20代未経験必見！ゲーム業界への転職戦略

ゲーム業界の規模は拡大し続けており、エンターテインメントの枠を超えた一大産業となっています。
家庭用ゲーム機だけでなく、スマートフォン、PCゲームなど、プレイできるプラットフォームがますます多様化しています。さらにはVR/AR技術の進展、eスポーツの隆盛、そしてメタバースの登場など、業界全体が常に変化していくことが予想されます。

「ファミ通ゲーム白書2024」では、2023年における世界ゲームコンテンツ市場規模は29兆5162億円（前年比3.1％増）、日本国内のゲーム市場規模は2兆1255億円（前年比4.6％増）と発表されました。

右肩上がりに成長を続けるゲーム市場は、今後も成長していくことが見込まれると同時に、プラットフォームの多様化に伴って人材の需要も高まっています。

転職活動は、行き当たりばったりでは成功しません。特に未経験でのゲーム業界への転職においては、「なぜゲーム業界に転職したいと思ったのか」「応募先の企業にどのような貢献ができるのか」をしっかりとアピールができなければ、ゲーム関連のスキルがある他の志望者に勝つことは、難しいでしょう。

本項目では、転職活動の準備に必要な5つのポイントを解説します。

自分の強みや興味、そしてゲーム業界で何をしたいのかを深く理解することが、自分に合った仕事を見つける第一歩です。

まずは、過去の経験から得たスキルや知識、好きなゲームやゲーム制作のどの部分に関心があるのか、どのような環境で働きたいのかなどを明確にしましょう。
これらの情報を基に、自分の強みを活かせる仕事や、成長が期待できる企業を選ぶことができます。

自己分析に役立つツールとして、厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」の自己診断ツールをおすすめします。
「キャリア分析」や「ポータブルスキル見える化ツール」などを活用しながら自己分析を深め、採用担当者に強い印象を与えられるよう準備を進めましょう。

転職の際には、前職での業務内容を記載した職務経歴書の提出が求められる場合が多くあります。自己分析と並行して、転職するまでの経験やスキルも整理していきましょう。

「ゲーム」と一口に言っても、家庭用ゲーム機とソフト、パソコンゲーム、アプリゲーム、アーケードゲームなど、さまざまな種類があります。さらに、ゲームの企画、開発、販売まで、多くの職種がさまざまな工程に関わっています。
厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「jobtag」のフリーワード検索にて「ゲーム業界」を検索すると、96件の職業がヒットするほどです。

ゲーム業界を支える職種は、大きく以下のように分けられます。

• 企画・マネジメント

• 制作・開発

• 営業・宣伝

• 事務（バックオフィス）

任天堂のサイトにある「仕事を読み解くキーワード」では、さまざまな職種の社員がどのような考えで、作業をしているのかを知ることができます。気になる職種がある場合は、さらに理解を深めるために活用すると良いでしょう。

ゲーム業界は非常に多様で、企業や職種によって求められるスキルや仕事内容が大きく異なります。業界未経験者は、業界の全体像を把握し、自分の興味やスキルに合った企業や職種を見つける必要があります。
また、技術の進化や社会の変化に伴い、企業も常に新しい形へと変わっています。そのため、最新のトレンドや企業の動向を把握しておくことが大切です。ゲーム業界の動向をまとめた記事やレポートを積極的に読むことをおすすめします。

しっかりと業界研究を行うことで、入社後にゲーム業界への憧れと現実のギャップから困惑することを防げます。
面接でも「なぜゲーム業界へ転職したいのか」を具体的に伝えられるように、業界研究を行いましょう。

まずは、興味のあるゲーム会社を複数選定し、それぞれの企業について詳しく調べましょう。
会社のホームページ、IR情報、ニュースリリースなどを参考に、企業理念、事業内容、採用情報などを収集します。社員インタビュー記事や社内イベント情報などからも、入社後のイメージを掴むことができます。

また、複数の企業を比較することで、自分のキャリアプランを具体的に描くことができます。企業ごとにキャリアパスは異なるため、競合他社と比較をしながら働くイメージを膨らませましょう。

企業研究を入念に行うことで、各企業の強みと特徴、自分が目指す職種の具体的な仕事内容などを把握できます。これにより、自分のキャリアプランを具体的に描くことができ、面接で自分の熱意を伝える準備も整います。

未経験でゲーム業界への転職を目指す場合、転職エージェントの活用は非常に有効です。エージェントは、求職者のスキルや希望をヒアリングし、それに合った求人の紹介や応募書類の添削、面接対策など、転職活動全般をサポートしてくれます。
一般公開されていない求人の紹介や、求職者と企業の間に立って条件交渉なども行ってもらえます。

ゲーム業界に特化したエージェントであれば、ゲーム・エンタメ業界に特化した転職支援サービス「Confidence Creator」の利用をおすすめします。業界の動向や企業の内部事情に精通しており、的確なアドバイスを受けることができます。ゲーム業界の知識が不足している場合でも、エージェントが丁寧に説明してくれます。
エージェントのサポートを受けることで、スムーズに転職活動を進めることができるでしょう。

未経験でも、ポイントを押さえて転職活動を行えば、ゲーム業界で採用を勝ち取れる可能性はあります。自分の興味やスキル、希望する働き方やライフプランに合わせて、応募企業を選びましょう。

未経験者に求められるスキルや人柄として、以下が挙げられます。

• コミュニケーション能力

• 問題解決能力・論理的思考力

上記は、オンラインプラットフォームにおける、ゲームコンテンツ市場のユーザー人口を表した図です。「ファミ通ゲーム白書2024」の市場規模調査でも、2020年からゲームアプリの市場規模は横ばいに推移しています。

スマートフォンの普及によって、アプリゲームが身近になりました。それに伴いアプリゲームの人材の需要も高まっているため、目指しやすくなっていると考えられます。

数多くのゲームがリリースされる中、ユーザーの注目を集めることは容易ではありません。どの分野でも同じですが、競争ジャンルであることを理解しておきましょう。

入社時点でスキルがなくても、採用のチャンスがある職種はあります。
本項目では、未経験者でも目指しやすい職種を4つ紹介します。

ゲームのバグを発見し、品質向上に貢献する仕事です。ゲームをプレイすることが好きであれば、未経験からでも活躍できます。注意深く観察する力、問題点を的確に報告する能力が求められます。

ゲームの企画、ルール設計、シナリオ作成などを行います。入社後、先輩社員から指導を受けながら、徐々に業務に慣れていくことができます。ゲームが好きで、新しいアイデアを思いつくのが得意な方におすすめです。

ゲーム開発に関わるさまざまな業務をサポートします。資料作成、データ入力、プログラマーやデザイナーのアシスタントなど、業務内容は多岐にわたります。
ゲーム開発の全体像を把握でき、さまざまなスキルを身につけられるため、他の職種にキャリアアップを目指す際にも役立つ経験が積めます。

ゲームの販売促進活動を行います。クライアントとの交渉、プロモーション活動、マーケティングなど、幅広い業務を担当します。ゲーム業界の知識を深めながら、営業スキルを磨くことができます。
前職で営業の経験がある人や、コミュニケーションが得意な方はポテンシャルが高いと評価されやすいでしょう。

大手企業の求人では、募集職種は多いものの、スキル必須の即戦力採用が目立ちます。

しかし、関連会社や中小企業の求人では必須条件が緩和される場合があります。

例えば、家庭用ゲーム大手の任天堂には複数の関連会社があります。広く知られている大手企業に憧れもあるかと思いますが、戦略的に中小企業や関連会社の求人情報を見るのも良い選択です。

前述した「未経験でも採用されやすい職種を狙う」で紹介した職種は、アルバイトや派遣で求人募集を出していることが多くあります。まずは採用のハードルが低いアルバイトや派遣で現場経験を積むことで、後に経験が必要な求人にも応募ができるようになります。

次のキャリアまで見据えて、アルバイトや派遣の採用情報も選択肢に含めると良いでしょう。

マイナビによる転職動向調査 2022年版（2021年実績）によると、「閲覧した求人の数は平均32.6件」「応募した求人の件数は平均8.4件」「面接を受けた数3.5件」という結果が出ています。しかし、この結果はあくまで平均です。
未経験者がゲーム業界への転職を目指す場合は、平均を超えやすいかもしれません。

スキルも業界経験もない状態での転職は、すぐには採用が決まらず焦りを感じる場面もあるかと思います。しかし、応募や面接を重ねていく中でも、情報収集や企業研究は怠らないようにしましょう。

また、面接を通じての気づきは自己分析に反映させ、次の応募ではアピールできるように対策を講じることが重要です。

転職は、求職者と企業のマッチングです。企業側の採用のタイミングも関わってくるため、もしなかなか採用が出なくても悲観しすぎないようにしましょう。

20代の方へ向けた、未経験でゲーム業界への転職のポイントを解説しました。

未経験可の求人であっても、作品の提出や課題の制作が求められる場合があります。
そのため、実務経験や専門学校での勉強経験がなくても、関心のある職種に関連する作業に触れておくと良いでしょう。独学で得たスキルも応募時にアピールできる可能性があります。
また、入社前に希望職種の作業に触れることで、自分に適性があるかの判断する機会を得られます。

本記事を参考に、ぜひ前向きに転職活動の準備を進めてみてください。