【UEチャレンジ企画】Epic Games公式のチュートリアルを見て学ぶ!
初学者がUnreal Engineによるゲーム制作に100日取り組んで、どこまでプロの開発者に近づけるのかという本企画。今回は第三弾となります。
前回、参考とすべきロードマップを見つけた筆者。今回はEpic Games公式によるチュートリアルを見ながら、本格的にUnreal Engineでの3Dゲーム制作に挑んでいます。
Unreal Engine企画第三弾!
Unreal Engine100日チャレンジに挑戦している、Neruです。
この企画は、Unreal Engineの初学者である自分が、100日でどれだけのものを作れるのかというチャレンジ企画です。
初回の記事で、この企画の詳細と、筆者の経験値がどの程度なのかを説明しています。
前回の記事では、UE5 2Dとか(@OY-Games)様のチュートリアルを参考にしながら、タイルマップを組み合わせて自分のマップを作りました。
今回は、2Dゲーム制作から、いよいよ本命の3Dゲームの作り方を学んでいきます。また、ブループリントというシステムを使って簡単なプログラムを組み、ゲーム内に動くものを実装するところまで学習を進めました。
今回参照したチュートリアル
今回3Dゲームの作り方を学習するにあたって参考にしたのが、Epic Games Japanの公式講座、「猫でもわかるUE4を使ったゲーム開発」です。こちらは、「1からUnreal Engineに触れる超初心者」を対象とした講座で、Unreal Engineの基礎的な使い方を丁寧に解説してくれています。
この講座はEpic Gamesの日本支社の方によって開催されているので、日本語で理解することができます。Unreal Engineについては英語の情報が多い中で、公式から得られる貴重な日本語の情報源となっています。
また、講座は生放送で配信されていたので、講師の方が視聴者からの質問に答える場面もあり、理解をより深めることができます。ユーザーとの対話から勉強できることは、他のチュートリアル動画や書籍では得られないメリットです。
ただし、Unreal Engineの現行バージョンは5.3ですが、講座では古いバージョンの使用を前提に進められるので、その点は注意が必要です。
動く床を実装!
チュートリアルを見ながら、主にブループリントというビジュアルスクリプティングについて学習を進めました。ブループリントは、視覚的にプログラムを組むことのできるシステムで、Unreal Engineの多くのシステムは、ブループリントによって動いています。
ブループリントを使うことで、プログラマーではないプランナーやデザイナーでも、直感的にプログラムを組み、ゲームを動かす仕組みを作ることができます。
実例をお見せします。以下はマップ上に「移動する床」を作るために、チュートリアルを見ながら私が組んだブループリントです。
ちなみに、このブループリントは、見た目では「箱と線をつなげたもの」に見えますが、実際はC++というプログラミング言語で書いたコードをわかりやすく表示したものとなります。先ほどのブループリントをコピーしてメモ帳にペーストすると、以下のような文字列になります。
これほど複雑なコードを書くには、高度なプログラミングの知識が必要です。一方ブループリントを使えば、全く知識がない状態では厳しいものの、一からコードを書くよりも、はるかに簡単にゲームのプログラムを作ることができます。
実際にチュートリアルを見ながら、「回転する床」と「動く床」を実装したのが、以下のリンクにある動画です。
#UnrealEngine100日チャレンジ 13日目
— GAMEMO|Web3とメタバースのインタビューメディア (@Gamemo2con) April 2, 2024
今日もEpic Games Japan公式の講座をもとに、#UnrealEngine を操作しました。 講座を参考にブループリントを組み、回転する床と動く床を作りました! 実際に動くものを作れると、ちょっと感動します。
👇リプ欄に参考にした動画のリンク貼っておきます! pic.twitter.com/g5hxlOQzbl
回転する床や動く床を加えて、簡単な3Dアクションを作れました!また、どれぐらいのスピードで動くのかを調整して、難易度を変更することにも成功しました。やはり自分の意図通りに物が動くと嬉しいですし、細かい難易度を調整するだけでもかなり楽しめました。
作ってみて改めて思ったのが、ゲームの難易度調整の難しさです。今回作ったのは単純なゲームですが、商用ゲームははるかに複雑な仕組みのなか、プレイヤーが楽しめる難易度を追求してバランスを調整しています。それを考えると、改めてプロの製作者の凄みがわかりました。
スプリント機能を実装!
「猫でもわかるUE4を使ったゲーム開発」を第二回まで視聴し、今度はEpic Games社公式のチュートリアルで学ぶことにしました。
Unreal Engineのラーニングライブラリでは、様々な種類、レベルのチュートリアルが豊富に用意してあります。音声は英語ですが、日本語の字幕も多くの動画に用意されており、翻訳も自然なため、英語がわからなくても進めることができます。
また、フィルターを設定すれば、日本語の字幕がついている講座だけを探したり、探したい分野を選べたりできるので、検索がしやすいという意味でも充実したライブラリです。
今回は、チュートリアルでブループリントに対する理解を深めることで、「スプリント」機能を実装できました。Shiftを押しながら移動をすることで、普段よりも早く走れる機能です。見た目はそれほど派手ではないですが、キャラクターの操作方法を追加することができました。
#UnrealEngine100日チャレンジ 17日目
— GAMEMO|Web3とメタバースのインタビューメディア (@Gamemo2con) April 11, 2024
引き続き、ブループリントの使い方を学習しています!
今日はShiftキーを押しながら移動することで、「走る」機能を実装しました!!
UE4とUE5では入力の仕組みが少し違うので、その点に留意する必要がありましたが、実際に実装できると嬉しいですね! pic.twitter.com/4vUqe9xIfs
応用していけば、攻撃などの操作も追加して、プレイングをより深めることができそうです。
容量の壁
ただ、ここで直面したのが、パソコンのストレージがいっぱいになってしまうという問題です。Epicが用意している各プロジェクトには、学習用のプロジェクトファイルが添付されています。ファイルを開くことで講座と同じ作業ができ、非常に便利で、丁寧な措置です。
しかし、Unreal Engineのプロジェクトファイルは一つ一つのファイルが大きな容量を占めているため、ストレージが、すぐに埋まってしまいます。また、バージョンの違いも考慮する必要があり、古いチュートリアルを受けようとすると、バージョン違いのUnreal Engineをダウンロードする必要があります。
そうなると、今のパソコンの容量では、とても足りなくなってしまいます。学習段階であっても、Unreal Engineなどのゲームエンジンを使うには、パソコンのスペックが必要であることを痛感しました。
読者の方がゲームエンジンを学習する際は、追加のHDDやSSDを用意して、ストレージを拡張しておくことをお勧めします。
今後の目標:書籍にて勉強
今回のチャレンジでは、Epic Games社のチュートリアル動画を見て学びを深めました。動画内で紹介されている内容のすべてを理解できたわけではありませんが、基本的な操作法や仕組みについては習得することができました。
次回からは、いよいよ書籍を使って学んでいきたいと思います。
前回紹介したロードマップでは、チュートリアルで学んだ次のステップとして、「Unreal Engine 5で極めるゲーム開発」という書籍が紹介されています。800ページのボリュームを誇る大著で、百科事典のような大きさと重さを持っています。
その分、Unreal Engine 5については基礎から発展まで学べるため、Unreal Engineを学習したい人ならば定番の本になっています。
こちらの書籍を貸与していただき、それぞれの要素を深く理解しながら、本格的にUnreal Engineを学んでいきたいと思います。
まとめ
今週は、Epic Games公式の動画を見つつ、3Dゲームの作り方を学びました。
ブループリントへの理解も進み、簡単な仕組みを実装できるようになりました。
これから、書籍を使ってさらに理解を深めていこうと思います。
ブループリントで組んだプログラム。ノードと言われる箱をつなげて、ゲーム内の仕組みを実装する。