〈ゲーム業界リレーインタビュー〉第2回 小俣泰明(アルサーガパートナーズ株式会社 代表取締役社長) - ガメモ

〈ゲーム業界リレーインタビュー〉第2回 小俣泰明(アルサーガパートナーズ株式会社 代表取締役社長) - ガメモ

2016年に設立されたアルサーガパートナーズは、「最高品質を最速で」をコンセプトにスマホアプリからディープラーニングまでIT領域全般を得意とする開発会社。技術力の高いエンジニア集団として、右肩上がりの成長を遂げている。同社の代表兼CTOである小俣泰明氏、そしてゲーム業界で人材事業、ビジネス・マッチング、コミュニティサービスを手掛ける竹下和宏の対談を通じ、アルサーガパートナーズの人材育成方針、高い技術力を支える哲学をひもとく。

竹下例えばアルサーガパートナーズが開発の仕事を受託する際、相手先のフロントに立つ方や経営者の中にはあまりITに詳しくない方もいると思います。その方々にわかりやすい説明をしつつ、実際に開発に入ったら社内の方々にも先方の要求を伝えていく。

つまり、先方の意思決定層の希望を引き出してサービスとして提案する要素と、社内のオペレーションを両方担っています。スキルはもちろん、こうした高度なコミュニケーション能力はどのように培われたのでしょう。

小俣心がけているのは、質問しないこと。我々はITのプロですから、開発を依頼されたら「どんなものがいいですか?」と質問することはしません。回答の選択肢は無限大ですから。
そうではなく、「こうしたほうがいいんじゃないですか?」もしくは「この2案があります。どちらが良いですか」と提示したほうが、先方も選択しやすいですよね。「どうしたらいいですか?」と全部聞いてしまえば楽ですが、それでは我々の価値がない。
質問せず、プロとしての提案をするよう心がけています。

技術力はいつの時代も需要がある。技術力に特化した集団を目指して

 ――アルサーガパートナーズが目指すビジネスモデルについてお聞かせください。

小俣死ぬまで開発しつづけることを目指しています。というのも、ITサービスって7年くらいで大体廃れてしまうんです。でも、技術力はいつの時代も需要がありますよね。我々はあくまで技術力に特化した集団として、技術を磨き続ける。それが、やりがいのある仕事にたどりつくための最善の方法だと思っています。

 ――スタッフ採用時に最も重視していることは?

小俣ひと言で言うと、好奇心ですね。入社前から、ウチの会社に思い入れもないのに「会社に貢献します」なんて言われてもピンとこないじゃないですか。それよりも「ガンダムの型式全部言えます」みたいな、オタクと紙一重なくらいの好奇心を持った方を採用したいと思っています。

 ――ひとつのことを突き詰める好奇心でしょうか。それとも、幅広くいろいろな物事に興味を持つという意味での好奇心でしょうか。

小俣ひとつのことを突き詰めていくと、ひとつじゃ全然終わらなくなるんですよ。
例えば開発なら、プログラミングだけ書ければいいというわけではなくて。設計する力、ツールを使いこなす力、場合によってはデザインの知識も必要になります。ひとつのことを突き詰めると、いろいろなことに好奇心が湧いてくる。
ですから、高い好奇心を持つ人が強いんです。経営者が、その人の好奇心を強くすることはできません。ですから、採用する時には好奇心があるかどうかを判断基準にしています。

竹下確かに好奇心がある人のほうが、確実に伸びますよね。

小俣もちろん、褒められるから頑張るという人もいるでしょう。でも、それは本当の好奇心ではないんです。要は、やっているかやらされているか。昔は、首根っこをつかんで「お前、徹夜でやれよ」というマネジメントもまかり通っていましたが、それは恐怖政治ですよね。『北斗の拳』のラオウのマネジメントです(笑)。
やる気を掘り起こすのは難しいですが、好奇心があるスタッフなら成長する可能性も非常に高くなります。

竹下そういった方々が、自発的に新しいものを生み出すこともあるのでしょうか。

小俣業務外で、サービスやアプリを作る人は普通にいますね。面白いチャットボットを作った社員がいたので、出資して事業化したケースもあります。

竹下

優秀なエンジニアは、サンデープログラミングで自分の好きなものを開発しますよね。そういう方も、会社として積極的に応援されているのでしょうか。

小俣応援しますよ。僕自身、NTTコミュニケーション時代に作ったスマホアプリが、雑誌やウェブで紹介されたことがあります。趣味でアプリを開発するのも、結局は好奇心の延長線じゃないですか。好奇心もさらに広がりますし、スキルにもつながるので奨励しています。

 ――先ほどマネジメントの話が出ましたが、アルサーガパートナーズではどのようなマネジメント体制を取っているのでしょうか。

小俣上司が2人いる体制にしています。1人は各プロジェクトのマネージャー、もう1人は各部門のマネージャーです。プロジェクトマネージャーはプロジェクトを円滑にする環境を作り、部門のマネージャーは社員がスキルアップできる環境を作りるという感じで、それぞれ目的が違います。
この方式は、けっこう良いんです。弊社ではあまりないことですが、例えばプロジェクトマネージャーと馬が合わなくても、その人には「他のチームに移りたいんです」とは言いづらいじゃないですか。

竹下確かに……。

小俣でも部門のマネージャーに話せば、「じゃあ他のプロジェクトに移そうか」となります。逆にそのプロジェクトが好きで、もっとほかの役割にもチャレンジしたいとなれば、プロジェクトマネージャーに相談することも可能です。2人の上司にチェックされるというよりは、両方を頼れる組織構造になっています。

 ――他にも、小俣さんのマネジメント哲学があれば教えてください。

小俣たくさんあるので、挙げるときりがないのですが……。例えば、マネージャーよりも専任のエンジニアの給料を高くする、とか。

竹下素晴らしいですが、難度が高そうですね。

小俣そういう気持ちを持てる人間じゃないと、マネージャーにはなれないので。

 ──そこには、エンジニア第一という方針があるのでしょうか。

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ゲーミフィケーションの力でITサービスに変革をもたらしたい

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