次の次はコレ!? bilibili運営の新作「重装战姬<Final Gear>」が中国で好調! - ガメモ
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日本でのサービス開始前から日本語の音声が実装され、ゲーム中のイベントも中国語のセリフに日本語の音声が流れる「中国製日系ゲーム」。
艦船擬人化SLG「アズールレーン」、日本でのサービスも決定したタワーディフェンス型ゲーム「アークナイツ」などが知られていますが、その次を担う存在として注目を浴びているのが「重装战姬<Final Gear>」です。
「重装战姬<Final Gear>」は、中国で配信が開始された2019年7月16日にはDLランキング2位、セールスランキング8位を獲得していて、好調な立ち上がりを見せています。
bilibili動画の運営だから動画コンテンツとのシンクロが高いんです!
こちらのゲームは運営が中国大手の動画配信サイト「bilibili」が運営をしているためか、動画コンテンツとの連携が非常にスムーズで、キャラ別のPVが公開されると視聴者が字幕で「雨宮天ってマジか!?」など大騒ぎ。そして事前に告知はされていたものの、人気声優でNHK紅白歌合戦にも出演した水樹奈々が歌う主題歌のPVは、公開3日目で再生数が180万回を超えています。
肝心のゲームの内容ですがアクション要素の強いSLGで、パーツを自由に組み合わせて美少女機師が乗り込むパワードスーツを作り、それを操作して敵と戦います。パーツの種類は400種類以上で組み合わせは2000万を超えるので、最適解を見つけるためへのヤリコミは不可欠です。
そして100人を超える美少女機師には育成要素、キャラを配置しての基地運営などSLG要素を盛れるだけ盛ったような内容です。
この要素を更に彩るのは日中韓3カ国のイラストレーターに日本の超豪華声優陣。
公式サイトには動画や描き下ろしの壁紙なども公開されていますので、興味のある方はぜひ訪問してチェックをしてください。今から知っておけば日本でサービスが開始された時に古参顔ができますよ。
日本では中国エンタメブームが来ているらしい
去年、今年と出版界では中国のエンタメがブームです。「このミステリーがすごい!2019」で海外編4位にランクインした「元年春之祭」の著者、陸秋槎(りく・しゅうさ)。
彼は、綾辻行人や京極夏彦、島田荘司などの日本の新本格派の推理作家の影響を受けているため、日本人でも受け入れやすい内容です。
彼自身も推理小説以外の日本のエンタメが大好きで、日本で受けたインタビューでAKB48の総選挙について語ったら、本ではばっさりカットされていてショックだったと語っていました。
ていうか、この方、金沢在住だしTwitterは日本語だし、中国エンタメにカテゴライズしていいのかはちょっと不安です。
そして2019年の7月に日本語訳が発売されたSF小説の「三体」です。作者は劉慈欣(りゅう・ずーしん)で本業は発電所のコンピュータ管理をしているエンジニアです。中国では三部作合計で2100万部を突破し、英語訳は100万部、独語訳でも20万部を発行しています。日本では発売日から2週間で発行部数は7万6000部を超えています。
発売1週間を待たずに10刷76000部重版した『三体』が会社にあると、ちょっと嫌なことがあっても「まあ会社に帰れば発売1週間を待たずに10刷76000部重版した『三体』があるしな」ってなるし仕事でむかつく人に会っても「そんな口きいていいのか? 私は発売1週間を待たずに10刷76000部重版した『三体』と pic.twitter.com/5wY3YYXVqw
— 溝ロカ丸 (@marumizog) July 10, 2019
また中国では日本語版「三体」の帯に「メタルギアソリッド」などの代表作を持つゲームクリエイター小島秀夫さんがコメントを寄せていることがニュースになっています。中国でも小島秀夫さんは大人気のゲームクリエイターで、そんな人が中国のSF小説を褒めていることが嬉しいようです。
明日発売の話題作「三体」が届いた。 pic.twitter.com/99RklzDvvP
— 小島秀夫 (@Kojima_Hideo) July 3, 2019
そんな感じで日本を席巻している中華エンタメですが、ゲームの世界でも同じような現象が起きています。スマホゲームの「荒野行動」や「IdentityV 第五人格」が人気なのはもちろんですが、eスポーツとして人気がある「League of Legends」などは本場は中国と韓国ですし、ビリヤードやダーツの大会もスポンサー企業は中国の企業が多いです。
経済が発展した現在、中国のエンタメの動向も気になりますね。
中国のメーカーさんとのおもしろオタクエピソード
その昔、中国のゲームを日本で発売しようとして、登場人物に声を入れることになりました。その時に日本の会社から中国の会社に「このキャラは元気にとか、このキャラはクールにとか、キャラの声のイメージってありますか?」と聞いたところ中国側から「ちょっと待ってほしい」と言われました。
1週間後、中国の会社からきた返信は全キャラ分の「ぼくがかんがえたさいきょうのキャスティング」でした。
当時の人気声優は全員、網羅されていて、作中に名前なんか出てくるかわからない人物にも超ベテラン声優の名前が書いてありました。
日本のプロデューサーは聞いてしまった手前、断ることも出来ず「このキャスティング表の中で絶対に外せない5人を選んでほしい」とお願いしました。
そのお願いを聞いて翌日、中国の会社からの返事は「10人じゃダメか?」でした。
その後、話し合いや声優さんのスケジュール確認をして、声優が決定。中国の会社には必殺技の「売れたら徐々に声優さんを追加しましょう」で乗り切り、ゲームは無事にリリースされました。
よくわからない苦労を重ねたゲームでしたが、声優さんの追加はありませんでした…。
「重装战姬<Final Gear>」のキャスティングを見ていて思い出した昔の話ですので、ここで紹介しているゲームや会社とは関係のないお話ですのでご了解下さい。