【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】学生へのアドバイス、あなたの成し遂げたいことは何? 河野一聡#7

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】学生へのアドバイス、あなたの成し遂げたいことは何? 河野一聡#7

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】学生へのアドバイス、あなたの成し遂げたいことは何? 河野一聡#7

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  1. 1学生へのアドバイス
  2. 2志をどこまで考えるのか
  3. 3志は何度も考えないといけない
  4. 4今回のお話をうけて

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【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー第二弾】 世界中の人に感動を与えたい エースコンバットシリーズブランドディレクター、河野一聡#1のイメージ
【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー第二弾】 世界中の人に感動を与えたい エースコンバットシリーズブランドディレクター、河野一聡#1

学生へのアドバイス

最後に学生に向けたメッセージとして、プロデューサーなどの経営やプロマネ、クリエイターとしての方向性に限らない共通したアドバイスを貰うことができた。

河野様(以下、河野と表記)「なんか、おじさんの説教みたいで気持ち悪いですけど、自分の志とは何なのかをきちんと考えて言語化して自分の中に打ち立てた方が良いと思うんです。」

河野「そこがあやふやだと正直アドバイスしにくいというか、アドバイスも無駄になっちゃうんですよね。」

河野「学生さんにしても、何を成し遂げたいのかがすごく知りたい。僕の場合だったら、自分たちの生み出したもので世界中の人たちを驚かせて感動させたい。」

ただし、その志というのはプロデューサーになりたい、ディレクターになりたいなどの何かになりたいといった話ではない。この河野さんの志についての考え方は、詳しくまとめた記事を書いている。理解しきれてないな、もっと知りたいなという場合はそちらを参照してほしい。

河野「有名ディレクターになりたいと思っても、それは僕みたいに自分のコンテンツに世界の人が感動して色々驚いてくれる瞬間が大好きなんですという話かもしれない。もしくは有名になってちやほやされたいんです、かもしれない。」

河野「少なくとも業界に入ってくるために、僕はこの業界で何を成し遂げるんだっていう最初の志はしっかり自分でも持っていて口にした方が良いです。本人の受け答えも変わってくるし、成長速度も変わってくると思うんですよね。」

志をどこまで考えるのか

福山「では、自分が成し遂げたいことというのは、どのくらいまで粒度を細かくするべきなのでしょうか。例えば私は、自分のゲーム体験を誰かに話したくなるようなゲームが作りたいです、とかになると思います。」

河野どれぐらいの粒度っていうよりは、どれぐらい本音でどれぐらいそれを自分が信じられるかという話だと思うんです。」

河野「福山さんがおっしゃった内容であれば、福山さんはチームの一員で、メインのディレクターがいる。それで出来上がったものがそうなっていれば大丈夫なの?って。」

福山「必ずしも自分が統括する立場である必要はないと思っていますね。」

河野「そうすると、とにかく人に伝えたくなるようなゲームのゲーム作りに参加して貢献したいが本音で、それを信じられて、何としても成し遂げるんだっていう話になれば言動や選択が変わると思うんですよね。」

河野「就職活動で会社を選ぶときも、会社のブランドだけとかじゃなくてどういうゲームを作る会社かどうかも気にしますよね。」

河野「例えばアニメ系IPのゲームとかも、あれ凄いよって友達に伝えたりするわけじゃないですか。本当にアニメみたいな迫力で動くんだよって。そうやって人が伝えたくなるようなゲームって題材を問わず作れますよね。でも、いやいやそうじゃなくて、実は自分たちの完全オリジナルの世界観でそういうことがしたいんだと話が変わってきます。」

河野「そういうふうに志の部分を自分の本音として、具体的な言語として本当に信じられるものにまで突き詰めたほうが良いなって。」

志は何度も考えないといけない

河野「自分たちの提示する世界観の中でお客さんが没頭して人に伝えたくなるゲームが望みでしたとなると、就職するときにそういうオリジナルゲームに積極的な会社だったり、オリジナルが強い会社に行くべきだとか、そうなりますよね。」

河野「本当に志の部分って何回も何回も考えなきゃいけないところだと思っていて、時間をかけてずっと考えて、自分の中でこれが本音で、これが本当に成し遂げたいんだっていうところまで考え続けて欲しいなと思います。僕は自分の志に気付いたのがけっこう後だったので。」

河野「人に伝えたくなるゲームを作ることだっていうときに、実は人に伝えたくなることを成し遂げることができれば幸せで、マーケターだったり、プロデューサーとしてゲームを仕掛けて、結果、お客様が人に伝えてくれている現象を目にしたときに、『俺、成し遂げた』って思えるじゃんみたいなこともあると思うんです。ゲーム開発だけがゲームを作っているわけではないので。ゲームを作るということも本音だと感じているのなら、じゃあ具体的にどういういう関わり方が本音なんだろうって深堀していくことが重要だと思います。だから粒度ではなく、深度ですね」

今回のお話をうけて

何がやりたいの?といった質問は就職活動で何度も受けることになります。今回、例示として私のものを河野さんなりに深めていただきましたが、正直に言うと綺麗事に寄せてしまっていたのかなと思いました。

嘘ではないし、本当に思っていることではあるものの、本気で信じてブレないようにいられるものですか?と聞かれると怪しいなと思い始めました。ただ、内定を得るということを考えると、その志を言葉にしたときに相手が受ける印象は考慮しないといけないなとも思います。綺麗さを求めすぎている気もしますが。

今回のインタビューと記事執筆を通じて、自分がやりたいことを表層的ではない所までしっかりと考える機会にもなりました。

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福山
ライター

福山

インターンとして執筆を行っている情報系の大学院生です。ゲーム業界への就職を目指す当事者として、業界に興味を持つ皆様のお役に立つ記事をお届けしていきたいと思います。 大学院ではカラーユニバーサルデザインやデザイン工程でのコミュニケーションについて研究しています。

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