伝説の同人縦シュー『Hellsinker.』がいよいよSteamで配信 - ガメモ
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Ruminant’s Whimperによる2D縦シューティングゲーム『Hellsinker.』が、Henteko DoujinのパブリッシングによりSteamで配信開始。
定価は980円で、2019年7月26日までは10%オフの882円で販売されています。
本作は、2007年の夏のコミケから販売されたソフトにチュートリアルや情報表示オプションを拡張充実し、Steam実績などにも対応させたものです。
また、ダウンロードコンテンツとして新たにオリジナルサウンドトラックが配信されており、全44曲がFLACとMP3の2種類のフォーマットで聞くことが出来ます。
「Hellsinker.」ってどんなゲーム?
「Hellsinker.」は12年前の作品ですが、同人作品特有の尖りまくったシステムと中二病的ストーリーに演出とBGMが絡み合って作られた圧倒的な難易度と世界観がプレイヤーを魅了して今でもプレイし続けられています。
一般的には弾幕系シューティングと呼ばれているため、通常弾ボタンとボムボタンさえわかればいいでしょうとばかりにゲームを始めると、自機が4つあって何を選んでいいのかがわかりません。
ま、一番かわいい子を選べばいいのでここは問題あありません。そのままテキトーに始めてみると、なんとなく進めるものの、ベストを尽くしたわけじゃなく不完全燃焼状態でゲームオーバー。
しょうがないマニュアルでも見てみるかと思ってマニュアルを開くと突き放された感じの説明でまったくわかりません。しょうがないのでググって攻略サイトというか解説サイトを見てからゲームを続けます。
攻略サイトのいうがまま最適解でなんとなくクリアしていると、突然、頭に説明書の文章が浮かんできます。「なるほど、あれはそういうことだったのか!」ここまで来たらこのゲームにどっぷり浸かっていますので、あとはクリアするまでプレイするだけです。
しかし今回発売されたSteam版はこのググって解説サイトを見るという手間がいりません。それはチュートリアルが充実してるからです。多少、めんどくさくてもチュートリアルをプレイすることで、システムを理解することが出来ます。
これで今まで、このゲームで唯一の障壁と呼ばれたゲームシステムの難しさが解消されますので、今よりもっとプレイする人が増えると思われます。
「Hellsinker.」が発売された2007年って実はシューティングの当たり年なんです
このソフトが発売された2007年は実は、シューティングの当たり年でした。コナミからは1999年の「グラディウスIV」以来のシューティング「オトメディウス」。トライアングル・サービスからは「シューティングラブ。2007」。ケイブは「デススマイルズ」と「むちむちポーク!」。PICからは「雷電IV」がアーケードで稼働しています。
その翌年にはXBOX360からダウンロード販売で「斑鳩 IKARUGA」(トレジャー)や「トリガーハートエグゼリカ」が移植されるなど、どこかおかしな雰囲気が漂っていました。
東方、ニコニコ、海外販路いろいろ混じっての当たり年
おそらくなのですがコレには、同人シューティングの「東方project」の影響が大きいと思われます。2007年に発売された「東方風神録 ~ Mountain of Faith.」は2004年に発売された「東方永夜抄 ~ Imperishable Night.」以来の縦スクロール系弾幕シューティングで同人作品とはいえ大ヒットしました。そのプレイ動画やアレンジ音源が2006年から始まったニコニコ動画で視聴され、さらにヒットが加速していきました。
そんな今までシューティングをプレイしていなかった層の開拓を「東方project」がしてくれたおかげで日本でのシューティング人口が増えたのではと思われます。その後、プレイ動画見物勢とプレイ勢で終わらないバトルが始まってしまうのは別の話です。
またXBOX360やPS3などでダウンロード販売が本格化し、Steamも一般的になったことで世界で販売ができるようになったことも、元々、販売本数が少なかったシューティングゲームにとって開発がしやすくなったのではと思われます。
2007年は同人ゲームと商業ゲーム、動画配信の隆盛のバイオリズムが重なって生まれた奇跡の年かもしれませんね。