オンラインプログラミングスクール「テックスタジアム」を運営する株式会社LYUS 代表取締役 高島 星英氏インタビュー(前編)  - ガメモ

オンラインプログラミングスクール「テックスタジアム」を運営する株式会社LYUS 代表取締役 高島 星英氏インタビュー(前編)  - ガメモ

2ヶ月間という短期間かつ9万円という価格で、UnityコースやUnreal Engine4コースなどゲームプログラミングの基礎から応用までを学べるオンラインスクール「テックスタジアム」。この事業を立ち上げた「株式会社LYUS」の代表取締役である高島星英氏にお話を伺いました。
前編となる今回は、オンラインプログラミングスクール事業を始めた経緯とゲーム業界が抱えるエンジニア不足について語っていただきました。

 

株式会社LYUS
代表取締役
高島 星英

 

セガにて東南アジアのグローバル営業を担当後、人材派遣のクリーク・アンド・リバー社のエンジニア事業部にて、プログラミングスクール「テックスタジアム」を立ち上げ、エンジニアの育成に尽力。2020年3月クリーク・アンド・リバー社より「テックスタジアム」の事業を引き継ぎ、株式会社LYUSの代表取締役を務める。

株式会社コンフィデンス 取締役
竹下和広

 

ゲーム業界黎明期のSNKに入社し、同社欧州事務所代表に就任。その後、サミー、アクレイム、イグニッション・エンターテイメント・リミテッドで海外での実績を重ね、2011年、スタジオマネージャーとして関わった『エルシャダイ』を発表。現在は、コンフィデンスでゲームのトータル・ソリューション事業に携わっている

エンジニア不足なら自分たちで育ててみよう! 人材会社でプログラミングスクールを立ち上げ 

竹下:まず最初に御社の成り立ちをお教えいただけますか。

高島星英氏(以後、高島):私自身、IT業界、ゲーム業界に10年以上いまして、マイクロソフト、セガとおりまして友人とも事業をやっていて、そんな中で次に自分で事業が回せるようなポジションを探していたところ、ちょうどクリーク・アンド・リバー社(以下、C&R社)という人材会社の大手から、クリエイターの人材は強いがエンジニアの人材部分が弱くて、エンジニア事業部の立ち上げを任せられる人を探していて誘いを受けることにしました。

私が入社した時はエンジニア事業部をたった一人から始めて、2年間で30人近くのエンジニアチームにするという目的を掲げて、エンジニアが今は引く手数多の状況でどうやって集めていくかと考えた時、ひとつのアイディアとして自分たちでプログラミングやゲーム開発を無料で教えるスクールを立ち上げてその卒業生たちを自分のチームに採用するとか、エンジニアを探している企業に紹介するとかをやってみようと、テックスタジアムという名前のプログラミングスクールを立ち上げました。

竹下:C&R社がエンジニア部門を立ち上げるということのどういうところに可能性とか魅力を感じたのでしょうか。

高島:自分自身、ゲーム業界とIT業界にずっと関わってきていて「ゲームを作っていく仲間を増やしたい」というのがあったんです。
自分自身は人材業に興味があったというよりはゲームクリエイターの集団を作るというところに興味があったんですね。

竹下:なるほど。エンジニア部門の立ち上げに参加したのは、異業種からゲーム業界へ参入させようというのがメインだったんですか? それとも業界の中の人をエンジニアに育成するのが目的だったんですか。

高島:ゲームクリエイターをもっと増やして、自分自身でも作品をこれからも作っていきたいと思っていたので、まずはゲームクリエイターの仲間を増やしたいというのがありました。

その時に人材業界からお話を頂いて、確かに一からゲームクリエイターとかエンジニアを育成するのも面白いし、一から育成に関われば、生徒さんとの絆も深まりますからその後、仲間として作品作りができるんじゃないかなと思いました。

受講者の4割が学生 6割の社会人の中にはかつての夢を叶えたいアラフォーの姿も…

竹下:IT業界にはエンジニアの方って多いですよね。でもゲーム業界はエンジニアの数が少ないです。
ゲーム業界で現在も働いている人でエンジニアになりたいという人は多いのでしょうか。それとも他の業界から学び直してゲーム業界でエンジニアになるという方が多いのでしょうか。

高島:たしかにゲーム業界にエンジニアは少ないですね。ただやってみてわかったのが、元々ゲームを作ってみたかったんだけど最初の就職がうまく行かなくて仕方なく他の業界で技術職をしているっていう人が多かったんです。

テックススタジアムを始めてからでも生徒さんの年齢層にはけっこう開きがありまして、専門学校生や大学生で来年や再来年からゲーム業界に新卒で入りたいと思っている人が4割くらい。残りの6割は社会人なんですけどその中でも、たまに30代後半から40代の人もいます。

そういった方で多いのは現在、技術職だけれども元々やりたかったゲームの仕事がしたいということで改めて受講される方がいました。

竹下:我々のような人材会社ですと、ゲーム業界はエンジニア不足で、そうなると異業種から転向してもらうしかないのですが、その時にそのまま通用する人は限られています。
その通用しない部分を埋める実践的な教育コンテンツを持っている会社と人材会社が提携するのは有意義だと感じています。

高島:特に元々、技術職の方であればC#やC++のプログラミングを習得するのは困らないんですが、実際にゲームを作っていく上で、シューティングやアクションで当たり判定とかこうしたらプレイヤーは面白いと感じるとかいう勘所がわかりません。そこはテックスタジアムでゲームを作る課題が何個かありますので、そういう課題で身につけていくことが出来ます。

竹下:そういうゲームの本質的なところを含めて教えることができるので、テックスタジアムを立ち上げた時に業界内外やいろいろな年齢層の方を集めて30名の方をエンジニアに育てることができたんですね。

実践的で良質なカリキュラムを皆さんに受講してもらいたい

高島:そして幸運だったのは私が入社した翌月には、ゲーム業界のベテランエンジニアの方が「おもしろい」と言って参加してくれたことです。

そして最初の4ヶ月くらい1ヶ月に1名ずつ業界のベテランエンジニアさんがチームに加わっていただけたというのは幸運でした。

彼らを中心に最初のカリキュラムのコアの部分、テキスト教材とプロジェクトファイル類ですとかそういった教材を集中的に作りました。

その後はC&R社のメディアでテックスタジアムを宣伝したりですとか、最初のスタートのところで幸運が重なったということがあります。

竹下:そのテックスタジアムを社内プロジェクト的に閉じたところでやるのではなく、業界のためにより広く貢献しようということで株式会社LYUSを立ち上げたんですね。
そしてこの事業は価値のあるものだから、自分自身でキャリアを切り開きたい方に賛同してもらって受講料をもらっていきましょうということですね。

高島:そうですね。C&R社時代には無料で運営していたというのはユーザーさんから見たら一つの長所でしたが、修了後はC&R社経由で就職してくださいというのが条件だったんです。なので裏を返すと就職や転職希望の人以外は受講できないということでした。

希望者の中には「お金を払ってもいいので受けさせて欲しい」という方もいたんです。でもそういう方はお断りしていました。そのような熱意のある方々のために、今は2ヶ月間で業界で働けるくらいのレベルに達するようなカリキュラムで育成できるように10万円を切る値段でコースを設定しています。

まずはプログラミングの楽しさを知ることが大切! Webプログラミング講座は無料で公開中!

竹下:2ヶ月で受講料が10万円を切るというのは破格ですが、テックスタジアムと他のスクールの違いというのを受講期間と受講料以外に教えて下さい。

高島:プログラミングスクール自体はここ最近、増えてきています。そこについて話しますと、ほとんどのプログラミングスクールで教えているのはWebプログラミングで、Webエンジニアを育成する内容なんです。PHPですとかRubyですとかHTMLとかですね。

これらはプログラミングの基本ということで汎用性が高いため教えるスクールは多いのですが、今はネット上でもかなり良質なwebプログラミングの教材ってあるんです。それを30万円、40万円も受講料を取って教えるのは違うと思ったんです。

今後、日本でITエンジニアを増やしていくという私の一つの目標でいうと、webプログラミングに関しては無料で公開してもいいんじゃないかということで、テックスタジアムでは他のプログラミングスクールさんが有料で提供しているwebプログラミングコースの教材は全部、無料で公開しています。

竹下:他のスクールが受講料を取って教えていることを無料で提供しているんですか?

高島:無料で提供しているWebプログラミングコースで、プログラミングの基礎とか面白さをわかってもらった後に、次にゲームやアプリを作ってみたいとなった方や、もうちょっと専門的なスキルを身に着けたいと思った方には、UnityとかUnreal EngineとかAIとかの有料のコースをご紹介しています。

今後は簡単なホームページを作るとか、ランディングページを作るとかは専門職の仕事ではなくて総合職の方にも知っておいてもらいたいので、その部分はテックスタジアムのYoutubeで無料で公開しています。

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