今さら聞けない「ハックアンドスラッシュ」 - ガメモ
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ゲームのお話が大好きですが、最近ジャンルが多くて困っています。そんな中で、ゲーム業界の人と会話をしているとよく出てくるのが「これが典型的なハクスラでさぁ」というフレーズ。
そうか定型的な「ハクスラ」なんだと思って適当に相槌を打つのですが、「ハクスラ」ってのがイマイチどうにもよくわかりません。向こうは当然、知ってるものとして話してきますし、こちらも「チョット待って! それどういう意味!?」と聞き直すほど知らないわけでもありません。
そんなフンワカしたニュアンスだけで理解している「ハクスラ」というジャンルはどういうゲームかということを調べてみました。
始まりはテーブルトークRPG
「ハクスラ」とは「ハックアンドスラッシュ」の略で、始まりはテーブルトークRPGの用語でした。「ハック=叩く」と「スラッシュ=斬る」のふたつの言葉どおり、物語や世界観を楽しむわけではなく「戦闘に勝つ、敵を倒す」ということを意識したスタイルのことを表現したものでした。
それからコンピュータゲームが誕生し、この言葉も一緒に使われるようになりました。コンピュータゲームの初期の頃のRPG「ウィザードリィ」(サーテック/1981年)や「ダンジョンマスター」(Software Heaven/1987年)は、「ハクスラ」の代表作とも言われています。
この両作品は、物語自体は単純で襲いかかる敵を次々と倒して、より強い武器などの宝物を獲得してさらにダンジョンの奥深くを探検するというものです。
そこから、ハックアンドスラッシュとは「敵と戦い続けること」がメインのシステムの作品を表現する言葉になりました。
色々なジャンルに広がっていく「ハクスラ」
これはコマンド選択式のRPGだけでなく、「ディアブロ」(Blizzard Entertainment/1997年)などのアクションRPGや「God of War」(カプコン/2005年)などのアクションも「ハクスラ」に入ります。
また「トルネコの大冒険 不思議のダンジョン」(チュンソフト/1993年)、「風来のシレン」(チュンソフト/1995年)などのプレイするたびにダンジョンの配置が変わるダンジョン探索型RPG。いわゆるローグライクRPGですが、これはジャンルの定義として「ハクスラ」であることというのがあるので、広い意味では「ハクスラ」ですが、ジャンルは細分化されていくものですので「ローグライクRPG」がふさわしいようです。
そうは言うものの独自のシステムが完成しすぎてるタイトルは「ハクスラ」とは言わないようです。例えば「三國無双」を始めとする「無双」シリーズ。「敵と戦い続けること」がメインのゲームなのですが、これを「ハクスラ」と言ってしまうと、周囲から「あれは『無双』だから」と言われてしまいます。
今、知った言葉を嬉しくなって使い続けるのは危険が伴います。
これが「ハクスラ」だ!
・物語性が少ない(単純)
・ずっと敵と戦い続ける
・発見した宝物(アイテム)で強化する
・ジャンルは関係がない
・「無双」じゃない
上の5つがハクスラかどうかを判断する基準になるようです。とりあえずこれに当てはめてみて合致するようでしたら「これハクスラっぽくね?」と言ってみましょう。ちょっとだけゲーム通になれるような気がしますね。