「個人制作ゲームのテストプレイ」どうやって人を集める?|集め方紹介
個人や少人数でゲーム制作をしていると、「このゲームは面白いのだろうか」と不安になることはありませんか?
そんな時は、第三者にテストプレイを依頼して客観的な評価を得てみましょう。
本記事では、協力してくれるテスターの探し方を紹介します。
デメリット
- デスクトップ環境では難しい場合がある
- 開催地や日程が限られる
イベントの紹介
ここでは、おすすめのイベントをいくつか紹介します。
- もくもく会
「黙々と作業をする」という意味から名付けられましたが、雑談や相談を歓迎している場合もあります。詳細を確認して目的にあったところに参加してみましょう。
- ゲームジャム
参加資格は、学生限定や学生と社会人混合などさまざまです。自分にあったイベントに参加することで、ゲーム制作に関心のあう人とつながるきっかけになるかもしれません。
イベントを自分で探す場合は、もくもく会などの学習系であればconnpassというサイトが便利です。
また、ゲームメーカーズではコンテストから展示会、勉強会など幅広くカレンダーとしてまとまっています。
AIやサービスを活用する
最後に、今後普及する可能性のある方法を紹介します。
それはAIを用いたテストプレイです。
これには大きく分けて二つの方法があります。
- プレイヤーの行動をシミュレートするエージェントを制作する
- AIを用いたテストプレイ用のサービスを利用する
AIエージェントを制作する
まず、AIエージェントの制作から説明します。
AIエージェントとは、人間の手を借りずに特定のタスクを自律的に実行するプログラム・システムのことです。
AIエージェントをプレイヤーと見立てて、そのプレイの様子や結果を観察することで制作したゲームの評価をしようという方法です。
この方法では、テスターを探したり、相手の都合に左右されずにテストプレイを行うことができます。
また、試行回数を増やすことが容易なため、ゲームバランスの調整には大きな効果を期待できます。
一方で、自ら制作する必要があるので「人を探す」とは異なるコストが発生します。
さらに、制作者自身がエージェントのプレイの様子や結果から評価を行うため、十分な客観性を持った評価とならない場合があります。
加えて、プレイした感想を得られないという点もデメリットと言えます。
AIエージェントについて解説しているAWSのWebサイト
メリット
- 試行回数を増やせる
- 人を探さなくてもよい
- 第三者の都合に左右されない
デメリット
- エージェントの制作コストがかかる
- 感想を得られない
サービスを利用する
次に、サービスを利用する場合について見ていきましょう。
AIQVE ONE(アイキューブワン)という会社が「Playable!」というサービスを提供しています。
このサービスはQA作業の効率化を目的としています。
例えば、コリジョンチェックや通しプレイを自動で行ってくれるほか、様々なタスクをこなす汎用エージェントを提供しています。これらの機能は、Unreal EngineやUnityといった各種ゲームエンジンで利用できます。
自力でAIエージェントを制作するよりも、手間をかけずにテストプレイを行えるため、クオリティアップに充てる時間をより多く確保できます。一方で、サービスの利用には金銭的なコストが発生するので、予算と相談が必要です。
「Playable!」公式サイト
YouTubeにおいて、「Playable!」について発表している動画
メリット
- 良質なチェックを行える
- 自力でAIエージェントを作らなくてよい
デメリット
- 費用がかかる
- 感想は得られない
- 利用法を学ぶ必要がある
ボードゲームから学ぶ
主にデジタルゲームでのテストプレイについて触れてきましたが、同じゲームであるボードゲームでもテストプレイは重要です。
デジタルゲームを制作していて、テストプレイに困っている人からすると、ボードゲームはその性質上対面で人を集めて遊ぶので、テスターを探すことに苦労しているのでは?と思うかもしれません。
ところが、テストプレイ会と称してテストプレイを目的としたイベントが、様々な場所で定期的に開催されています。
ボードゲームの制作者が集まって主催するイベントから、ボードゲームショップやボードゲームカフェなどが主催するものまであり、テストプレイの機会が豊富となっています。
また、多くのテストプレイ会ではプレイのみの参加も歓迎されており、気軽に参加することができます。
デジタルゲームとボードゲームは、ゲームという本質的な部分は共通していると言えます。
そのため、ボードゲームのテストプレイを通じて、どのような質問をしているのか、プレイしている人のどこを観察しているのかといった、テストプレイを行う際の方法について学ぶことができるのではないでしょうか。
まとめ
テストプレイに協力してくれる人を探す方法と、そのメリットとデメリットについて紹介しました。
探し方によって見つかる相手や得られる意見の傾向も異なっているため、一つの方法のみでは得られない視点も多いです。
そのため、コミュニティでテストプレイをしてもらった後に友人に遊んでもらうなど、いろいろな探し方を組み合わせると良いでしょう。
異なった背景を持った人の意見が集まれば、反省点や改善点を考えやすくなりゲームのクオリティアップにつながるはずです。
本記事では、テストプレイの方法論については詳しく触れませんでしたが、ボードゲームのテストプレイ会に参加して学ぶのも良い方法です。
また、コツなどテストプレイに関する内容を書いているWebサイトや記事もあるので参考にしてみてください。
皆さんのゲーム制作の助けになれば幸いです。
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