ゲームグラフィックデザイナーとは? 仕事内容や年収・必要な資格やスキル

ゲームグラフィックデザイナーは、ゲームで使用するグラフィックを制作する仕事です。イメージを一から組み立て表現するので、発送力と創造力が必要となります。今回はそんな、ゲームグラフィックデザイナーの仕事内容から、どうすればなれるのかまで紹介していきます。
ゲームグラフィックデザイナーとは?
グラフィックデザイナーは、ゲームで使用するグラフィックを制作する仕事です。タイトル画面やメニューのグラフィック、背景全般の背景グラフィック、ゲームのキャラクター、ゲームのモーションデザイン、モーションを表現するエフェクトデザイン、ムービーを作成していきます。
ゲームグラフィックデザイナーのやりがい・大変なこと
グラフィックデザイナーは、ゲームを彩る仕事です。そんなグラフィックデザイナーはどんなやりがいがあり、苦労があるのでしょうか。ここでは、やりがいと大変なことを紹介していきます。
ゲームグラフィックデザイナーのやりがい
グラフィックデザイナーのやりがいは、まだ実在しないものを作り上げていくことですが、それ以外にもやりがいを感じる部分はあります。他のやりがいとは何か見ていきましょう。
形がないものから作成する
グラフィックデザイナーは、何度も打ち合わせをして作品を要望通りに仕上げていきます。オーダー通りに仕上げるには、思うようにいかないこともあります。そのような中で、時間と労力をかけて完成した作品は、達成感を感じることができます。
何もない状態からオーダー通りに形を作っていくのは、やりがいのある作業にもなってきます。形になったときのやりがいはクリエイティブ職だからこそ得られるものかもしれません。
多くの人に評価してもらえる
ゲームが発売されれば、グラフィックデザイナーだけではなく、ユーザーに自身の作品も見てもらえます。SNSで評価を見ることもでき、自分の作ったものがユーザーどのように映っているか評価を見ることができます。
ゲームの素材を作って終了ではなく、販売が開始されてからはユーザーからのリアルな評価も聞けるので、次の仕事のやる気にも繋がります。
自分のアイデアを表現できる
自分のアイデアを見える形で表現できることも、グラフィックデザイナーのやりがいです。
例えば、どういう風にキャラクターモデルが動くのかというのは、だいたい言葉やイメージでは伝えられることが限られてきます。しかし、自分のグラフィックスキルを活かして、自分のイメージ通りにモデルを動かせる。それこそが、表現を活かせるグラフィックデザイナーの魅力になっていきます。
チームで協力し合える
グラフィックデザイナーは、チームで役割を分担します。そのうえ、プログラマーやシナリオライターなど他の職種との交流も多くあります。チームで連携し合い作り上げていくのは、1人では味わえない達成感を感じることができます。
チーム内でも、リーダーシップを発揮したり、サポートに回ったりと役割を補完し合えるので、チームとして成長することも可能です。
ゲームグラフィックデザイナーの大変なこと
グラフィックデザイナーはクリエイティブで、きらびやかな仕事にも思えます。しかし、労働環境は想像よりも過酷で大変な仕事のようです。
長時間の労働
グラフィックデザイナーは、グラフィックを作る華やかな仕事だと思われますが、実際には違います。このように、華やかな仕事ができると思ってきた人は、長時間労働の現実とぶつかってしまいます。
グラフィックデザイナーは、作品を魅せるために多くの時間を割きます。クオリティの高いものを作りだすには、長時間机で細かい作業をしなくてはいけません。また、手塩をかけた作品が評価されない場合もあります。
最新技術を知らなくてはいけない
ゲームグラフィックの技術は、次々と新技術が出てきます。目の前の業務に追われてしまい、新技術を取り入れられないままでは業界のニーズを知ることもできません。常に、新しい技術にも注目しておく必要があります。最新技術を知らないと取り残されてしまうのは、グラフィックデザイナーの大変なところです。
一人分の作業量が多い
ゲーム業界は慢性的に人手不足です。これは、グラフィックデザイナーにも当てはまります。グラフィックデザイナーひとりひとりの作業量が大きいのです。そのため、連日長時間勤務で、納期が迫れば徹夜で作業をすることも多々あります。そんな過酷な状況でも、クオリティに妥協しない職人気質な人もいて、結果的に身体を壊してしまうパターンもあります。
ゲームグラフィックデザイナーの年収
グラフィックデザイナーの平均年収は、20代で290~346万円、30代は409~450万円、40代は512~516万円、50代は548~581万円となっています。また、規模の大きい会社に所属したからといって年収が高いわけでもないので注意が必要です。
ゲームグラフィックデザイナーになるには? あると便利な資格・必須スキル
持っておくとグラフィックデザイナーになりやすい資格と、仕事で必須となるスキルがあるので、そちらの紹介をしていきます。
ゲームグラフィックデザイナーにあると便利な資格
持っているとグラフィックデザイナーの採用時に、有効になる資格というものがあります。実際の仕事にも役に立つので、持っていて損はない資格です。
CGクリエイター検定
CGクリエイター検定は、CG-ARTS協会主催の民間資格です。難易度はベーシックとエキスパートの種類に分かれています。ベーシックではCGによるデザインや静止画の知識・能力を、エキスパートでは3次元CGによる映像制作の知識・能力を問われます。
ゲームグラフィックデザイナーを目指すなら、ベーシックとエキスパート両方取っておくと良いです。
色彩検定
色彩検定は、文部科学省後援の技能検定として実施しています。1級・2級・3級・UC級の4つの試験レベルがあり、配色技法などについて理解を深められます。自分の能力に合わせて資格を取りましょう。
グラフィックデザイナーは人物だけではなく、背景やアイテムも作成していきます。その時に、ちぐはぐな配色になるのを避けたり、街並みに合った配色を選ぶことができます。色の指定がないところでは、自分のセンスが問われます。
TOEIC
TOEICの点数が高いと優遇されることもあります。平均以上なら600点、ビジネス面でアピールするなら700から800点が必要になってきます。
なぜ、英語のコミュニケーションが問われるTOEICが必要なのかというと、デザイン面で英語を使用することが多いためです。英語がわからず仕事が進まない、なんてことは避けたいですよね。
Photoshopクリエイター能力試験
Photoshopクリエイター能力試験は、Photoshopの画像編集や加工能力を証明できます。難易度は、スタンダードとエキスパートに分かれています。スタンダードは実技のみで、エキスパートは実技と知識の問題が出されます。
グラフィックデザイナーならば、最低でもスタンダードを取っておくことのがオススメ。スタンダードは実践・実技問題なので、出された指示の通りにグラフィックを作成することができる証明になります。
Illustratorクリエイター能力認定試験
Illustratorクリエイター能力認定試験では、レイアウトや、アイコン・ロゴのデザインの作成能力の証明ができます。難易度は、スタンダードとエキスパートがあります。スタンダードではデザインの基礎力を、エキスパートではデザインの創造性を見られます。
スタンダードを持っているだけでも、illustratorをしっかり理解して使えることの証明になるので、PhotoshopとIllustratorの両方の資格を持っておくことをオススメします。
ゲームグラフィックデザイナーに必要なスキル
グラフィックデザイナーの仕事をするうえで、必要になっていくスキルは、どういったものがあるのでしょうか。どのような能力が必要になっていくか見ていきましょう。