【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】学生へのアドバイス、志のメリットと本音を知るには 河野一聡#8

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】学生へのアドバイス、志のメリットと本音を知るには 河野一聡#8

【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】学生へのアドバイス、志のメリットと本音を知るには 河野一聡#8

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  1. 1本気で信じられる志があると
  2. 2本音を探るには
  3. 3本音が行動に出るとは
  4. 4河野さんが学生に伝えたいこと
  5. 5今回のインタビューをうけて

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【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー第二弾】 世界中の人に感動を与えたい エースコンバットシリーズブランドディレクター、河野一聡#1のイメージ
【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー第二弾】 世界中の人に感動を与えたい エースコンバットシリーズブランドディレクター、河野一聡#1

本気で信じられる志があると

志を明確に言語化し、本音で信じられるような状況になったときの利点についても教えていただいた。

河野様(以下、河野と表記)「思うようにいかないことがあったりとかトラブルが起こったときに、志の立ち位置を確認することで楽になる。『俺が一番だ、最高のゲームを作ってやるぜ』って最初はそれで良いと思うんですけど、最高のゲームって何?とかどういう状態を作りたいのかが言語化されて志としてあるとやっぱり上手くいくんですよね。」

この考え方は、驚いて感動してもらいたいという志に河野さんが気付いたとき、色々な問題やトラブルに出会っても楽になったという実体験に基づいている。河野さん曰く、自分の中で方針を立てるときに迷いにくくなったからだそうだ。

河野本気で信じてることがあるので、その表面上の問題にとらわれにくくなくなったという感じ。究極を言うと、職種だったりとか、立場とか役職だったりに執着しなくなる。もちろん、人間ですからより良く暮らしたいとは思いますし、僕は煩悩も欲もあります。けれど極限の状態になったときに、なにを自身の行動の指針にするかという話です。業界に入ってくる学生さんにはまだ早い話かもしれないですけど。」

河野「自分の思っているポジションや立場じゃないとか、自分が行き詰ったりとか、会社ですし当然いろんなことが起こるんですけど、志を自分で認識できていると心の立ち位置がはっきりしてくる。そうなると可能性も拡がってくる。」

河野「この仕事でも、この業務でも、俺は世界中の人を感動させることはできるなと物事の捉え方が変わってくる。まあ、その結果、いまは欲が出すぎていろいろ仕事が増えてしまったことを反省しているんですが。功罪ある話になってしまいましたね。」

本音を探るには

河野「小山さんと同じく梅澤先生に習った時期が僕も数年あって、梅澤先生の言葉でなるほどなって思ったのが、『人間の本音は行動に出るんですよ』という話で。」

河野「僕の行動指針だったりとか、チームビルドとかいろんなことを考えるときに必ず出てくる言葉なんですけど、人間は本音と建前をもっているんですそして建前はいくらでも言えるんですよ。」

─── この言葉を否定できる人間はそうそう居ないと思います。人がどう思っているかを言葉から見出すことは非常に困難で、何なら自分の言葉からさえ本音を引き出せないなんてことも多々あるでしょう。だからブレない志を立てることが難しいのですが。

河野「その人の本音を探るのは本当に難しいと思っていたんですけど、本音は行動に出るんですよって言われた時にそういうことだったんだって得心がいったんです。」

本音が行動に出るとは

河野「僕は残念ながら喫煙者なんですけど、タバコやめたいタバコやめたいとか言ってるんです。でも止めてないし吸ってます。最近中年太りしてきたし痩せなきゃとかも言ってるんですよ。でも普通にご飯たくさん食べてるんです。」

河野本当にタバコを止めたいんだったら、止める行動に出るはずなんですよ。だから本音じゃなくて建て前なんでしょう。残念ながらとかいうのも建前で言ってしまっている。志の話もそうで、面談とかで『志は?成し遂げたいことは?』って聞いた時にいろんな夢を熱心に語ってくれたりするんですけど、そのために何か行動してきた事実はありますかと聞いたら、実は一切動いてないってこともあるんですよ。」

河野そうすると、その志は建前になります。本人は自覚してないかもしれないけど、僕は本音じゃないなと感じますね。」

河野「ゲーム業界を目指す人たち、学生さんたちが勉強しているっていうのは行動に出ているじゃないですか。彼らも本気でゲーム業界に入りたいのは本音です。でも入ってからその後とかですよね。ゲーム業界に入るのは本音で行動に現れていた。けれど入るの入口で志ではないですよね。例えば、僕は志を実現するために世界を飛び回っての人にヒアリングしたり、調査したり、やっぱり行動に出ていました。本音だからとんでもないスケジュールにも耐えられたんだと思います。」

河野さんが学生に伝えたいこと

河野学生さんたちに伝えたいのは、志を持ってほしいし成し遂げたいことを言語化してほしいです。そしてそれが本音であって欲しい。本音かどうか判定するポイントとしては、本当に自分がそういう行動に出ている事実があるかということになります。全部つながっている話なんです。

今回のインタビューをうけて

小山さんのインタビューでも感じたことではありますが、自身の考えの浅さや未熟さを痛感しました。まだ働いてすらいない学生なので当然ではありますが、これから向き合っていかなければいけないことです。

特に志に関してはインタビュー時の理解が非常に浅く、記事するにあたって苦労することになりました。言葉にするために、何度もインタビューの中身を確認することで、理解も深められ、自身の考え方にも繋げられたと感じていて、非常に有意義な機会でした。その理解を皆さんにお届けできていれば良いなと思います。

また、今回はコミュニケーションやディレクションといった点が中心になりました。それらに対して持っていた疑問や不安に回答を得られ、何をすべきかまで提示していただけたので、同じようなことを考えていた人の参考になる部分が少しでもあれば嬉しいです。

河野さんのインタビュー自体は本記事で最後になりますが、自分の志を考えるにあたって、疑問になりそうなこととそれに対する回答をまとめた記事があります。

自分なりに志を考えてみたい、もっとしっかり理解したいという方は是非読んでみてください!

それでは、次のインタビュー企画も楽しみにお待ちください!
引き続きよろしくお願いします。

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【ゲームプロデューサーを目指す学生がクリエイターにインタビュー】学生へのアドバイス、あなたの成し遂げたいことは何? 河野一聡#7
福山
ライター

福山

インターンとして執筆を行っている情報系の大学院生です。ゲーム業界への就職を目指す当事者として、業界に興味を持つ皆様のお役に立つ記事をお届けしていきたいと思います。 大学院ではカラーユニバーサルデザインやデザイン工程でのコミュニケーションについて研究しています。

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