初めてでもできる!ゲームアプリ開発について解説

初めてでもできる!ゲームアプリ開発について解説

初めてでもできる!ゲームアプリ開発について解説

最近では、プログラミングの知識がなくても、視覚的にゲームを作れるツールがたくさんあります。
「ゲームアプリを作りたいけど、プログラミングの知識がない…」そのような方でも大丈夫!今回は、初心者でも扱いやすいゲームエンジンと、アプリ開発の流れについて解説します。

コンテンツ [表示]

  1. 1ゲームアプリとは
  2. 2ゲームアプリの開発に必要なもの
  3. 2.1パソコン・スマートフォン
  4. 2.2ゲームエンジン
  5. 2.3インターネット環境
  6. 2.4スキル
  7. 2.5アイデアと情熱
  8. 3ゲームアプリの制作手順
  9. 3.1企画
  10. 3.2設計
  11. 3.3開発
  12. 3.4テスト
  13. 3.5リリース
  14. 4おすすめゲームエンジン4選
  15. 4.1Unity(ユニティ)
  16. 4.2Unreal Engine(アンリアルエンジン)
  17. 4.3ティラノビルダー
  18. 4.4RPGツクール(RPG Maker)シリーズ
  19. 5ゲーム作りで注意する点
  20. 5.1簡単なゲーム作りから始める
  21. 5.2技術的な問題にこだわりすぎない
  22. 5.3コミュニティを活用する
  23. 6まとめ

ゲームアプリとは

ゲームに関するイメージ画像

ゲームアプリは、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末で楽しめるゲームのことです。従来の据え置き型ゲーム機と比べて手軽に始められるため、多くの人々に親しまれています。パソコンやスマートフォンが広く普及した近年では、今後もますます発展していくことが期待されています。

ゲームアプリは、特徴や遊び方によって様々な種類に分類されます。代表的なゲームアプリの種類と例を挙げます。

  • パズルゲーム:ぷよぷよ、テトリス、ブロックパズルなど
  • アクションゲーム:モンスターストライク、パズル&ドラゴンズなど
  • ノベルゲーム:7Days!、脱出アドベンチャーノベル 誰ソ彼ホテルなど
  • レースゲーム:マリオカート、アスファルト9など
  • RPG:原神、エバーテイル、放置少女〜百花繚乱の萌姫たち〜など

 

この中でも、ゲーム開発の初心者におすすめするゲームのジャンルは以下です。比較的開発難易度が低く、短い時間で作ることができます。
 

  • パズルゲーム

複雑なゲームシステムよりも、シンプルなルールで完結するパズルゲームは開発の難易度が低いです。 高度な3Dグラフィックではなく2Dグラフィックで表現できるため、初心者でも作りやすいことが特徴です。

  • ノベルゲーム

ストーリーが中心となるため、複雑なプログラミング知識はあまり必要ありません。グラフィックよりもテキストに重点を置くため、デザインスキルがなくても始めやすいジャンルです。

ゲームアプリの開発に必要なもの

パソコンのイメージ画像

ゲームアプリの開発に必要なものは、大きく分けて以下の要素があります。
1つずつ解説していきます。

パソコン・スマートフォン

Windows、MacOSどちらでも開発可能です。最近ではスマートフォンでも開発ができる環境もありますが、細かな作業を行うため、画面の大きいパソコンの方が開発しやすいでしょう。
また、開発したゲームアプリをテストするためには、スマートフォンが必要です。

開発するゲームのサイズやデータの量によって必要なスペックは変わります。
例として、アプリゲーム開発で高いシェア率を誇る「Unity」のマニュアルから、最低要件を以下に紹介します。

パソコンのスペックの最低要件をまとめた表

Unity User Manual 2022.1 より https://docs.unity3d.com/ja/2022.1/Manual/system-requirements.html

ゲームエンジン

ゲームエンジンは、ゲーム開発の基礎となるフレームワークを提供するソフトウェアです。
ゲームのロジック、グラフィックスレンダリング、物理演算、サウンド再生など、ゲーム制作に必要な機能の多くを備えています。ゲームエンジンを使うことで、プログラミングの基礎部分から開発する手間を省くことができます。

現代のゲーム開発において主流のゲームエンジンは、ゲームアプリの開発において必須のものです。

インターネット環境

使用するゲームエンジンのダウンロードやインストールには、インターネット環境が必要です。また、これらのエンジンは定期的にアップデートが行われ、新しい機能やバグ修正が提供されます。常に最新の状態に保つためには、安定したインターネット接続が必須です。

他にも、素材のダウンロードや情報収集、ゲームのリリースなどに使います。

スキル

ゲームを設計するために、プログラミングスキルが必要です。しかし、最近ではプログラミングの知識がなくても、視覚的にゲームのロジックを構築できるツール(ビジュアルスクリプティング)が実装されているゲームエンジンも多くあります。
本記事で紹介するゲームエンジンは全てビジュアルスクリプティング機能が備わっています。

他にも、知識やスキルがなくても簡単にゲーム開発ができるよう、さまざまな機能が備わっているゲームエンジンが登場しています。それでも、より複雑なゲームを制作したいと感じたときには、ゲームエンジンを使いこなすスキルやプログラミングの学習が必要になるでしょう。
 

アイデアと情熱

どのようなゲームを作りたいのか、具体的なアイデアを出します。ゲームコンセプトを明確にすることで、開発の方向性が定まります。

ゲーム開発は根気と努力が必要です。途中で挫折しないように、モチベーションを維持することも大切です。

ゲームアプリの制作手順

手順のイメージ画像

ゲームアプリの開発は、アイデアを形にするクリエイティブな作業でありながら、同時に緻密な計画と実行を要します。
ゲームアプリ制作の一般的な流れを5つのステップに分けて解説します。

企画

どのようなゲームを作りたいのか、まずは明確なイメージを持ちましょう。どのジャンルのゲームなのか、ターゲット層は誰なのか、どのような体験を提供したいのかなど、具体的なアイデアをまとめます。この段階では、既存のゲームを参考にしたり、自分の好きなゲームからインスピレーションを得たりすることも有効です。

次に、世の中にどんなゲームがあるのか、競合となるゲームを調べてみましょう。自分のゲームが他のゲームとどう違うのか、どのような点が面白いのかを明確にすることで、オリジナリティのあるゲームを作ることができます。

設計

企画で定めたアイデアを基に、ゲームの具体的な内容を設計します。

  • ゲームシステムの設計
    ゲームのルール、操作方法、進行システムなどを詳細に設計します。例えば、RPGであれば、レベルアップシステムや戦闘システムなど、パズルゲームであれば、クリア条件や盤面の構成などを考えます。
     
  • 画面設計
    各画面のレイアウト、デザイン、UI/UX※設計を行います。ユーザーが直感的に操作できるような画面設計が重要です。
     
  • レベルデザイン
    ゲーム内のステージやレベルの構成を設計します。プレイヤーが飽きずに楽しめるようなレベルデザインが求められます。
  • ストーリー設計
    ストーリーがある場合は、世界観、キャラクター、ストーリー展開などを設計します。
  • UI(User Interface):ゲーム内のボタンのデザイン、メニューの配置など、ゲームをプレイする人が直接触れる部分のこと。
  • UX(User Experience):ゲームをプレイした時の楽しさ、没入感、達成感、ストレスレベルなどの、すべての体験のこと。

UI/UXについてはこちらの記事も参考にしてみてください。

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UIは、製品やサービスをユーザーに提供する上で非常に重要な要素の一つです。 もしもUIが適切でない場合、ストレスが発生したり誤操作の原因を生んだりします。 今回はUIの意味と、ユーザーの体験を表すUXの意味について詳しく解説します。

開発

設計に基づいて、実際にゲームを制作していきます。
 

  • 開発環境の構築

ゲームエンジンをインストールし、開発に必要なツールを準備します。

  • プログラミング

ゲームエンジンを使用して、プログラミングを行います。最初は難しく感じるかもしれませんが、チュートリアルなどを参考にしながら少しずつ学んでいきましょう。現在はプログラミング言語を扱えなくても、視覚的な操作でゲームが作成できるゲームエンジンも増えています。

  • アート・サウンド制作

アート分野ではキャラクター、背景、UIなどのグラフィックを作成します。サウンド分野では効果音、BGMなどを制作します。ゲームエンジン内にあるものを使用するか、自分で用意する場合はフリー素材を活用すると良いでしょう。

テスト

バグの修正やゲームバランスの調整を行います。
 

  • 機能テスト

各機能が正常に動作するかを確認します。

  • バグテスト

バグを発見し、修正します。

  • バランス調整

ゲームの難易度や報酬などが適切か調整します。

  • プレイテスト

実際にプレイして、ユーザー視点での意見を集めます。

リリース

完成したゲームをストアに公開します。
ストアでの公開以外にも、各ゲームエンジン内で制作したゲームを公開できるプラットフォームもあります。
 

  • ストア申請

Apple StoreやGoogle Playなどのストアにアプリを申請します。どちらも登録料がかかるため、リリースしたいストアを事前に調べておきましょう。

  • プロモーション

SNSや広告などを通じて、ゲームを宣伝します。

  • アップデート

リリース後も、ユーザーからのフィードバックに基づいて、ゲームを改善していきます。

おすすめゲームエンジン4選

ゲームのイメージ画像

どのゲームエンジンを選ぶかは、作りたいゲームの種類、プログラミング経験、コミュニティの規模などから選びましょう。迷った場合は、無料版を活用しながら複数のゲームエンジンを試し、自分に合ったものを探すことをおすすめします。

Unity(ユニティ)

Unityのホームページ画面

Unityは、ゲーム開発を中心に、VR/ARコンテンツや自動車シミュレーションなど、様々な分野で利用されているゲームエンジンです。2D、3Dゲームの両方に対応しており、グラフィック、物理演算、サウンドなど、ゲーム開発に必要な機能が多数搭載されています。

C#というプログラミング言語を使用しますが、ビジュアルスクリプティング機能も備えており、初心者でも学びやすい環境が整っています。

Unity Learnの画面

Unity公式学習プラットフォームの「Unity Learn」では、初心者から上級者まで幅広いレベルのユーザーがUnityを学べるように、さまざまなチュートリアルや学習コンテンツが用意されています。初心者の方は、チュートリアルを順番にこなしていくことで、Unityの基礎を学ぶことができます。

大部分が無料で利用でき、実際に手を動かしながらUnityを学ぶことができます。

Unity Learn https://learn.unity.com/

Unityアセットストアの画面

ゲーム開発に必要な素材(3Dモデル、サウンド、エフェクトなど)を販売するアセットストアがあり、気になった素材を手軽に導入できます。ストアには無料のものからセール品、人気素材などが揃っています。

Unityアセットストア https://unity.com/ja

Unityエンジンには複数のプランがありますが、初心者の方は「Unity Personal」を選択すると良いでしょう。16歳以上の学生の方には「Unity Student」もおすすめです。どちらも無料で利用できます。

Unity Proは年間302,940円で加入できます。30日間無料トライアルも用意されているので、まずは無料トライアルを利用すると良いでしょう。

Unity https://unity.com/ja

Unreal Engine(アンリアルエンジン)

Unreal Engineのホームページ画像

高品質な3Dグラフィックスを特徴とするゲームエンジンです。ゲーム開発だけでなく、建築、映画制作など、様々な分野で活用されています。

C++をベースとしたプログラミング言語を使用しますが、ビジュアルスクリプティング機能(ブループリントビジュアルスクリプティングシステム)も備えているので、ゲーム開発が初めての人でも利用できるでしょう。

ラーニングライブラリーの画面

Unreal Engine内にある「ラーニングライブラリー」では、豊富なチュートリアルやサンプルを見ることができます。さまざまな言語の学習コンテンツがありますが、日本語の解説のみでも十分に学び進められるでしょう。
Unreal Engineの学習は、時間がかかることがあります。焦らず、少しずつステップアップしていきましょう。

個人および小規模のビジネスでは無料で利用できます。年間総収益が 100 万米ドルを超えるとロイヤリティ(製品やサービスを利用する対価)が発生します。

Unreal Engine https://www.unrealengine.com/ja

ティラノビルダー

ティラノビルダーのホームページ画面

ティラノビルダーは、誰でも簡単にノベルゲームを作ることができる制作ツールです。ブロックを組み合わせるような感覚で、プログラミングの知識がなくても直感的にゲームを制作できるのが特徴です。

デメリットは、高度なグラフィックや複雑なゲームシステムを組みづらい点です。プログラミング言語での制作に比べると、自由度は低いと言えます。

サイトにチュートリアルや使い方の解説も載っているため、手順に沿って開発を進められます。ティラノビルダーの開発者が執筆した公式ガイドブックの販売もあり、ツールを使いこなすための学習環境が整っています。

ノベルゲームコレクションの画面

ティラノビルダーが提供しているサービスの「ノベルゲームコレクション」に、ゲームをアップロードすることができます。他のユーザーの作品もプレイできるため、ゲーム作りの刺激を受けることができます。

定期的に「ティラノゲームフェス」という、制作した作品を持ち寄って楽しむことができるゲーム開発イベントが開催されています。他のユーザーとの交流もでき、ゲーム作りの輪が広がるでしょう。

ティラノビルダーで制作したゲームは、PC、スマートフォン、タブレットなどで動作します。アプリ化して、Apple StoreやGoogle Playでの公開もできます。

基本的な機能は無料で利用でき、誰でも気軽に試すことができます。
より高機能で制限のない「ティラノビルダー PRO」は1,480円でダウンロードできます。

ティラノビルダー https://b.tyrano.jp/
ノベルゲームコレクション https://novelgame.jp/

RPGツクール(RPG Maker)シリーズ

RPGツクール(RPG Maker)シリーズのホームページ画面

RPGツクールシリーズは、日本国内で30年以上愛されてきたRPGゲーム開発ツールです。誰でも簡単にオリジナルRPGゲームが作れます。今後、日本国外でも展開していくために、「ツクール」から「Maker」という名称に統合していくようです。

RPG Maker https://rpgmakerofficial.com/

ツクールシリーズには、グラフィックや音楽素材がデフォルトで収録されていて、すぐにゲーム制作を始めることができます。有料の素材も豊富に揃っているため、自力で素材を用意しなくても、自分好みの世界観が表現できます。

RPG MAKER | OFFICIAL DLC Serie(ツクール公式DLC一覧サイト)
https://rpgmakerofficial.com/product/makerofficialdlc/


サイト上では、すべてのバージョンで「初心者講座」が公開されています。他にも「新機能活用講座」で解説が得られるなど、学習環境が充実しています。どのバージョンを選んでも安心してゲーム作りを始められます。
バージョンによって機能や操作性が異なるため、自分が使いたい機能のあるバージョンを選ぶと良いでしょう。

RPGツクールシリーズのバージョン比較表

RPGツクール販売ストアより引用https://store.steampowered.com/app/1096900/RPGMZ/

本記事では、ツクールシリーズでは新しいツールの「RPGツクールMV」と「RPGツクールMZ」をご紹介します。
どちらもWebブラウザだけでなく、 Android、iOSのアプリにも対応しています。

RPGツクールMV

RPGツクールMVのホームページ画像

現時点での最新バージョンの一つです。発売から数多くの開発実績があり、安定した動作が期待できます。
現在でも多くのユーザーが利用しているため、情報が豊富で、コミュニティも充実しています。

MZと比べて、新しい機能の追加が少ない点がデメリットとして挙げられます。

リリース:2015年
価格:8,700円(30日間体験版あり)

RPGツクールMV https://rpgmakerofficial.com/product/mv/index.html

RPGツクールMZ

RPGツクールMZのホームページ画像

MVの機能を強化し、さらに新しい機能が多数追加されたバージョンです。MVよりも動作が軽くなり、大規模なゲームの作成も可能になりました。
高解像度のグラフィックに対応し、美しいゲームが作成できます。

比較的新しいツールのため、コミュニティはMVほど大きくないことがデメリットとして考えられます。

リリース:2020年
価格:8,778円(30日無料体験版あり)

RPGツクールMZ https://rpgmakerofficial.com/product/mz/

ゲーム作りで注意する点

ゲーム作りのイメージ画像

いきなり大規模なゲームを目指すのはハードルが高いと感じてしまう方も多いのではないでしょうか。
スムーズにゲーム開発を始めるためのヒントを3つご紹介します。

簡単なゲーム作りから始める

最初から複雑なゲームシステムやグラフィックを追求するのではなく、簡単なゲーム作りから始めることをおすすめします。例えば、簡単なアクションゲームやパズルゲームなど、自分が作りたいと思うものを小さな範囲で実現してみましょう。

シンプルなゲームでも、完成させることで達成感を得られ、次のステップへのモチベーションにつながります。小さなステップを積み重ねながら、自分のペースで進めていきましょう。

技術的な問題にこだわりすぎない

プログラミング言語やゲームエンジンの使い方に気を取られ、ゲームの面白さを追求できなくなることがあります。まずはゲームの面白さを考え、それを実現するための技術を学ぶようにしましょう。

最初はシンプルな実装で十分です。楽しくゲーム作りができるようになってから、段階的に高度な技術を導入していきましょう。

コミュニティを活用する

ゲーム開発には、必ず壁にぶち当たる時が来ます。そのようなときに役立つのが、ゲーム開発コミュニティです。

オンラインフォーラムやSNSなどで、他の開発者と交流することで、疑問点を解決したり、新しいアイデアを得たりすることができます。同じ悩みを持つ人や、経験豊富なベテランからアドバイスをもらえるかもしれません。

他の人が開発したゲームをプレイしてみるのも良いでしょう。モチベーションの向上や、ゲーム作りの幅の広がりが期待できます。

まとめ

まとめのイメージ画像

より複雑なゲームを作ろうとする場合、プログラミングやデザインなど様々なスキルが必要となるため、習得には時間がかかります。まずは、簡単なゲームから作り始め、少しずつレベルアップしていくことをおすすめします。

ゲームアプリの開発は、アイデアを形にするための創造的な活動です。本記事を参考にし、ぜひ楽しみながら、自分だけのゲームを作ってみてください。

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