「メタバース」とは何か?|初心者に向けて解説
最近聞くことが多い単語「メタバース」ですが、この言葉の意味を正確に理解して語っている人は、意外と少ないのではないでしょうか?今回の記事では、「メタバース」の意味や、身近にある「メタバース」の世界、さらに今後の展望まで詳しく解説していきます!
メタバースとは何か?
近頃よく聞くようになった単語「メタバース」。
この言葉の意味をまずは解説していきます!
「メタバース」の意味は「3次元のインターネット」
「メタバース」とは、3DCG技術によって構成されたバーチャルな世界で、
人々が交流や経済活動を行う仕組みのことをいいます。
つまり、3次元のインターネット。
私たちが普段インターネット上で行うSNSのやり取りといった他者との交流、
ネットショッピングなどの経済活動が、バーチャルな空間でできるという仕組みです。
「メタバース」の語源は?いつから使われている言葉?
「メタバース」というのは「メタ(超越した)」と「ユニバース(宇宙)」が合わさった造語。
1992年、アメリカの作家ニール・スティーブンスンが発表した「スノウ・クラッシュ」というSF小説において、作品内の架空の仮想空間を指す言葉として作られた言葉です。
メタバースとして注目されている例|FORTNITE(フォートナイト)
フォートナイトはアメリカのEpic Gamesが提供するオンライン・バトルロワイヤルゲーム。
オンラインで100人が同時にプレイするバトルロワイヤルが人気のこのゲームは、
「クリエイティブモード」というプレイヤー自身が自分の島を作れる機能があるため、
メタバースとして注目されています。
「メタバース」ってゲームにしかないの?
メタバースはゲームにしか存在していないわけではありません。
メタバースはあくまでバーチャル空間でやりとりをする仕組みのことを指すため、
ゲーム以外にも様々な場面で利用されています。
ゲーム以外でも使用される「メタバース」
SNSとしての利用
メタバース空間をコミュニティーツールとして利用しているのが「VRChat」
長時間楽しむコアユーザーも多く、濃いコミュニティがあるのが特徴です。
同じ場を共有できるバーチャル空間は、実際に誰かと一緒にその場にいるのと似た感覚を味わえるため、交流がしやすいのでしょう。
エンタメに利用
メタバースはスポーツ観戦や音楽ライブにも利用されています。
映像を見るだけでなく、自分が空間に入れるという特徴があります。
バーチャル空間を利用したライブとして最も有名なのが「フォートナイト」のライブ。
2020年4月にゲーム内で行われたアメリカの人気ラッパー、トラヴィス・スコットのバーチャルライブには1230万人以上が集まっています。
日本からはシンガーソングライター米津玄師もライブを行いました。
エンタープライズとしての利用
メタバース空間を展示場として利用している企業もいくつかあります。
例えば「東京ゲームショウ VR 2021」
世界最大級のゲームの祭典である「東京ゲームショウ」は2021年、初めてバーチャル空間で開催され、延べ21万人以上が来場しました。
ほかにも「日産バーチャルギャラリー」三越伊勢丹の「REV WORLDS」などショールームとしての利用もされています。
「メタバース」は今後どうなっていく?
NFTを利用した市場展開
メタバースにおいて注目されているのがNFTの利用です。
NFTって何?
NFT(非代替性トークン)はデジタルデータにつけられる”本物”を証明するしるしのこと。NFTによって本物と認められたデジタルアートは、持ち主に所有権が与えられる。
例えば、メタバース空間において土地を所有する場合、
NFTを使うことでその土地の取引履歴を明確にすることができます。
つまり、その土地の所有者が自分であることを明確に証明することができるのです。
土地だけでなくアイテムやアバターの衣装などもNFTを利用することで取引できるため、
メタバース内での2次流通が活発になると考えられています。
メタバースの課題
メタバースの最大の課題は通信速度にサーバーの負荷が追い付いていないことです。
「フォートナイト」や「VRChat」など、1社単独で空間を構築するクローズドメタバースは
現在普及しつつありますが、複数のサービス間で相互に活動ができるオープンメタバースに
関しては、まだまだ技術的進歩が追い付いていないのが現状です。
将来的にオープンメタバースになっていくためには
5年から10年のスパンが必要とされているため、今後の展開にも注目です。
「メタバース」まとめ
いかがでしたか?
メタバースについて、実際の例を交えつつ解説してみました。
現在注目されている技術ですが、まだまだ進歩していく技術のようです。
5年後、10年後にはメタバース空間での生活が当たり前になっているかもしれませんね。
今後も目の離せない分野なのでぜひ注目していただきたいです。