〈ゲーム業界リレーインタビュー〉第2回 小俣泰明(アルサーガパートナーズ株式会社 代表取締役社長) - ガメモ
2016年に設立されたアルサーガパートナーズは、「最高品質を最速で」をコンセプトにスマホアプリからディープラーニングまでIT領域全般を得意とする開発会社。技術力の高いエンジニア集団として、右肩上がりの成長を遂げている。同社の代表兼CTOである小俣泰明氏、そしてゲーム業界で人材事業、ビジネス・マッチング、コミュニティサービスを手掛ける竹下和宏の対談を通じ、アルサーガパートナーズの人材育成方針、高い技術力を支える哲学をひもとく。
竹下:ゲームの開発、IPの創出とともに、ゲーミフィケーションの力で世の中のITサービスを変革したいという考えもあるのでしょうか。
小俣:
そうですね。我々は、ゲームとは無関係の大手不動産会社、大手医療関係企業の案件も受託しています。そういった企業のサービスでも、ゲーミフィケーション要素があったほうが継続率が上がったり、サービスの接触頻度が上がったりします。そういったノウハウを提供することでゲーミフィケーションの真価を知っていただけますし、我々のような会社が生き残る道にもなるのではないかと思っています。
竹下:数年後、アルサーガパートナーズがゲームを作るとしたら、どんなタイトルが考えられますか?
小俣:ゲーム開発の基本は、運用なんですよね。定期的に改善しつづけないと、ユーザーは離れていってしまいます。運用をしっかりやっていくには、ある程度しっかり利益を生み出さないと成立しません。ですから、一定以上の売り上げが立ち、その費用で運営する人たちの給料をまかなえて、長く運営しつづけられる状況を作りたい。目指すところは、そこですね。
――一度、仕組みを作ってしまえば、例えば小俣さんが引退されてもゲームは続くということでしょうか。
小俣:いえ、僕は手塚治虫先生を尊敬しているので、引退するのは死ぬ時だと思っています。やっぱり人間らしく生きるって、自分が必要とされている状況だと思っていて。僕らがゲームを作って生活費を稼げて、ユーザーも満足している状況を作りたい。その関係性が、ユーザーにとっても運営にとっても一番幸せだと思うんです。
スマホゲームは、運営とユーザーの戦いみたいなところがあるじゃないですか。そのせめぎ合いが楽しいゲームは面白いし、そこで経済圏も成り立ちます。そういう幸せな状況を作りたいんですよね。
竹下:お話を聞けば聞くほど、アルサーガパートナーズはエンジニアにとって理想的な会社だなと思います。
小俣:ITサービスもゲームも、ユーザーの心理を掴むというところでは大差ありませんよね。ゲームを作れる人は他のサービスも作れますし、サービスを作れる人はゲームを作れます。好奇心がある方にとっては、弊社の仕事はものすごく楽しいと思います。
――最後に、ゲーム業界を目指す方に向けてメッセージをお願いします。
小俣:夢のある話もしましたが、やっぱりスマホゲーム業界の現状は厳しいのも事実です。業績が落ち込んでいる企業も多く、絵師さんもかつてのように引く手あまたではありません。ゲーム系専門学校を卒業しても、一般企業に就職するよう諭される人も多いでしょう。ですから「ゲーム業界は楽しいから、入ったほうがいいよ」と言いすぎるのも良くないと思っていて、今は、現状を正しく伝えることが重要だと思っています。
とはいえ、かつて就職氷河期だった時期に就職できなかった方がずっと頑張りつづけた結果、今は返り咲いているという現状もあります。ですから、たとえゲーム以外の仕事に就いても、そこにはゲームに必要な要素がちゃんとあるんだと意識して、そこで仕事をしつづけて機を待つという考え方もあるのではないかと思います。
竹下:確かにそうですよね。ただ、今後もスマホゲームがなくなることはないでしょう。いずれチャンスが来るので、その時に下準備ができているかが重要です。幻想を抱かず、スキルを身につけておくのが良いのではないかと思います。うまく凌いで次のチャンスにつなげてほしいですね。
小俣:そうですね。
竹下:好奇心のある人材を一から育て、マネジメントによってスキルを高めるアルサーガパートナーズの理念に、我々も共感しました。人材事業を担う我々も、ぜひアルサーガパートナーズとともにゲーム業界に貢献できたらうれしいです。
アルサーガ パートナーズ株式会社 :https://www.arsaga.jp/
株式会社コンフィデンス お問い合わせ窓口 :https://confidence-inc.jp/contact-public
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