ATARIがホテル「ATARI Hotel」のオープンを発表! フェニックスを皮切りに全米8都市でのオープンを目指す - ガメモ
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アメリカのゲームメーカーATARIがビデオゲームをテーマにした「ATARI Hotel」をオープンします。
最初のホテルをアリゾナ州フェニックスにオープンし、その後はラスベガス、デンバー、シカゴ、オースティン、シアトル、サンフランシスコ、サンノゼと全8都市にオープンする計画です。
イベントホールや遊戯施設などゲームに特化した施設が満載!
このホテルはあらゆる年齢層のゲームファンのために設備が整えられ、最新のVRやARの体験を始め、大規模なイベントホールやeスポーツアリーナにスタジオ、そしてアタリゲームの遊戯施設などのゲームに関連した施設も用意されます。この他にもレストランやバーなど飲食店、映画館、ジムや会議室、コワーキングスペースまで併設したホテルを中心にした複合施設になる見込みです。
ゲーム会社のATARIがホテル事業に参入する件についてATARIのCEO、Fred Chesnais氏は次のように語っています。
「アタリは、あらゆる年齢、国、文化、民族的背景の人々に共鳴する象徴的なグローバルブランドであり、ファンとその家族がこの新しいホテルコンセプトを楽しむのを待ち遠しく思っていることでしょう」
ATARIを含めたゲームファンの幅広さとファン人口の多さを理解しての参入だと思われます。
ATARI Hotelの最大の注目点はATARIゲームの遊戯施設です。PONから始まりマーブルマッドネス、ガントレット、ピットファイターと特徴的な作品の多いATARIのゲームがどんな遊戯施設となって宿泊客を迎えるのかが非常に楽しみです。
ホテル事業とゲームファンの親和性
ATARI社のCEOのコメントにもある通り、ビデオゲームは人種、性別、年齢を選ばない趣味です。日本でも「MOTHER2」のキャッチコピーは『おとなもこどもも、おねーさんも』ですし、「ファイナルファンタジー3」のリメイク作のキャッチコピーは『「そこに隠し通路あるぞ」新聞を読みながら教えてくれた親父は、昔、光の戦士だった』です。
また2019年の統計では、全世界のゲーム人口は25億人にのぼり、その人達がゲーム関係に1,521億ドルを消費しました。生まれた時からビデオゲームがある世代が親になったことで、消費額も伸びたのだと思われます。
またeスポーツも競技人口と共に観戦を楽しむファンも増加し、そのための会場なども必要になってきました。
そしてアメリカのeスポーツの盛り上がりに不可欠なのがカジノの存在です。ルーレットやポーカーなどの典型的なカジノというよりも、eスポーツを対象としたブックメーカーやプレイヤー同士で勝敗にお金を賭けるマネーマッチです。
実際に世界最大の格闘ゲーム大会『EVO』は毎年、ラスベガスで開催され、優勝者を予想して賭けたり、出場者によるマネーマッチをすることで有名ゲーマーが参加が増えていき、現在の活況となる一因にもなりました。
当時はYouTubeなどの配信やブログなどでの収入はなく、ゲーム会社のテストプレイヤーやゲーム大会のゲスト、個人レッスンなどで収入を得ていたプレイヤーにとって、このマネーマッチは大きな収入の場所でした。
人気プレイヤーになりますと、1日で対戦できる相手に限りがあるため掛け金が釣り上がり1試合に数十ドル賭けるなんてこともあります。そして対戦相手も「EVOで〇〇と対戦した!」と地元の友だちに自慢したいファンが多いので、勝ってお金を獲得するよりも「お金を払って対戦してもらう」という感覚に近い人が多いそうです。
このような経緯があるためにホテルとeスポーツとカジノはそれぞれに相性がとても良い施設とイベントですので、もしかしたらカジノ法案が通った場合、日本でも「カプコンホテル」や「バンダイナムコホテル」などが建ってしまうかもしれないですね。