【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】誰かの正解は誰かの不正解、全てを平等に信じない ヨコオタロウ#2

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】誰かの正解は誰かの不正解、全てを平等に信じない ヨコオタロウ#2

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】誰かの正解は誰かの不正解、全てを平等に信じない ヨコオタロウ#2

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  1. 1インタビューの始まり
  2. 2全員を信じるなとは?
  3. 3今回のお話をうけて

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【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー 第3弾!】今から僕が話す話を基本的には信じないでほしい ヨコオタロウ#1のイメージ
【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー 第3弾!】今から僕が話す話を基本的には信じないでほしい ヨコオタロウ#1

インタビューの始まり

インタビューの際には「こんな趣旨でこんなことをお聞きします」など、挨拶に加えて前提について伝えた後に質問を行っている。今回は事前に大まかな質問内容をヨコオさんに送った上でのインタビューとなった。

ヨコオ様(以下、ヨコオと表記)「もらった質問を読んだら、僕のインタビューを読まれてる方の質問だと感じたんですが、どういうふうに読んだんですか。『ヨコオタロウ インタビュー』で検索したんですか。」

福山「基本的にはそのように検索しましたが、ニーアなど固有のタイトルについてのインタビューは優先度を下げて、タイトルに偏らないインタビューのところから読んでいきました。」

ヨコオ「それでこの質問を作られたと。」

ヨコオ「この質問を見て思った事はですね、『福山さんは頭がいいから別に就活は困らないだろうな、だから特にアドバイスはいらないんじゃないかな。仮に1回ぐらい就活失敗しても何とかなる人なのでは』という事でした。」

福山「ありがとうございます。」

ヨコオ「だからもう、僕は質問に答えなくていい気がします。」

インタビュー、オワリ

……は流石に企画倒れ。

福山「あくまで私を通して他の方にも、というところがメインなので(笑)。」

全員を信じるなとは?

ヨコオ「じゃあ、最初に書いておいて欲しい事があって。いろんな学生さんにも言ってるんですけど『20代までは何も知らない若者。経験がないからそいつの言うことは信じるな。30歳以上はそいつがやってきたことを肯定した経験談しか言わない老人だから信じるな。つまり全員を信じるな』っていうメッセージで。つまり、今から僕が話す話を基本的には信じないでほしいというところを、まずお伝えしたいです。」

福山「そのお話を読んでいて思ったんですが、ヨコオさんの意図としては信じるなは、相手の話を聞かないということではなさそうだなと勝手に想像していて。」

ヨコオ「似てますけどね、その二つ(笑)」

福山「とはいえ、全く他人からのアドバイスなしに一人だけで成長するのは相当難しいなと感じています。なので、体験談や自己肯定などのバイアス部分を抜いて、自分の中で参考にする方法などはありますか?」

ヨコオ「僕は、誰かから教わったり、教えるのがすごい下手なんですよね。どうしたらいいのかなっていうのは悩んでるんですけど。」

ヨコオ「何もかも信じない、というか、システム的に全て平等に信じないっていうことを割と徹底したいなと思っているんですよね。それは若い人であれ、先輩であれ、自分であれ、基本的には信じないっていう。」

ヨコオ「エンタメ業界っていうのはお客様に何かお届けする仕事です。お客様は一意ではない複数のお客様で、違う感性を持ってる。つまり、誰かにとっては正解だけど誰かにとっては不正解っていうのがエンタメ業界で作ることの実情だと僕は思っているんです。」

ヨコオ「だから、何か正解がある事を前提にした、何かしらの理論めいたことっていうのが通用すると思えないっていうのがまず個人的意見です。」

ヨコオ「だからお客様がたくさんいて、何か一つの正解だと思っても不正解の人がいる以上それを丸呑みしちゃ駄目だっていうのが前提としてある。」

ヨコオ「誰かの意見を聞いて、一つの正解だと思っても、他に不正解と感じる人がいる以上それを丸呑みしちゃ駄目だっていうのが前提としてある。」

─── 「なるほど」と思うと同時に、意見を信じ込まないことの難しさを感じます。特に経験談がセットの場合はそれっぽく聞こえて、説得力があるように思えてしまいます。

ヨコオ「人から聞いたアドバイスとか聞いた話は、信じるというより、インデックス化しておくっていう方が近くて。そういう情報もあるよね、そういう意見もあるよねっていうふうに引き出しの中に入れて終わりっていう感じですね。」

今回のお話をうけて

都度、末尾に記事内で伺ったお話に対する感想や考えなどをまとめています。
何も知らない、経験のない20代の考えですがお付き合いください。

ヨコオさんから回答を聞いた上で書いているので、何とでも言えてしまいますが、自分がふんわりと感じていたことと概ね同じだったなと思いました。ただ、それと同時にそれを具体的な言葉に落とし込めていなかったなとも思います。

ヨコオさんのインデックス化というスタンスは難しくもあると感じていて、一つの課題に対して複数の意見が存在することになるので、適当だと思われる意見を参考にしたりしなかったりを都度判断する必要があります。優柔不断だったり、判断できるだけの知識や経験がないなど色々と難しさの要因はありそうな気がします。

ヨコオさんのスタンスを取り入れてみようかなぁと思った際は、自分が納得、理解できない意見を捨てないことから始めると取っ付きやすいかもしれません。納得できる意見は勝手に拾っていますから、自分の中で不正解な意見を拾うことが第一歩で、そこから偏りを減らすのが良さそうに思えます。

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福山
ライター

福山

インターンとして執筆を行っている情報系の大学院生です。ゲーム業界への就職を目指す当事者として、業界に興味を持つ皆様のお役に立つ記事をお届けしていきたいと思います。 大学院ではカラーユニバーサルデザインやデザイン工程でのコミュニケーションについて研究しています。

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