【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー第一弾】 人を驚かせるを貫く元バンナムプロデューサー、小山順一朗#1

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー第一弾】 人を驚かせるを貫く元バンナムプロデューサー、小山順一朗#1

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー第一弾】 人を驚かせるを貫く元バンナムプロデューサー、小山順一朗#1

プロデューサーやディレクターとしてゲーム業界で働いてこられた方の経験や考え、メッセージを、ゲーム業界を目指す学生たちに向けて発信するためのインタビュー企画。
ゲーム業界を目指している学生をインタビュアーとし、先達からのメッセージを学生目線を通じてお届けします。

その第一弾として、元バンダイナムコのプロデューサー、小山順一朗氏にインタビューさせていただきました。

コンテンツ [表示]

  1. 1インタビュー企画について
  2. 2今回インタビューさせていただいた方
  3. 3小山さんってどんな人?
  4. 4ナムコに入社してから
  5. 5まとめ

インタビュー企画について

本企画でインタビュアーを務める、福山といいます。

この企画では、プロデューサーやディレクターとしてゲーム業界での経験を持つ方々にインタビューさせていただきます。

私は大学院生として、ゲームプランナー・プロデューサーを目指して就職活動をしています。
研究ではカラーユニバーサルデザインや、デザイン工程でのコミュニケーションを専門としています。

ゲーム業界志望の学生という切り口での解釈や感想を交えた、インタビュー記事をお届けしていきます。
 

今回インタビューさせていただいた方

さて、今回インタビューさせていただいた小山順一朗さんは、2024年より日本工学院専門学校にてVision Craftというプロジェクトのエグゼクティブプロデューサーを務められています。そこでは、自身の経験やヒット作開発手法などを学生に伝えています。

バンダイナムコで、アイドルマスターや戦場の絆などヒット作を生み出してきた経験やVision Craftを通じて学生に感じたこと、就職についてまで、様々なことを伺ってきました。
 

Vision Craft 公式サイト

小山さんってどんな人?

小山さんは2024年までの34年間、バンダイと合併する以前の旧ナムコ時代からバンダイナムコに勤め、100タイトル以上も手掛けてきた。

有名なタイトルにはアーケード版アイドルマスターやガンダムのドームスクリーン型対戦ゲームである戦場の絆などがある。アーケードゲームを多く手掛けた小山さんだが、意外なタイトルにも携わっていた。

小山様(以下、小山と表記)「福山さんはこのゲームを知っていますか?」

引用:https://bandainamco-am.co.jp/am/bnaf15ls.php
 

小山「アンパンマンが2機種ありますけど、実はこれで大きな売り上げがあります。すごくないですか。」

福山「過去にナムコのゲームセンターでアルバイトをしていたので、非常に見覚えがあります。沢山の子供たちが遊んでいた記憶があります。」

─── その他にもマリオカートのアーケード版太鼓の達人にも携わっており、紹介していただいたタイトルたちには事前に調べていてなお驚かされました。

ナムコに入社してから

そんな小山さんは、日大の精密機械工学科出身だったものの、人を驚かせたいとゲーム全体を考える企画職を志望していた。ところが、ナムコ入社時はメカエンジニアとして配属されてしまう。その際のエピソードを語ってくれた。

小山「バンダイナムコになる前のナムコに入社したんですけど、当時は誰でも行けるような業界だったんです。じゃあ『俺、いきなりプロデューサーやりたい!』って言ったら、そんなんできるわけねぇだろ、と大学で機械設計していたのもあって機械の担当になりました。」

小山さんが就職した当時はいわゆるバブル期で、出版や金融などの大手への就職が一般的だった。1学年で一万何千人と就職する大学において、ゲーム業界は両手で数えるほどいるかというほど少なかったそうだ。そんな業界だったこともあり、新卒の時点からプロデューサーを担当したいという発言に繋がった。

─── こうした背景があるとはいえ、プロデューサーをやりたいと新卒で言える大胆さやりたいことへの真っすぐさが、小山さんが結果を残してきた要因の一つかもしれないと思いました。

その後、小山さんはメカエンジニアとして働き続けること7年。課長へと出世したころに企画への転向を打診された。

小山「そんな1999年ぐらいの時にゲーム全体を指揮してみたいかと言われました。」
「マジすか~、やった~って喜ぶと思いますよね。そうはならないんですよ。入社して7年もたったら偉くなるわけで、部下もいる。」
「でも本当にやりたかったことって何だろう、人を驚かせることを本当はやりたかったんじゃないのかということで31にして企画一年生になります。」

─── メカエンジニアとしてのキャリアを捨ててでも初心を貫こうとする姿勢は、まさに「プロデューサーやりたい」と言った新卒の小山さんと同じ真っすぐさだと感じます。

まとめ

自己紹介で出てくるエピソードでもインパクトが強いお話が多く、お話自体も面白くて話しやすいので、自然と惹きこまれていました。
#2では小山さんが企画に転向した後の経歴。アイマスや戦場の絆を生み出した企画手法にたどりつくまでに経験してきた失敗についてのお話をお届けします。お楽しみに!

本企画ではサクッと読めるボリュームで、記事を複数回に分けてお届けしていきます。
これからも更新していきますので、今後ともお付き合いいただけると嬉しいです。

次回記事はこちらのイメージ
次回記事はこちら
前回のまとめ 小山さんが、ナムコにメカエンジニアとして入社してから7年。 課長になったころに企画に転向しないかと打診され、これまでの積み重ねとの天秤に悩むも本当にやりたかった「人を驚かせること」をするために企画職へ。
福山
ライター

福山

インターンとして執筆を行っている情報系の大学院生です。ゲーム業界への就職を目指す当事者として、業界に興味を持つ皆様のお役に立つ記事をお届けしていきたいと思います。 大学院ではカラーユニバーサルデザインやデザイン工程でのコミュニケーションについて研究しています。

おすすめの記事

Recommended Articles
  • ゲーム企画の伝え方 〜より良い企画を作成するために抑えるべきポイント〜

    2024.02.13

  • 【完全版】ChatGPTを使いこなすための汎用プロンプト16選

    2024.03.22

  • ChatGPTを使ったゲーム企画書の書き方|すぐに使えるプロンプトと実例

    2024.03.22