ゼロから『エルシャダイ』の制作に関わった二人が再会! 『エルシャダイ』の10年とマルチクリエイター・竹安佐和記のこれからについて訊く!-第5回

ゼロから『エルシャダイ』の制作に関わった二人が再会! 『エルシャダイ』の10年とマルチクリエイター・竹安佐和記のこれからについて訊く!-第5回

<第5回目>「そんな装備で大丈夫か?」「大丈夫だ、問題ない」など印象的なセリフ、独特の世界観、魅力的なキャラクターたちが話題を呼んだ『エルシャダイ』の立ち上げからスタジオの解散までを知る竹安佐和記氏が、今だから話せる『エルシャダイ』の真実。その後の10年間と、これから竹安氏が目指す未来について話を伺った。(聞き手:コンフィデンス 取締役 竹下和広)

株式会社crim代表取締役 竹安佐和記

株式会社crim
代表取締役 竹安佐和記


カプコン第4開発部にて『Devil May Cry』や『鉄騎』、クローバースタジオでは『大神』の開発に関わったのち、株式会社crimを設立。ディレクター兼キャラクターデザイナーとして『エルシャダイ』を制作。また、スタジオ解散後、『エルシャダイ』の著作権を取得。現在小説Elshaddaiセタ記の執筆、Steam版Elshaddaiの開発中。

竹下 和広氏

株式会社コンフィデンス
取締役 竹下 和広


 ゲーム業界黎明期のSNKに入社し、同社欧州事務所代表に就任。その後、サミー、アクレイム、イグニッション・エンターテイメント・リミテッドで海外での実績を重ね、2011年、ゼネラルマネージャーとして竹安佐和記氏とともに『エルシャダイ』を制作、発表。現在は、コンフィデンスでゲームのトータル・ソリューション事業に携わっている。

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あれから10年――。「そんな装備で大丈夫か?」「大丈夫だ、問題ない」など印象的なセリフ、独特の世界観、魅力的なキャラクターたちが話題を呼んだ『エルシャダイ』の立ち上げからスタジオの解散までを知る竹安佐和記氏が、今だから話せる『エルシャダイ』の真実。その後の10年間と、これから竹安氏が目指す未来について話を伺った。(聞き手:コンフィデンス 取締役 竹下和広)
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第5回 - E3会場のウエストホールの花道が『エルシャダイ』のポップだけになった裏事情

竹下和広(以下 竹下):そんな感じでエルシャダイの開発は紆余曲折で進む訳ですが、第一回目の転機は、2010年のE3(Electronic Entertainment Expo)だったと思います。そこで一枚、懐かしい写真を見つけました。

3タイトル出展する為に、準備をして、お金も掛けていました。会場は憧れのウエストホールでした。ホールに続く花道があったのですが、そこに巨大なポップを3タイトル分用意するという予定だったんです。

でもショー直前になってアメリカから2タイトルは展示はしない、デモが間に合わないと言われて、全てエルシャダイのポップだけで頼むと言われた事を憶えています。この時は、その光景が想像できなかったですが、行ってビックリしましたね。(苦笑)

この写真の両サイドの様に等間隔でイーノックとルシフェルが来場者をお出迎えみたいな、いくらなんでもやりすぎだと… ただ、世界的には凄く宣伝になりましたが。

偶然にも右下、若かかりし日の私ですね。

2010年E3会場風景

竹安佐和記(以下、竹安):おお、懐かしい!世の中何が起きるかわからないですね。
まわりからは「凄く推してるね!」と言われたのですが…。そういう裏事情があったのですね。

竹下:あれはたぶん、みんな驚いたと思いますよ。無名のパブリシャーが謎のゲームを世界的にめちゃくちゃ推してると。(苦笑)

竹安:奇天烈な行動をしていると、奇妙な人生になって行くんですよ。(笑)

竹下:奇天烈ですが、超真面目でした。

竹安:『エルシャダイ』も本来、ここまで開発したいというスケジュールが取れなかったんですよ。半年くらいスケジュールが縮まっちゃって。

竹下:憶えています、東京ゲームショーの時に、私と英国本社社長が幕張ニューオータニの喫茶店にいると、20名くらいで押し寄せてきましたよね。(笑)やらかしたか!と思いましたよ。

2010年E3会場風景

竹安:東京ゲームショーでフィーチャー賞をもらって、僕も授賞式に出たわけですけど、その直前まで、スタジオ閉鎖の話をしてましたからね…。

竹下さんから「どうします?」と言われたときに、僕がずっとこだわっていたのは、「ゲームって出さないとゼロ」ということ。何であろうと、とにかく発売したいと言って、僕は徹底的に発売にこだわりました。もちろん発売後に一番言われたのが、ストーリーが途中で終わっていることでしたけど、そこも分かって出しているんだと。

成功するとかではなく、世の中に足跡を残したかった。傷跡を残さないと、この業界に先はないなと。

2010年E3会場風景

竹下:はい、そのこだわりは私や当時の統括プロデューサーとも共有していて、発売にはこだわりました。ただ、私はその時、100万本やるとUTV社長に直談判して3億円のマーケティング予算の承認とりました。言った後は震えましたよ。(苦笑)結局3億円は使いませんでしたけど。

竹安:選択肢があったら覚悟だけど、僕らには選択肢がなくて、一択だったから。覚悟っていうか、目の前でこっちにいくしかなかったんです。

竹下:『エルシャダイ』は時間とお金に制約はあったけど、面白い事は出来ましたよね。ルシフェルやイーノックにジーパンはかせたり…。最初のイラストを見せられた時にジーンズ履いているのに違和感が全くなかったし。

それでも何故ジーパン履いてるのか聞いたら、その時代の一番いい服装ということで選んだと竹安さんは言ってました。納得感しかなかったです。そしたら、ジーンズの会社とコラボすることになって…。


竹安:よく覚えてますよ。酷いこと言われましたよ。某社に行ったら、「ウチはファッションブランドですよ」って。(笑)

竹下:私がその会社の日本法人の社長を知ってて、それで会いに行ったんですよね。

「世界で展開しますか」と聞かれて、「ハイ!」と力強く答えたんだけど、「たぶん難しいですね」と言われましたね。世界的に有名なアパレルブランドですが、ファッション以外のものには結構保守的だと。更に、世界展開だと承認プロセスが大変なので止めた方が良いと親切心で言ってくれたと理解しています。

だから、その会社を出た時に竹安さん達に「エドウィンに行きましょう」と言ったのを憶えています。その足で竹安さん達はエドウィンさんに行って、口頭で合意を取り付けてきてくれた事も憶えています。

今回はここまで!次回は…コラボ・ジーンズ誕生の裏側や『エルシャダイ』の未来とは

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