ゲーム制作でのアイデアの出し方|考え方の基本とおすすめのアイデア発想法

ゲーム制作でのアイデアの出し方|考え方の基本とおすすめのアイデア発想法

ゲーム制作でのアイデアの出し方|考え方の基本とおすすめのアイデア発想法

ゲーム制作にはなにかとアイデアが必要とされます。この記事では、アイデアが出せず行き詰っていしまっている人へ、プロがアイデアを出す時の考え方を解説、マインドマップなどさまざまなアイデアを出すための思考法・発想法の中・フレームワークから、おすすめのものをご紹介します。

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  1. 1ゲーム制作において、常にアイデアが必要となる
  2. 2アイデアを生み出すために必要なこと|基本
  3. 2.1アイデアを集める|必ずメモをする
  4. 2.2アイデアを作る|完全なオリジナルといえるようなアイデアはない
  5. 2.3アイデアを伝える|プレイヤーの視点で考える
  6. 3ゲーム制作におすすめのアイデア発想法|具体的にどうすればいいか
  7. 3.1ブレインストーミング
  8. 3.2マインドマップ
  9. 3.3オズボーンのチェックリスト
  10. 3.4KJ法
  11. 3.5RPG発想法
  12. 3.6逆算思考
  13. 3.7締め切り・ノルマを設定する
  14. 4ゲーム制作の現場で使われる、専門的なフレームワーク
  15. 4.1MDA
  16. 4.2EMS
  17. 5アイデアが出ないとき、行き詰まってしまったときは
  18. 5.1先入観を排し、発想を逆転させる
  19. 5.2無関係の物を組み合わせてみる
  20. 5.3既存の作品を分析してみる
  21. 6実現可能かを考えることも大切
  22. 6.1トレンド、流行を知ることも大切
  23. 7まとめ
  24. 8他の記事へのリンク

RPG(ロールプレイングゲーム)発想法は、その名の通り役割・職業(ロール)に「なりきる」ことで普段の自分とは違う視野からの思考を試す方法です。固定概念に囚われない柔軟な発想で水平的思考(ラテラル・シンキング)が得られるとされています。

やり方は簡単で、自分自身の意見を出すのではなく、例えば「勇者」や「魔法使い」など、普段は想定しないファンタジーな職業から、「こども」「お姫様」など、「もしも自分が〇〇だったらどう考えるか」を仮定して考えることになります。

逆算思考

逆算思考は、1からアイデアを出し始める積み上げ思考ではなく、ゴールから考えていく思考法です。するべきこと、必要なことが明確になることで、完成までの道筋が自然と作られるのが利点となります。

やり方は非常に簡単で、最初にゴールを設定し、そのために必要なものを書き出していくだけです。

 ①   ゴールとなる目標を設定する。
 ② 目標へ到達するために「必要な要素A」を書き出す。
 ③ 以降、「必要な要素A」を作るために「必要な要素B」は何かを考えていくことの繰り返し。
 



エンディングでプレイヤーにどういう気持ちにさせたいか、どんなプレイフィールのゲームにしたいか、など作りたいゲームの大部分を占める要素をゴールとして設定し、その達成のためにはどういった要素が必要かを考えていく方法です。
 

ジャンル・キャラクターから作り始める

ゲームのジャンルは先に決めずに、どういったゲームから作りたいかを決めると自然とジャンルは決まってくると言われることが多いです。しかし、作りたいゲームとしてジャンルが決まっているのなら、そこから形を広げていくことも選択肢のうちの一つです。

また、作品の顔となる主人公・メインキャラクター・ヒロインなどを先に作り、キャラクターから世界観やゲームシステムを当てはめていく方法も逆算思考として有効な手段です。

例として、「何でもそのまま食べようとするキャラクター」を思いついた時、「食文化が発達していない世界」であることや、「塩や胡椒などの調味料が貴重なレアアイテム」であること、「幻の調味料を探し求める探索」の要素といった具合に、アイデアを膨らませることができます。

締め切り・ノルマを設定する

アイデアを出すことに限らず、締め切りやノルマを設定して、自分を追い込む方法もおすすめです。

「あとでやる」という思考は、日常でも常に浮かんできてしまうもので、つい後回しにしてしまうことで、結局いつまでも行動できないことがあります。

具体的な作業時間を設定し、それまでにいくつアイデアを出すというノルマを設定することで、頭を動かしてメリハリをつけ、より効率的にゲーム制作の構想を進めることができるでしょう。

ゲーム制作の現場で使われる、専門的なフレームワーク

アイデア

フレームワークとは、画一的な枠組みとして行える手段として、だれにでもできるように調整された思考法や作業方法です。上で説明したアイデアの発想法もフレームワークと言えます。

業界や会社ごとに固有のものなど様々なフレームワークがあり、その中でもゲーム業界で使われているフレームワークを2つご紹介します。

MDA

MDA(もしくはMDAフレームワーク)とは、ゲームの本質的な面白さを、理論的に仕組みを分析して言語化するための手段です。3つの段階のそれぞれの頭文字から名付けられています。

 ①   構造
Mechanics)
ゲームの構造・ルール・システムを解析する
 ② 挙動
Dynamics)
①で解析した構造によって促される行動を予想する
 ③ 審美
Aesthetics)
②の行動によって、引き起こされる感情を思い浮べる


例として、「敵を倒すことで稀にレアアイテムが手に入るシステム」があるとします。この場合、「プレイヤーはレアアイテムを手に入れるために沢山敵を倒そうとする」事が予想されます。しかし、同じ挙動を繰り返すことになるので「飽き」がきてしまう可能性がある、という分析ができます。

このように、MDAを使い既存のゲームや作成中のゲームを解析することにより、ゲームとしての完成度を高め、需要・面白い場所・ストレスとなりそうな箇所などを知ることができます。

EMS

EMS(もしくはEMSフレームワーク)とは、元ナムコ社の中村隆之氏が考案した、「ゲームを動詞で発想する」ことに注目したゲームのアイデア発想用のフレームワークです。

EMSは「Ends and Means Structure(手段目的構造)」という意味で、目的のための手段という論理的な発想ではなく、「手段」を先に決めることで、「目的」がついてくる考え方です。

やり方は簡単で、以下の文章に自由に言葉を当てはめるだけの簡単な仕組みです。

「〇〇を××して(手段)、□□を△△する(目的)のゲーム」

さらに応用として、文章に『主語「●●が」』『カテゴリー「▲▲のジャンル」』『場所(世界・背景)「◆◆で」』『形容詞「~~に」』『2つ目の手段「さらに☆☆することで」』などを追加することもできます。

このフレームワークは、原初的な願望や欲求がアイデアとして出しやすく、遊びたい・やってみたいという感情に結び付きやすいゲームになる利点があります。

アイデアが出ないとき、行き詰まってしまったときは

センス

アイデアの発想には波があり、体調や精神状態にもよりますが、次々に浮かんでくる時もあれば、逆にいくら考えても何も浮かんでこない時もあります。

ここではアイデアが思うように出せず、行き詰ってしまった時に有用な発想法をご紹介します。

先入観を排し、発想を逆転させる

オズボーンのチェックリストにもあるように、発想を逆転させることで、固定観念に縛られている状況や、行き詰った計画を打破できることがあります。

しかし、「逆に考える」と口にすることは簡単ですが、実行することは難しいかもしれません。なぜなら固定観念や先入観、そして偏見は、無意識的な思考が前提となっていることが大半なため、多くの場合に置いて注意を向けることができないからです。

先入観をなくすためには、外部からの刺激が有効で、第三者の意見を聞いてみることが良いとされます。他人の意見を聞いてみて、違和感や自身の考えとの違いを思い浮べた場合は、そこに自分自身の先入観が含まれている可能性が高いです。

ただし、これらの固定観念や先入観というものは、現状を維持しようとする自己防衛本能でもあるので、完全になくすことは難しいものです。あくまでもアイデアの創出において支障となる場合があるだけで、日常生活においての固定観念や先入観を持っていることは悪いことではありません。
 

逆設定法

逆設定法は、固定観念を取り除いて画期的なアイデアを見つけたい時に使われる方法です。既存のアイデアを逆の角度からみることで、新しい可能性が開けるかもしれません。

やり方は簡単で、悪いところを見つける・逆張りをしてみるだけです。

 ①  事実の書き出し 固定観念や先入観を書き出す。
現状の事実をあるがままに書き出すことがポイント。
 ②  逆設定化 ①で書き出したものに「逆張り」をする。
ダメな部分を見つけ、それを肯定する。
逆にどんなメリットがあるのかを考えてみる。


「ありえない」という言葉を意識の外に追い出すのは難しいことですが、逆設定法では、「ありえない」という否定的な考えを活用することで、今までにない新しいアイデアを出すことができます。

第三者の意見を聞く|コミュニティーへの参加

第三者の意見を聞く手段として、コミュニティーへの参加も手段のひとつです。

SNSやDISCORDでゲーム制作をしている人たちの集まりへ参加することで、普段とは違う刺激になります。ゲームコミュニティーに限らずとも、友人などに話を聞いてもらうことも解決の糸口になるかもしれません。

先ほども書いた通り、無責任で一般的な意見にこそ、先入観や固定観念に気づくきっかけとなりうる情報が詰まっているとも言えます。

無関係の物を組み合わせてみる

オズボーンのチェックリストにもあるように、要素を組み合わせてみることで、新しいアイデアが生まれてくることがあります。まったく無関係の物同士を組み合わせてみることも大切で、思いもよらないもの同士の融合でも、何故かしっくりくるということがあります。

この際、無関係のものや要素は、ランダムに用意します。紙に書いたアイデアを箱で混ぜてくじ引きしてみたり、辞書や辞典の適当なページを開いてみたりするなど、手軽にできるやり方を考えて実践してみると良いでしょう。
 

ランダムジェネレーターなどのフリーツールを使う

Web上にはランダムジェネレーターという、様々な単語をランダムで表示してくれる無料のツールがあります。「お題」や「テーマ」「アイデア」「大喜利」といった単語と「ジェネレーター」や「ガチャ」「ルーレット」などの単語を一緒に検索してみましょう。

既存の作品を分析してみる

アイデアや創作性は、使えば使うほど減っていってしまうものです。ネタ出しでアウトプットをした分だけ減ってしまうので、自分の中のアイデアの引き出しに新しくインプットする必要があります。

ゲームに限らず、テレビや映画、音楽や芸術、トレンドの作品や、違う世代で流行っているもの、面白いと評判の良いものに触れてみることが大切です。そこにどんな面白さがあるのかを分析し、自分の中に取り入れてみましょう。

博物館や美術館へ行ってみたり、古典作品に触れてみるのも感性に触れて新しい発見があります。

実現可能かを考えることも大切

仕事

革新的なアイデアを思い付いたとしても、実現するためには様々な壁があります。技術的な問題、金銭的な問題、倫理的な問題などその壁を打ち破るにもまたアイデアが必要となることを忘れてはいけません。

斬新なアイデア・新しいテクノロジーを搭載しただけではゲームを面白くすることは出来ないように、どのようにして面白さにつなげるかが大切です。

また、自分に出来るスキルを確認することも重要です。会社の規模やブランドイメージを意識することで、アイデアの大きな枠組みを決めることができます。製品としてリリースることの実現が難しい時には、規模を縮小することもあります。限られた条件下で製品を面白くするためにも、アイデアや工夫が必要となります。

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まとめ

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