ゲームアクセシビリティ事例集｜具体的な機能例から学び方までを紹介！

ゲームにおいて、ビジュアルと並んで重要なサウンド、音声に関する機能です。ビジュアル表現を代替する機能もこの分類に含まれています。

音声の出力方法には様々な手法がありますが、モノラル音声を用いることでアクセシビリティが向上する場合があります。

例えば、左右で音の聞こえ方に違いがある場合です。片側からしか重要なサウンドエフェクトが鳴っていない場合、ゲームプレイに必要な情報を得ることができません。

モノラル音声は、左右の音が同じになるのでこの問題を解決できます。

モノラルとステレオの違いについて、分かりやすく解説しているサイトです。
違いを聞き比べられる音源もあるので、気になる方はご覧ください。

モノラル音声と同様に、3Dオーディオも特定のプレイヤーにとっては非常に便利な機能です。視覚障害があるプレイヤーであっても、3Dオーディオによって周辺環境を知ることができます。

また、一般的なプレイヤーにとっても没入感を高める要素になります。

*視聴デバイスの音声出力がモノラルの場合、聞こえ方が異なる場合があります。

 

基本的な設定の一つではありますが、重要なアクセシビリティ機能でもあります。

プレイヤーそれぞれに最適な音量があるので、調節できることは快適なゲームプレイに繋がります。また、サウンドエフェクトやキャラクターのボイスなどを個別に設定できるとより快適になります。

ゲーム中にポップアップするメニューなどを読み上げる機能です。これによって、どのような内容が表示されているのかを知ることができます。

出典：『The Last of Us Part II』
* グロテスクな表現を含みます。

 

視覚情報を音声やコントローラーの振動を通じて伝えることで、視覚のみの情報提示になることを回避する機能です。

『The Last of Us Part II』では、登れる場所や通り抜けられる場所に近づくと音響キューが再生される機能があります。

出典：『The Last of Us Part II』

 

聴覚障がい者向けに字幕やキャプションが用いられていますが、ゲームにおいてもこの設定は重要です。また、単純に表示するだけでなく、大きさ、文字の色、背景色などを変更できれば、様々な需要に応えることができます。

出典：『The Last of Us Part II』

 

コントローラーなどの入力デバイスに関する設定や、特定の操作を別の操作方法に置き換えるなどの機能が含まれます。

最近ではかなり一般的な機能となっていますが、プレイヤーが操作のボタン割り当てを変更できることはアクセシビリティに大きく貢献します。ボタンだけでなく、スティックの感度や向きについても設定できる場合もあります。これによってプレイヤーごとに最適な入力方法に近づけることができます。

出典：『The Last of Us Part II』

 

コントローラーのボタンを連打・同時押し・押し続けるなどの操作は、身体的・認知的な障害があるプレイヤーにとって難しい場合があります。

これに対して、『ゴッド・オブ・ウォー　ラグナロク』では、連打の代わりにボタンを押し続けることで対応できるような設定を用意しています。