとなかなかありません。そこでご紹介したいのが「蚊」(SCEJ/2001年)です。
日本一短いゲームタイトル「蚊」
日本で一番短いゲームタイトルとして知られる「蚊」ですが、ゲームジャンルはアクションで、自分が「蚊」となって山田さんちに住み着いて、冬が越せるだけの栄養を吸収するため吸血していくというゲームです。
視点は蚊の後ろからの視点で、室内を自由に飛びつつ、人間からの攻撃や罠(蚊取り線香や殺虫剤)に気をつけて血を吸っていきます。
人間は血を吸われていると次第にストレスが上がっていき、最終的には蚊とのバトルモードに突入します。バトルモードになると蚊は人間の攻撃を避けつつ、人間のストレスを軽減させるために体のツボを刺していって落ち着かせていきます。
一定量の血を吸うとステージクリア。次のステージに進んでいきます。
壊れていく山田さん一家
ゲームシステムだけ聞くと、巨大生物(人間)と戦うのは面白そうだけどそれ以外は、なんともビミョーなゲームという印象を抱きがちですが、このゲームの魅力はシステム部分ではありません。このゲームの魅力は、1匹の蚊によって崩壊していく家庭です。
ステージクリアのために蚊に血を吸われ続ける山田さん一家の行動が常軌を逸しだすのです。狭い部屋の中でプロレス技を繰り出したり、空中で縦回転しながら殺虫剤を吹きまくったり、一撃必殺の気功弾を発射したりと家族に応じて攻撃も変わってきます。
山田さん一家のフィジカルパフォーマンスが開花していくと同時に家の中も変わっていきます。壁全面に殺虫剤を塗ってあったり、殺虫灯で埋め尽くしたりと1匹の蚊に生活が変わってしまいます。そして最終ステージでは殺虫剤の煙で充満する家で3人がかかりで一匹の蚊と対決していきます。
1匹の蚊によって崩壊していく家庭。ここまで厳しい攻撃を避けつつこの一家から血を吸うことにこだわる蚊。ステージをクリアしていくごとにエスカレートしてくこの両者のおかしさが、このゲームの魅力です。
食物連鎖の頂点って人間じゃないよね
最初に紹介した「Maneater」にしても「蚊」にしても人間は狩られてしまう側なんです。生物の教科書で食物連鎖の頂点にライオンなどと並んで人間が描かれています。言葉や道具や火が使える程度で動物の頂点に立てると思ったら大間違いです。人喰いザメならまだしも蚊1匹に惨敗する人類をゲームを通して見て、自然に対する傲慢さに気づきたいです。