ゲーム業界に転職できる?30代未経験者のための具体的な戦略

ゲーム業界への転職を考えている30代の方へ。未経験からでも、具体的な戦略と努力次第でゲーム業界への扉は開けます。
この記事では、ゲーム業界の現状、転職活動のステップ、求められるスキルなどを解説します。ゲーム業界で新たなキャリアを築きたい方は、ぜひご覧ください。
ゲーム業界とは?
ゲーム業界とは、ゲームソフトやゲーム機を企画・開発し、販売する業界のことです。
近年では、eスポーツの盛り上がりやVR/AR技術の発展に伴い、さらに注目を集める業界となっています。
ゲームの種類として、主に「家庭用ゲーム」「PCゲーム」「モバイルゲーム(スマートフォンなどの端末を使用するゲーム)」に分けられます。
ゲーム業界は市場を拡大しており、「ファミ通ゲーム白書2024」によると2023年の日本国内ゲーム市場規模は、前年比4.6%増の2兆1255億円と推計されています。この中でも、スマートフォンが広く普及したこともあり、ゲーム市場はモバイルゲームがけん引しています。
ゲーム業界の仕事は、ゲームの企画から開発、販売まで、多岐にわたります。
ゲームのアイデアを考え出すゲームプランナー、キャラクターや背景のデザインを担当するゲームデザイナー、ゲームのプログラムを作成するゲームプログラマーなどが主な職種です。
30代での転職は難しい?実際の求人状況
30代での転職は、20代に比べてハードルが高いと感じる人もいるかもしれません。実際に、ゲーム業界の制作現場は、経験者優遇の中途採用が多い傾向にあるのが現状です。
しかし、30代ならではの経験やスキルは、企業から高く評価されることもあります。未経験からでも、適切なスキルと強みがあれば、十分に活躍できる可能性があります。
ゲーム業界にはさまざまな職種があります。
まずはどの職種に関心があるのか、自分の強みを活かせる職種はあるか、ゲーム業界で何をしたいか、などを整理しましょう。
ゲーム業界への転職では、開発職(プログラマー、エンジニアなど)は高度な専門スキルが求められるため、未経験からの求人は多くはありません。一方で、クリエイティブ職(デザイナー、プランナーなど)であれば、求人数も多く、未経験からでも挑戦しやすいケースがあります。
「転職市場予測」では、クリエイティブ職の求人数は引き続き高い水準を保つ予想であり、特に「UI/UXデザイナー」のニーズが高くなると見込んでいます。
クリエイティブ職の場合、経験よりもアイデアやセンス、熱意を重視される傾向があります。デザイン、イラスト、物語作りなど、さまざまなバックグラウンドを持つ人材を求めている企業が多いため、ゲーム業界以外からの転職者も多くいます。
新卒採用だけでなく、中途採用でも充実した研修制度を用意している企業もあるため、企業研究をしっかりと行うと良いでしょう。
30代未経験者におすすめの職種9選
30代のゲーム業界未経験者でも、転職のしやすい職種があります。
ゲーム業界を「企画・マネジメント職」「制作・開発職」「宣伝・営業職」の3つに分けて、おすすめの職種を9つ解説します。
職種によって、求められるスキルは異なります。
それぞれの職種に応じて、必要なスキルをバランスよく身に付けることが、転職成功への鍵です。
企画・マネジメント職
「企画・マネジメント職」は、ゲームの全体的な企画やプロジェクトの進行を担当する職種です。ゲームの方向性を決め、チームをまとめる役割が求められます。
未経験でも他業界の企画・管理経験が活かせることがあります。
プロジェクトマネージャー・プロデューサー
ゲームを作るチーム全体のスケジュールや予算を管理し、プロジェクトがスムーズに進むように調整する仕事です。他の業界でプロジェクト管理やチームリーダーの経験があれば、そのスキルを活かすことができます。
求められるスキルとしては、スケジュール管理やコスト管理、リソース配分などのプロジェクト全体を統括する能力が挙げられます。複数の部署や外部パートナーと連携しながら全体の進行を調整する力が求められるため、リーダーシップと調整能力も重要です。
他にも、ゲームの販売戦略やターゲット市場を理解し、ゲームの企画や展開を適切に導くためのマーケティングスキルが求められます。
ゲームの技術的な知識がなくても、管理や調整が得意な人には向いています。30代ならではの仕事経験が役に立ちやすい職種です。
ゲームプランナー
ゲームの企画を考える仕事です。ゲームのシステムやストーリーのアイデアを出して、企画書を作ります。
過去に他の業界で企画やマーケティングの経験があれば、転職のチャンスがあるでしょう。
ゲームプランナーには、ゲームのシステムやストーリー、キャラクター、レベルデザインなど、ゲーム全体の構造を企画・設計する力が必要です。
また、ユーザーの行動やプレイデータを分析し、それに基づいてゲームを改善するためのデータ分析能力も重要です。
ゲームプランナーは、クリエイティブなアイデアを考えるのが得意な人におすすめです。プレゼン能力や文章力も求められるので、それらの経験がある人には有利です。
制作・開発職
「制作・開発職」は、ゲームの制作に直接携わる職種です。
技術的なスキルがあれば未経験でもチャレンジ可能な職種を4つ解説します。
UI/UXデザイナー
ユーザーがゲームを操作しやすく感じる画面レイアウトやデザインを作る仕事です。デザインやユーザー体験の知識があれば、未経験でも挑戦可能です
「30代での転職は難しい?実際の求人状況」でも紹介していた職業で、2024年現在ニーズの高い職種です。
他の業界でUI/UXデザインの経験があれば、そのスキルはゲーム業界でも活かすことができます。また、デザインツールの使い方を習得すれば、未経験者でもチャンスが広がります。
グラフィックデザイナー
ゲームのビジュアルやキャラクターデザインを担当します。デザインの技術を持っていればゲーム業界未経験でも挑戦可能です。
Adobe Photoshop、Illustratorなどのグラフィックデザインスキルや、Blender、Mayaなどの2D・3Dモデリングスキルが求められます。
アート系のスキルやソフトの操作に自信がある人に向いています。
デザイン経験がある人にとって、ゲーム業界のクリエイティブ職は魅力的であり、アートやデザインのスキルが評価されやすい職種です。
デバッガー・テスター
ゲームの品質を確認し、バグを見つける役割を担います。QA(Quality Assurance)や品質管理と呼ばれることもあります。
主な作業は、ゲームをプレイしながらバグ(不具合)を見つけて報告することです。プログラミングなどの専門知識がなくても、ゲームに関心があり、細部に注意を払うスキルがあれば始められます。
ゲーム業界での最初のキャリアとしても向いていて、経験を積むことで別の職種にステップアップすることも可能です。
ローカライズコーディネーター
ゲームやソフトウェアなどを、他の国に向けて翻訳、仕様変更をする仕事です。英語や他の言語に強みがある人に向いています。
翻訳や文章を書くのが得意な人には、ゲームのテキストやセリフを担当するチャンスがあります。
語学力やライティングスキルを活かせるので、他の業界での経験があってもスムーズに転職しやすい点がおすすめです。
宣伝・営業職
「宣伝・営業職」は、ゲームを広く宣伝し、ビジネスを拡大する職種です。
マーケティングや営業、ユーザーとのコミュニケーションを担当し、他業界の営業やマーケティングの経験が非常に役立ちます。
マーケティング・PR
ゲームのプロモーション活動を行う仕事です。SNSやイベントでゲームを宣伝したり、広告キャンペーンを企画したりします。
他業界でのマーケティングやPRの経験がある場合、スキルをそのまま活かせます。業界未経験でも比較的スムーズに、ゲーム業界に転職できるでしょう。
「ファミ通ゲーム白書2024」よりhttps://www.famitsu.com/article/202408/15119